電子ドラムを利用する上で音にこだわりたい場合、「響き方」は重要な要素になってくるのではないでしょうか?
今回は、ドラムキットにおける残響音(空間演出)に関する設定の後半部分について、まとめています。
演奏する場所の残響を再現する
前半の記事で、「ドラム・キット全体を集音するオーバーヘッド・マイクや、ドラムを演奏する場所の残響や鳴りかたを再現します(AMBIENCE)。」と話しました。
今回は、その続きで「ROOM画面(3ページ)」を扱います。
際形になりますが、設定を行う手順は以下です。
- 「AMBIENCE]ボタンを押下する。
- AMBIENCE 画面が表示されます。
- AMBIENCE 画面が表示されます。
- アンビエンスの設定を変更する。
- 「KIT」ボタンを押して、DRUM KIT 画面に戻る。
ROOM画面(3 ページ目)
ROOM画面(3 ページ目)で可能な設定は以下のようになっています。
ここでは、ドラムキットにかける残響音を6種類から選択して、設定することができます。
共通のパラメーター
6種類の残響音に共通して行える設定内容です。
【「F1」ボタン(ROOM タブ)】
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
Type(「R1」) |
|
部屋の残響の種類を設定します。 |
Level(「R2」) | -INF ~ +6.0dB | 残響の音量を調整します。 |
【「F2」ボタン(SEND タブ)】
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
Room Send Volume | -INF ~ +6.0dB | 各パッドのルームの効果のかかり具合を調整します。 |
F5(H & R) |
|
ヘッドとリムなどのインストをセットで選ぶか(ON)/独立して選ぶか(OFF)を設定します。 |
【ボタン類】
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
F3 |
|
マスターアウトおよびヘッドホンより、一時的にアンビエンス音のみを聞くことができます。
※マスターアウトはMASTER DIRECT がNORMAL 時のみ機能します。 |
F4 |
|
ルームエフェクトのオン/オフを設定します。 |
ROOMのパラメーター
パラメータ | 設定値 | 説明 |
Room Type |
|
ルームの種類を設定します。 |
Distance | 0 ~ 6 | ルームの残響音の距離感を調整します。 |
Time | -64 ~ 0 | ルームの残響音の時間を調整します。 |
REVERBのパラメーター
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
Reverb Type |
|
リバーブの種類を設定します。 |
Pre Delay | 0 ~ 100 [msec] | 原音が鳴ってからリバーブ音が鳴るまでの遅延時間を調整します。 |
Time | 0.1 ~ 10.0 [sec] | リバーブ音の余韻の長さを調整します。 |
Density | 0 ~ 127 | リバーブ音の密度を調整します。 |
Diffusion | 0 ~ 127 | リバーブ音の密度の時間変化を調整します。
値が大きいほど時間がたつに従って、濃密な音になります(リバーブ・タイムを長くした場合に効果がよくあらわれます)。 |
LF Damp | 0 ~ 100 | リバーブ音の低域成分を調節します。 |
HF Damp | 0 ~ 100 | リバーブ音の高域成分を調節します。 |
Spread | 0 ~ 127 | リバーブ音の広がりを調整します。 |
Tone | 0 ~ 127 | リバーブ音の音質を調整します。 |
TD-50 ROOMのパラメーター
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
Room Type |
|
部屋の残響の種類を設定します。 |
Room Size |
|
部屋の大きさを設定します。 |
Room Shape | 0 ~ 100 | 部屋の形、残響の長さを調整します。 |
Wall Type |
|
壁の材質を設定します。
※「PLASTER」は「石膏板」を意味します。 |
Mic Position |
|
マイク・ポジションによる音色変化を設定します。 |
WARM HALLのパラメーター
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
Pre Delay | 0.0 ~ 100.0[msec] | 原音が鳴ってからリバーブ音が鳴るまでの遅延時間を調節します。 |
Time | 0.3 ~ 30.0 [sec] | リバーブ音の余韻の長さを調節します。 |
Pre LPF |
|
リバーブに入力する音の広域成分をカットする基準周波数を調節します。 |
Pre HPF |
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リバーブに入力する音の低域成分をカットする基準周波数を調節します。 |
PreLoop LPF |
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長い残響音の広域成分をカットする基準周波数を調節します。 |
Diffusion | 0 ~ 127 | リバーブ音の密度の時間変化を調節します。 |
HF Damp Freq | 1000 ~ 8000[Hz] | リバーブ音の高域成分をカットする基準周波数を調節します。 |
HF Damp Ratio | 0.1 ~ 1.0 | リバーブ音の高域成分の減衰量を調節します。 |
SRV-2000のパラメーター
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
Selection |
|
Roland DIGITAL REVERB SRV-2000 のリバーブの種類を選びます。
【R0.3 ~ R37】 【H15 ~ H37】 【P-A】 【P-B】 |
Pre Delay | 0~160 | 原音が鳴ってからリバーブ音が鳴るまでの遅延時間を調整します。 |
Time | 0.1 ~ 99.0[sec] | リバーブ音の余韻の長さを調整します。 |
HF Damp | 0.05 ~ 1.00 | リバーブ音の高域成分を調整します。 |
Density | 0 ~ 9 | リバーブ音の密度を調整します。 |
Attack Gain | 0 ~ 9 | 初めの音が反射する際のゲインを調整します。 |
Attack Time | 0 ~ 9 | 初めの音が反射する際に要する時間を調整します。 |
ER Density | 0 ~ 9 | 初めの音が反射する際の密度を調整します。 |
ER Level | 0 ~ 99 | 初めの音が反射する際の音量を調整します。 |
EQ Low Freq | 0.04 ~ 1.00[kHz] | 低域の基準周波数を設定します。 |
EQ Low Gain | -24 ~ +12[dB] | 低域の増幅/減衰量を調節します。 |
EQ Mid Freq | 0.25 ~ 9.99[kHz] | 中域の基準周波数を設定します。 |
EQ Mid Gain | -24 ~ +12[dB] | 中域の増幅/減衰量を調節します。 |
EQ Mid Q | 0.2 ~ 9.0 | 中域の帯域幅を設定します。値を大きくするほど幅が狭くなります。 |
EQ Hi Freq | 0.80 ~ 9.99[kHz] | 高域の基準周波数を設定します。 |
EQ Hi Gain | -24 ~ +12[dB] | 高域の増幅/減衰量を調節します。 |
EQ Hi Q | 0.2 ~ 9.0 | 高域の帯域幅を設定します。値を大きくするほど幅が狭くなります。 |
SRV-2000(NLR)のパラメーター
パラメータ コントロール |
設定値 | 説明 |
Pre Delay | 0 ~ 120 | 原音が鳴ってからリバーブ音が鳴るまでの遅延時間を調節します。 |
Reverb Time | -0.9 ~ +99.0[sec] | リバーブ音の余韻の長さを調節します。 |
Gate Time | 10 ~ 450[msec] | リバーブ音が鳴り始めてから、リバーブ音を打ち切るまでの時間を調節します。 |
EQ Low Freq | 0.04~1.00[kHz] | 低域の基準周波数を設定します。 |
EQ Low Gain | -24 ~ +12[dB] | 低域の増幅/減衰量を調節します。 |
EQ Mid Freq | 0.25 ~ 9.99[kHz] | 中域の基準周波数を設定します。 |
EQ Mid Gain | -24 ~ +12[dB] | 中域の増幅/減衰量を調節します。 |
EQ Mid Q | 0.2 ~ 9.0 | 中域の帯域幅を設定します。値を大きくするほど幅が狭くなります。 |
EQ Hi Freq | 0.80 ~ 9.99[kHz] | 高域の基準周波数を設定します。 |
EQ Hi Gain | -24 ~ +12[dB] | 高域の増幅/減衰量を調節します。 |
EQ Hi Q | 0.2 ~ 9.0 | 高域の帯域幅を設定します。値を大きくするほど幅が狭くなります。 |
商品情報
TD-50Xの音源を採用されている中、最もコスパが良いと考えている機種です。
まとめ
今回は、音源:TD-50Xに搭載されている「ドラムキットの残響音(空間演出)に関する設定」の後半部分について触れてみました。
音作りの重要な要素にもなってくると思います。
ROLANDの音源モジュールであれば、操作感は似ていると思うので、参考にしてみて下さい。