【ANAGRAM】3つの特殊機能~チューナー、ルーパー、ミキサー/グローバルEQ

「Darkglass Electronics」から2025年4月に発売された「ベース専用マルチプロセッサー」の「ANAGRAM」。

ある意味、マルチプロセッサーはギター主体でベースについてはサブ的な扱いのものが多かったこともあり、ベーシストから非常に注目を集めています。

本記事では、そんな「ANAGRAM」には、エフェクトブロックに依らない機能も搭載されています。

今回は、そんな機能のうち、「チューナー」「ルーパー」「ミキサー/EQ」を紹介していこうと思います。

なお、掲載内容は「V1.6.0」時点のものとなっています。

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Tuner&Tempo

この画面では、「チューナー」と「グローバルテンポ」の機能を利用できます。

表示するには、以下の手順を実施してください。

  1. 「フットスイッチA」を長押しする。

なお、手順を実施する際の画面は、「モード」と「ビュー」の組み合わせは関係ありません。

どの表示内容からでも、表示することができます。

Tuner機能

チューナーは、本画面を開いている間だけ機能します。

ANAGRAMではペダルタイプやクリップタイプのチューナーと異なって画面いっぱいに表示されるため、ラックタイプのように非常に見やすいです。

その他のインターフェースでは、以下があります。

ノブ/ボタン 説明
Reference 一番左に位置するノブを回すことで、基本周波数を変更できます。
デフォルトでは「440Hz」ですが、420Hz~460Hzの範囲で調整できます。
なお、編集させないようにデフォルトではロックがかかっているため、調整するには一度ノブを短押ししてロックを解除する必要があります。
Close 本画面を閉じて、フットスイッチを長押しする前の画面に戻ります。
フットスイッチAでも操作可能です。
Mute チューナー表示時に、ミュートするかどうかを切り替えることができます。
フットスイッチBでも操作可能です。

Tempo機能

グローバルテンポの機能は、通常意識しないかもしれません。

エフェクトブロックのテンポ設定で、グローバルテンポに同期されている(参照される)時に活用されます。

テンポ機能に関するインターフェースでは、以下があります。

ノブ/ボタン 説明
Tempo 一番右に位置するノブを回すことで、テンポ(BPM)を変更できます。
デフォルトでは「120」ですが、40~300の範囲で調整できます。
Tap 繰り返し押下することで、タップテンポ機能を使うことができます。
フットスイッチCでも操作可能です。

Looper

ANAGRAMには、エフェクトブロックとは別にルーパーの機能が備わっています。

ルーパーを表示するには、以下の手順を実施してください。

  1. 「フットスイッチB」を長押しする。

なお、手順を実施する際の画面は、「モード」と「ビュー」の組み合わせは関係ありません。

どの表示内容からでも、表示することができます。

各フットスイッチ(スロット)では、以下の操作ができます。

短押しと長押しとで、動作が変わります。

コントロール 操作方法:動作
フットスイッチA 短押し:再生、停止
長押し:録音内容のクリア
フットスイッチB 短押し:録音の開始・終了(重複録音を含む)
長押し:ルーパー画面の終了
フットスイッチC 短押し:Undo(元に戻す)
長押し:Redo(やり直し)
一番左のノブ 回転:ルーパーの配置場所をルーティングの前か後かで切り替え
一番右のノブ 回転:ルーパーの再生音を調整

なお、ルーパーは、それぞれのプリセットとは独立して動いています。

そのため、ルーパー画面を終了したり、プリセットを切り替えたりしても、自動で再生が止まることはありません。

ただし、録音処理は、ルーパー画面を終了することで停止します。

また、録音したデータは、永続的に保存しておくことはできません。

再起動すると、録音したデータは消えています。

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Mixer & Global EQ

Mixer Global EQ

この画面では、「ミキサー(上図)」と「グローバルEQ」の機能を利用できます。

表示するには、以下の手順を実施してください。

  1. 「一番右のノブ」を長押しする。
  2. グローバルEQを利用する場合は、以下のいずれかを実施する。

    • 右から左へスワイプする
    • 右上の「EQ」ボタンを押下する。

なお、手順を実施する際の画面は、「モード」と「ビュー」の組み合わせは関係ありません。

どの表示内容からでも、表示することができます。

ミキサー

ミキサーでの設定は、ANAGRAMの出力設定になるため、全てのプリセットに影響します。

全部で6つのスライダーがあり、各出力のレベルを調整できます。

左から順に、以下の設定があります。

  • Out 3/L(フォン端子)
  • Out 4/R(フォン端子)
  • Out 1/L(XLR端子)
  • Out 2/R(XLR端子)
  • ヘッドフォン
  • マスター出力

なお、「マスター出力」を除き、リアルタイムの出力レベルが表示されます。

他にも以下のボタンが配備されています。

ボタン 説明
マスターリンク 有効にすると、マスター出力のレベル設定の影響を受けるようになります。
ステレオリンク 有効にすると、対応するL/Rの出力端子がリンクして設定できるようになります。
ミュート マスター出力がミュート状態になります。
この時、スライダーの設定は保持されます。

グローバルEQ

グローバルEQは、ANAGRAMの最後の出力に適用され、全てのプリセットに影響する6バンドEQです。

[Utilities] > [Output]のエフェクトブロックを使用した際は、影響を受けません。

また、グローバルEQで、設定の対象とできるものは、以下の3つがあります。

Gain:ゲイン(上図の一番上)

Frequency:周波数(上図の真ん中)

Width:幅(Qに相当)(上図の一番下)

6つのバンドに対して、決めた「周波数」の「ゲイン」と「影響する幅」を設定できるため、非常に柔軟な調整ができます。

調整する際は、ディスプレイの上のコントロールノブを利用します。

ディスプレイ上の右上にある「Reset」ボタンを押下すると、EQの設定は初期化されます。

また、本画面で楽器を弾く(インプット信号を送る)場合、周波数に対する音の量(RTA:リアルタイムアナライザー)が薄く表示されます。

そのため、実際の音の密度を確認しながら、EQ調整を行うことができます。

商品情報

ベースの音を意のままに再構築する「唯一無二のマルチプロセッサー」

まとめ

今回は、ベース向けマルチプロセッサー「ANAGRAM」に搭載されている「チューナー」「ルーパー」「ミキサー/EQ」についてまとめてみました。

「ANAGRAM」を扱う際のヒントになれば幸いです。

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