現在、様々な場面・分野でユーザーに使われている作譜ソフト「Dorico」。
Sibeliusと並び、業界標準の一角を担っています。
今回はそんなDoricoの「印刷モード」の「モード切り替え」「UIの概要」について、紹介します。
なお、ここでは Dorico pro(ver.6) での内容に基づいた内容となっています。
目次
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印刷モード
印刷モードでは、印刷プレビューを見て設定した内容で、「画像ファイルでのエクスポート」「印刷の実行」を行います。
初めて楽譜を作成する際は、まず開いて作業するモードだと思います。
印刷モードへの切り替え
以下のいずれかで行います。
- ツールバーの「モードの切り替え」ボタン(リンク)で、「印刷」を選択する。
- ショートカットキー「Ctrl + 5」を押下する。
- メニューの[ウィンドウ] > [印刷]を選択する。
印刷モードのパネル
印刷モードには、中央のビューアの他に、以下のパネルが表示されます。
- レイアウト
- 印刷オプション
これらのパネルは、順に以下のいずれかで開閉することができます。
- 「左端」「右端」の「<」「>」を押下する
- メニューの[ウィンドウ] > [左ゾーンを表示]、[右ゾーンを表示]を有効にする。
- ショートカットキー「Ctrl + 7」「Ctrl + 9」を押下する。
中央のビューアは、Doricoのメイン画面(リンク)の右下にある「ページの幅」「全ページ」で表示方法を変更できます。
レイアウトパネル
左端に表示されるパネルです。
プロジェクトに存在するレイアウトが一覧表示されます。
ここで選択したレイアウトを「プレビューとして中央のビューアに表示」し、設定に基づいた「印刷」もしくは「書き出し」をすることができます。
No | ツール | 説明 |
① | 展開 | レイアウトカードを開閉します。 |
② | レイアウトのタイプ | アイコンで、レイアウトが「フルスコア」「パート」「カスタムスコア」のどれなのかを示します。 |
③ | レイアウト名 | レイアウトの名前が表示されます。 |
④ | ページサイズ&向き | 現在レイアウトに設定されている「ページサイズ」「向き」を票zします。 表示内容は、設定モードの[レイアウトオプション] > [ページ設定]に紐づきます。 |
⑤ | ページ数 | レイアウトにおけるページ数(長さ)を表示します。 ページサイズを再検討する指標にもなります。 |
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印刷オプションパネル
右端に表示されるパネルです。
実際にレイアウトを「印刷」「書き出し」する際の設定を行います。
どちらの出力方法を選択するか?によって、設定内容が変わってきます。
以下では、「出力形式」別にまとめます。
出力形式:プリンター
セクション | 項目 | 説明 |
出力先 | 出力形式 | 「プリンター(紙媒体)」「グラフィック(画像ファイル)」から書き出し方法を選択します。 |
↑ | プリンタードライバー | 使用するプリンタードライバーを選択します。 「出力形式」に「プリンター」を選択した場合に表示されます。 |
↑ | 部数 | 印刷部数を設定します。 「出力形式」に「プリンター」を選択した場合に表示されます。 |
↑ | ページ順に並べる | 印刷物の排出順を設定します。 「出力形式」に「プリンター」を選択した場合に表示されます。 |
ジョブタイプ | 印刷方法 | 以下から、印刷する方法(面付け)を設定します。
|
↑ | 印刷範囲 | 以下から、レイアウトの中で印刷する対象を選択します。
|
ページ設定 | 用紙のサイズ&向き | 印刷物の用紙サイズと向きを設定します。 |
↑ | 倍率 | 「用紙サイズに合わせる」もしくは「カスタム尺度(任意の倍率を設定)」から選択します。 |
両面印刷 | 印刷面 | 両面印刷の有効/無効を「片側」「両面(手動)」「両面(自動)」から選択します。 「両面」の「手動」「自動」は、設定したプリンタードライバーがサポートしているかどうかによって、いずれかのみ表示されます。 |
↑ | 印刷の反転(縦横) | 以下から、綴じる方向を選択します。
|
↑ | 外側のページの印刷順を逆にする | 「冊子印刷」を行なう際に、表面に印刷されるページの順番が逆になります。 |
注釈 | トンボ | ページの4角に「| ̄」「 ̄|」「_|」「|_」の印を追加します。 ページサイズが用紙サイズより小さい場合に印刷対象とします。 |
↑ | 枠線 | ページの範囲の端に輪郭線を追加します。 ページサイズが用紙サイズより小さい場合に印刷対象とします。 |
↑ | 日時 | 各ページの最下部に、日時を追加します。 |
↑ | 透かし | 各ページの中央に、指定した「半透明のテキスト」を追加します。 |
↑ | オプションを表示 | プロジェクトで有効にした表示オプション(ガイド、カラーなど)を印刷対象とします。 |
印刷 | ー | 設定した内容で印刷します。 |
出力形式:グラフィック
セクション | 項目 | 説明 |
出力先 | 保存ファイルの形式 | ファイル形式(拡張子)を設定します。 |
↑ | カラー | 「白黒」もしくは「カラー」から選択します。 |
↑ | 透明な背景 | 背景を透明にします。 |
↑ | 画像解像度 | 解像度を設定します。 |
↑ | 保存先のフォルダー | 保存先を設定します。 |
↑ | ファイル名オプション | 「書き出し用ファイル名」ダイアログが表示され、任意のファイル名を設定できます。 なお、ファイル名は固定だけではなく、「構成要素」を指定することで命名規則を設定することができます。 |
ジョブタイプ |
| 上記「出力形式:グラフィック」と同様です。 |
ページ設定 | 用紙のサイズ&向き | 上記「出力形式:グラフィック」と同様です。 |
注釈 |
| 上記「出力形式:グラフィック」と同様です。 |
ー | 書き出し | 設定した内容で画像ファイルを書き出します。 |
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まとめ
今回は、Doricoの「印刷モード」の「モード切り替え」「UIの概要」についてまとめてみました。
Doricoを使用する際のヒントになれば幸いです。