【Dorico】【譜表系(演奏関連)】「拍子記号」「調号」に関する操作と設定群

現在、様々な場面・分野でユーザーに使われている作譜ソフト「Dorico」。

かつてのFinaleに代わり、業界標準の一角を担っています。

今回はそんなDoricoの「『拍子記号』『調号』に関する操作と設定群」について、紹介します。

なお、ここでは Dorico pro(ver.6) での内容に基づいた内容となっています。

拍子記号

拍子記号とは

「1小節の長さが、基準とするのが音符の長さのどれで、何個分なのか?」を分数表記で示したものです。

よく使われるものとして、以下のようなものがあります。

  • 4/4

    • 二拍子系:4分音符が4つ分(4分音符を1拍として、4拍子分)
  • 3/4

    • 三拍子系:4分音符が3つ分(4分音符を1拍として、3拍子分)
  • 6/8

    • 二拍子系:8分音符が6つ分(8分音符を1拍として、6拍子分)

上記の場合、小節の長さだけ見ると「3/4」と「6/8」で同じになりますが、意味合い(解釈)が異なってくるため両方とも使われています。

また、親切拍子記号というものがあります。

これは、組段区切りによってページの境目でちょうど拍子記号が変わる場合に、前のページに予告的な意味で記載される拍子記号です。

拍子記号に対してできる一般的な操作

基本的な設定については、ほとんどが以下のいずれかに配備されています。

  • [浄書オプション] > [拍子記号]

    • 浄書オプションは、「Ctrl + Shift + E」で表示され、プロジェクト毎の設定ができます。
  • [レイアウトオプション] > [拍子記号]

    • レイアウトオプションは、「Ctrl + Shift + L」で表示され、フロー毎の設定ができます。
  • [プロパティ] > [拍子記号]

    • 対象の拍子記号を選択し、リハーサルマークを選択して、下側のパネルを開くと、表示されます。

拍子記号に対する一般的な操作の一例を以下にまとめます。

ツールボックスで実施可能な内容については、省略しているものがあります。こちら(リンク)を参考ください。
記譜モードか浄書モードの「グラフィックの編集」選択時に実施してください。
操作内容説明/手順
表示/非表示
  • 一般的な拍子記号
    • [プロパティ] > [拍子記号] > [拍子記号を非表示]のトグルスイッチを切り替えてください。
  • 親切拍子記号
    • [プロパティ] > [拍子記号] > [組段の終了位置の親切記号]のトグルスイッチを切り替えてください。
表示方法の設定[レイアウトオプション] > [拍子記号]に、レイアウト毎に変更できる以下の設定が配置されています。

  • 拍子記号の位置とサイズ
  • 拍子記号のデザイン
    • 拍子記号の自体の幅やフォントの組み合わせが選択できます。
デザインの変更(プロジェクト全体)[浄書オプション] > [拍子記号] > [デザイン]に、フォントではない「表記方法」に関する以下の設定が配置されています。

  • 分子の外観
  • 分母の外観
  • 分母の音符の外観
  • 入れ替え可能な拍子の拍子記号の区切り文字
  • 自由拍子の外観
  • 譜表内の拍子記号の背景を塗りつぶす幅
  • 結合拍子の拍子記号を共通の分母で結合
デザインの変更(個別)個別に設定する場合は、[プロパティ] > [拍子記号]で浄書オプションと同様の設定ができるものがあります。

  • 互換性のある結合拍子を結合
    • 「結合拍子の拍子記号を共通の分母で結合」に相当
  • 分子スタイル
    • 「分子の外観」に相当
  • 分母スタイル
    • 「分母の外観」に相当
  • オープンスタイル
    • 「自由拍子の外観」に相当
  • 区切り用文字
    • 「入れ替え可能な拍子の拍子記号の区切り文字」に相当
デザインの変更(コモン/カットコモン)「4/4」を「C(コモン)」、「2/2」を「Cに縦線(カットコモン)」で表記することができます。

  1. 対象の拍子記号を選択する。
  2. [プロパティ] > [拍子記号] > [コモン/カットコモン]のチェックボックスを有効にする。
間隔の調整「拍子記号自体の間隔」は、以下に配置されています。

  • [浄書オプション] > [拍子記号] > [間隔] > [水平方向の間隔]
  • [浄書オプション] > [拍子記号] > [間隔] > [垂直方向の間隔]

「他のアイテムとの間隔」は、以下に配置されています。

  • [浄書オプション] > [間隔のスペーシング]
大括弧が関係する表示位置の設定 [浄書オプション] > [拍子記号] > [大括弧を中央にして配置された拍子記号]で設定してください。
譜表の上に表示する拍子記号の設定 [浄書オプション] > [拍子記号] > [譜表の上の拍子記号]で設定してください。

弱起(アウフタクト)

アウフタクトは、拍子記号で指定した拍と完全に一致する1小節目の前に、いくつかの音符を配置(拍を持たせる)することです。

拍子が指定されている(変更されている)箇所を1小節目と考えてください。

アウフタクトを用いることで、曲に勢いを与えたり、特定の音(1小節目の1拍目の音など)をより強調させたりすることが可能です。

アウフタクトの拍を作成する手順は以下です。

  1. 記譜モードの記譜ツールボックスで、パネルの「拍子記号」を開く。
  2. アウフタクトを設定したい箇所の拍子記号を選択する。
  3. 基本とする拍数を選択する。
  4. アウフタクトの拍数にチェックボックスを入れる。
  5. アウフタクトとして追加したい拍数をプルダウンメニューで設定する。
  6. 一番下の拍子記号がプレビューされてるボタンを押下する。

なお、手順2で選択せず、手順6の後に、アウフタクトとしたい箇所をクリックする方法もあります。

また、Doricoの設定上、この状態では「単なる不規則な小節か?」もしくは「アウフタクトか?」が不明確な状態(自動判定される状態)となっています。

そこで、明示的に「アウフタクト」としたい場合は、以下の手順が必要です。

  1. 記譜モードで、アウフタクトが設定されている拍子記号を選択する。
  2. 下側のパネルで、プロパティを開く。
  3. [拍子記号] > [1小節目をアウフタクトとしてグループ化]を有効にする。

調号

調号とは

簡単にいうと、その楽曲の「キー」を示す記号です。

「拍子記号」の隣に、「#(シャープ)」「♭(フラット)」の数によって表されます。

また、調号を用いることで、そのキーに沿った臨時記号「#」「♭」は、省略して記載されます。

例えば、キーがGの場合は、「#」が1つ記載され、譜面上「F(ファ)」の位置に存在するものは実際は「F#(ファ#)」になります。

調号の詳細を知りたい場合は、過去にまとめた記事(リンク)を参照ください。

調号に対してできる一般的な操作

基本的な設定については、ほとんどが以下のいずれかに配備されています。

  • [浄書オプション] > [調号]

    • 浄書オプションは、「Ctrl + Shift + E」で表示され、プロジェクト毎の設定ができます。
  • [記譜オプション] > [調号]
  • 記譜オプションは、「Ctrl + Shift + N」で表示され、フロー毎の設定ができます。
  • [プロパティ] > [調号]

    • 対象の調号を選択して、下側のパネルを開くと、表示されます。

調号に対する一般的な操作の一例を以下にまとめます。

ツールボックスで実施可能な内容については、省略しているものがあります。こちら(リンク)を参考ください。
記譜モードか浄書モードの「グラフィックの編集」選択時に実施してください。
操作内容説明/手順
表示/非表示対象によって、以下の場所に設定が存在します。

  • 組段の開始位置
    • [記譜オプション] > [調号] > [最初の組段以外の組段の開始位置にある調号]
  • 調号変更前のナチュラル記号
    • [浄書オプション] > [調号] > [調号変更位置のナチュラル]
  • ページの境目などの組段が切り替わる時に事前に表示する予告調号
    • デフォルト:[記譜オプション] > [調号] > [組段の終了位置の親切記号]
    • 個別に設定:[プロパティ] > [調号] > [組段の終了位置の親切記号]
間隔の調整
  • 調号の記号同士
    • [浄書オプション] > [調号]にある以下の設定で対応できます。
      • 調号の臨時記号との間隔
      • ナチュラル間の間隔
  • 調号と他のアイテム
    • [浄書オプション] > [間隔のスペーシング]配下の設定で対応できます。
調号の背景の塗りつぶし以下の手順を行ってください。

  1. [浄書オプション] > [調号] > [調号の変化記号の背景をこの幅で塗りつぶす] を有効にする。
  2. スペースの値を設定する。

商品情報

各作業に最適なモードで作譜。出版用に最適。

まとめ

今回は、Doricoの「『拍子記号』『調号』に関する操作と設定群」についてまとめてみました。

Doricoを使用する際のヒントになれば幸いです。

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