【参考情報】QUAD CORTEX の使い方 ~プリセット作成 基本編~エフェクトブロックのパラメータ~

プロも注目し、注目を浴びている フロア型モデラーである Neural DSP社の「QUAD CORTEX」。

今回は、そんな「QUAD CORTEX」で使用するエフェクトブロックの各種パラメータについてまとめます。

なお、情報は、CorOS 1.3.2時点でのものになっています。

質問がありましたら、遠慮なくどうぞ!

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エフェクトブロックのパラメータ

ここでは、エフェクトブロックにあるパラメータをまとめていきます。

各パラメータは、コントロールノブで設定するものから、スイッチによるOn/Offで設定するものまで様々です。また、各ブロックで選択したエフェクトによっては、独自のものを備えていることもあります。また、モデルにしたエフェクターがある場合は、基本的に実機に沿ったコントロールを備えています。そのため、ここでは主なパラメーターを絞って記載します。

なお、それぞれのブロックにおいて、選択したエフェクトによってもパラメータ名が異なる場合があります。そのため、説明が似ているパラメータも存在しますので、ご了承ください。

ノイズゲート系

パラメータ説明
NOISE REDUCTIONノイズと見なして消す量(音の大きさ)を調整します。
THRESHOLDノイズと見なして消す音の大きさ(しきい値)を調整します。

このしきい値を超えた音を後段に通過させます。

ATTACKTHRESHOLDを上回ってからのフェードインする時間を調整します。

値が小さいほど弾いたタイミングと同時に発せられ、大きいほど時間をかけてフェードインするようになります。

HOLDTHRESHOLDを下回ってから、フェードアウトし始めるまでの時間を調整します。
REALEASE / DECAYTHRESHOLDを下回ってからのフェードアウトする時間を調整します。

値が小さいほど音が消えたタイミングと同時に消え、大きいほど時間をかけてフェードアウトするようになります。

RANGETHRESHOLDを超えていない時の音量を調整します。
BYPASSブロックを無効(バイパス状態)にします。

コンプレッサー系

パラメータ説明
COMP圧縮(コンプレッション)のかかり具合(ゲインリダクションの量)を調整します。
THRESHOLD圧縮(コンプレッション)が動作するためのしきい値(レベル)を調整します。
ATTACKTHRESHOLDを超えてから、圧縮(コンプレッション)が効き始めるまでの時間を調整します。
RATIO圧縮(コンプレッション)する割合を調整します。
REALEASETHRESHOLDを下回ってから、圧縮(コンプレッション)が効かなくなるまでの時間を調整します。 
MAKEUPコンプレッサーの最終的なボリュームを設定します。
BYPASSブロックを無効(バイパス状態)にします。

歪み系

パラメータ説明
GAIN選択されたデバイスのゲイン量をコントロールします。
DRIVE / OVERDRIVE選択されたデバイスのドライブをコントロールします。
TONE高音域の量を調整します。
VOLUME / LEVEL選択したデバイスの最終的なボリュームを設定します。
BYPASSブロックを無効(バイパス状態)にします。

Ampブロック

パラメータ説明
GAINプリアンプ部のゲインの量を調整します。
VOLUMEプリアンプ部のボリュームの量を調整します。
BASSアンプ部の低域(BASS)のEQを調整します。
MIDアンプ部の中域(MID)のEQを調整します。
TREBLEアンプ部の高域(TREBLE)のEQを調整します。
MASTERパワーアンプ部のゲインの量を調整します。

リアルなアンプと同様に、Ampブロックにおける他の全てのパラメーターに対して影響を与えます。
例)低く設定すれば、他のコントロールの効果も低下します。

PRESENCEハイミッド からトレブルにかけての周波数帯に対して、ブースト もしくは カットを行います。
DEPTHローミッドからベースにかけての周波数帯に対して、ブースト もしくは カットを行います。
RESONANCE低域の周波数をブースト/カットします。
BRIGHTOn(有効)にすると、高域が強調されます。
OUTPUTアンプの最終的なボリュームを調整します。

先述のMASTERとは異なり、Ampブロックにおける他の全てのパラメーターに対して影響を与えません。

BYPASSブロックを無効(バイパス状態)にします。
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Cabブロック

パラメータ説明
< / >(NAVIGATION ARROWS)現在選択されているインパルス(マイクの種類)の前後にあるインパルス(マイクの種類)を設定します。
IMPULSE SELECTOR BOXインパルス名(マイク名)をタップすることで、各種インパルス(マイク)をドロップダウンメニューから設定します。
POWER BUTTON各IRローダーセクション(キャビネット)を有効もしくは無効にします。
POSITIONスピーカーコーンの中心からコーンの端までの範囲で、マイクの位置(平面の方向)を設定します。

ただし、外部のIRファイルを使用している場合は自動的に無効化されるので注意が必要です。

DISTANCEキャビネットからのマイクまでの距離(奥行きの方向)を設定します。

ただし、外部のIRファイルを使用している場合は自動的に無効化されるので注意が必要です。

LEVEL選択したキャビネット(マイク)の音量を設定します。
PAN選択したキャビネット自体の位置(定位)を設定します。
PHASE INVERTER選択したキャビネット(マイク)の位相を反転させます。
CABINET DISPLAY白い〇をドラッグすることで、直感的にマイクの位置を変更できます。

なお、変更したマイクの位置は、「POSITION」「DISTANCE」のパラメーターにも連動します。

BYPASSブロックを無効(バイパス状態)にします。

EQブロック

パラメータ説明
GAIN選択したバンド(調整する周波数のポイント)のゲインを設定します。
FREQ選択したバンド(調整する周波数のポイント)の周波数を設定します。
Q選択したバンド(調整する周波数のポイント)に対し、コントロールしたい周波数帯域の幅を設定します。

設定により非常に狭い帯域に対して鋭くカット/ブーストをさせたり、広い帯域に対して緩やかにカット/ブーストをさせることが可能です。

+ / –バンド(調整する周波数のポイント)の有効/無効を切り替えます。

選択するエフェクトが「Parametric-8」であれば、最大8つのバンドまで使用可能です。

BAND TYPES「Parametric」のEQの画面下部に存在するバンドをタップして長押しすると、タイプを変更することができます。

種類は「Peak」「Hi Pass」「Lo Pass」「Hi Shelf」「Lo Shelf」の5種類があります。それぞれ以下のように動作します。

  • Peak:バンドを頂点として山なりに変化
  • Hi Pass:バンドよりも高域のみを通過
  • Lo Pass:バンドよりも低域のみを通過
  • Hi Shelf:バンドよりも高域のみを変化
  • Lo Shelf:バンドよりも低域のみを変化
BAND CIRCLESディスプレイ上の周波数の図のことです。

有効なバンド(調整する周波数のポイント)に対して、画面上でも「ドラッグ」「タップ後の長押し」をすることで設定を変更することができます。なお、この動作は「GAIN」「FREQ」「BAND TYPE」のパラメーターにも連動します。

OUTPUTEQの最終的なボリュームを設定します。
BYPASSブロックを無効(バイパス状態)にします。

空間系

パラメータ説明
RATEエフェクトの揺らぐスピードを調整します。設定値が高いほどスピードが速くなります。
DEPTHモジュレーションがかかる強さを設定します。
FEEDBACK / MIX / BLEND原音とエフェクト音の混ざり具合を調整します。設定値が低いほど原音の割合が多くなり、設定値が高いほどエフェクト音の割合が多くなります。
DECAYエフェクト音が持続する時間の長さを調整します。
PRE DELAYエフェクト音がかかり始めるまでの時間を調整します。
HIGH / LOW PASSハイパスフィルター と ローパスフィルター の周波数帯域を調整します。
TRAILS SWITCHエフェクトブロックがOffになった際に、空間系の効果を残すかどうかを選択できます。

  • Off:エフェクト音は、即座にミュートされます
  • On:エフェクト音は残存し、自然に減衰します
WOW低周期のピッチの揺れ方を調整します。
FLUTTER高周期のピッチの揺れ方を調整します。
SATURATION歪ませることによって生じる倍音成分を調整します。
INTENSITYエフェクト音の強度(音量)を調整します。
WIDTHステレオで聴いた時の出力音の広がり方を調節します。

値が小さいほどモノラルに近づき、大きいほどステレオに近づきます。

DAMP音の吸収率(減衰の仕方)を調整します。
BYPASSブロックを無効(バイパス状態)にします。

商品リンク

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まとめ

今回は、「QUAD CORTEX」でのエフェクトブロックのパラメータ設定について記載しました。

音色作成のヒントにしていただければ、嬉しいです。

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