プロも注目し、注目を浴びている フロア型モデラーである Neural DSP社の「QUAD CORTEX」。
今回は、そんな「QUAD CORTEX」の バージョン1.4.0がリリースされたので、情報をまとめます。
新規追加
新規追加の内容について、以下にまとめます。
Stompモードでのバイパス処理
Stompモードで、複数のエフェクトブロックのON/OFFの切り替えを1つのフットスイッチに割り当てることができます。
なお、同時にバイパスできるエフェクト数は無制限です。
Input Gate
全てのInputブロックで、Input Gate Controlが使用できます。
既存の全てのプリセットでは、基本的にバイパス状態となり、ゲートは動作しません。
起動時のスプラッシュ画面
起動時のスプラッシュ画面が新しくなりました。
プログレスバーが表示されたことで、後どれくらいで利用できるか?を把握することができます。
リカバリーモード
リカバリーモードでは、設定の初期化、工場出荷状態への初期化を実行することができます。
スプラッシュ画面が表示されてから最初の6秒以内に「A」と「H」のフットスイッチを押し続けると利用できます。
シーンの入れ替え
デグリッドのメインメニューを使用して、あるシーンのフットスイッチを別のシーンと交換できるようになりました。
どのモードでも実行することができます。
テキストカーソル
ディスプレイ横のフットスイッチ(上矢印)のノブを回すことで、カーソル位置を移動することができます。
テンキー
テンキーが追加されました。
USB端子でのDry/Wetの信号
Quad Cortexをオーディオインターフェイスとして使用するときに、Dry信号 / Wet信号を送信するUSBの入出力を変更できるようになりました。
I/O Settings で USBを選択した時に、2ページ目に表示されています。
追加デバイス > Minivoicer
MinivoicerはPitchブロック内で使用できるエフェクトです。元となるオーディオ信号に、2つのピッチシフトされた音声を追加できます。
コントロールは、以下のようになります。
なお、ボイシングライブラリは、アルペジオだけでなく、ルート音、モード、コードにも馴染むように調整されます。
また、MIDIをアクティブにすると、DI信号をMIDIで指示されたピッチに馴染ませるような MIDIコードまたはノートを受信することができます。
追加デバイス > Amp
以下の新規デバイスが追加されています。
表示される名称 | モデルとなった実機 |
Bogna Uber Clean | Bogner® Uberschall® Rev. Blue – Clean |
Bogna Uber Lead | Bogner® Uberschall® Rev. Blue – Lead |
D-Cell Hisbert Ch1 | Diezel® Herbert® – Ch1 |
D-Cell Hisbert Ch2 | Diezel® Herbert® – Ch2 |
D-Cell Hisbert Ch3 | Diezel® Herbert® – Ch3 |
US HP Tweed TWN Bright | Fender® High Power Tweed Twin® 5F8-A® – Bright |
US HP Tweed TWN Bright Jumped | Fender® High Power Tweed Twin® 5F8-A® – Bright Jumped |
US HP Tweed TWN Normal | Fender® High Power Tweed Twin® 5F8-A® – Normal |
US HP Tweed TWN Normal Jumped | Fender® High Power Tweed Twin® 5F8-A® – Normal Jumped |
追加デバイス > Guitar Overdrive
以下の新規デバイスが追加されています。
表示される名称 | モデルとなった実機 |
No-Bell OD1 | Nobels® ODR-1® |
Red Drive | Keeley® Red Dirt® |
Vemural Ray | Vemuram® Jan Ray® |
追加デバイス > Delay
以下の新規デバイスが追加されています。
表示される名称 | モデルとなった実機 |
Dual Delay | なし |
追加デバイス > Comp
以下の新規デバイスが追加されています。
表示される名称 | モデルとなった実機 |
Chief CS3 | BOSS® CS-3® Compression Sustainer |
Legendary 87 (ST) | Universal Audio® 1176® |
Opto Comp (ST) | なし |
Solid State Comp (ST) | SSL® Bus |
VCA Comp (ST) | なし |
追加デバイス > Modulation
以下の新規デバイスが追加されています。
表示される名称 | モデルとなった実機 |
Chief DC2W (M) | BOSS® DC-2W® |
Chief DC2W (ST) | BOSS® DC-2W® |
MX Phase 95 | MXR® Phase 95® |
追加デバイス > Wah
以下の新規デバイスが追加されています。
表示される名称 | モデルとなった実機 |
Crying Wah | Dunlop® Cry Baby® GCB-95® |
仕様変更
仕様変更の内容について、以下にまとめます。
シーンのコピー
グリッドのメインメニューからシーンをコピーできるようになりました。どのモードでも実行できます。
ただし、フットスイッチを長押ししてシーンをコピーすることはできなくなりました。
Delay のデフォルト値
Delayデバイスのデフォルト値が、以下のように変更されました。
パラメータ | デフォルト値 |
Mod Depth | 40% |
High Pass | 120Hz |
Low Pass | 3000Hz |
Tone | 15 |
Mod Depth(Analog & Slapback Delays) | 10% |
その他
- リバーブデバイスのMixパラメーターは、最初に表示されるようになりました。
- モノラルverとステレオverが、デバイス名に明示的されるようになりました。
- 末尾に(M)または(ST)が追加されます。
- パラメーターエディターとスプリッター/ミキサーUIが再設計されました。
- チューナーで、フラットとシャープの両方の臨時記号を表示するようになりました。
バグ修正
バグ修正の内容について、以下にまとめます。
- 複数のゲイン/ボリュームパラメータがシーンに割り当てられている場合のシーン変更間のボリュームランプの改善。
- Threshold が最大値に設定されているときにユーティリティゲートのRangeを調整すると、ノイズが聞こえる可能性がある問題。
- 削除されたNeural Captureがコピーされてグリッドに貼り付けられる可能性がある問題。
- CPUモニターが電源メニューの前に表示される問題。
- ディレクトリフォルダが埋まってしまうような容量のバックアップをダウンロードした後、、モードを切り替えるときに遅延が発生する問題。
- デバイスのデフォルトパラメーターを変更して保存していた場合、新しいデフォルトパラメーターが保存されない問題。
- テンポがグローバルに設定されている場合、テンポ値の調整が遅くなる問題。
- [Pitch] > [Wham]をエクスプレッションペダルに割り当て、エクスプレッションペダルをつま先からかかとに傾けてからすばやく元に戻すときに、顕著な遅延が発生する問題。
- エクスプレッションペダルにパラメータを割り当てて解除した後、シーンに割り当てられたパラメータをシーンのデータが保持できない問題。
- Brightnessメニューから移動した後、すべての設定のサブメニュー内ですべてのフットスイッチLEDが点灯する問題。
- レーン出力制御のメニューが画面に表示されているときにチューナーを開いた後、フットスイッチのLEDが緑色のままになる問題。
- I/O Settingsのインピーダンスのパラメータ値が、再起動すると維持されない問題。
- その他、いくつかの小さなバックエンド、オーディオ、およびUIの修正と改善。
商品リンク
まとめ
今回は、「QUAD CORTEX」の最新バージョン 1.4.0の更新情報について記載しました。
前回のリリースから時間がかかっていますが、その分、様々な変更が入っていました。
ぜひ参考にしてみて下さい。