最近私の周りで「ギターを始めたい」と思っているけど行動に移せない人が多いです。その理由は様々です。初めて楽器を買ったり始めたりするのは、緊張するし難しいと思います。「右も左も全く分からない自分が一人で楽器屋に行くのは、抵抗がある」という人もいるでしょう。
「よし、始めよう」⇒「あっ、これ良い」⇒「購入」という具合に初めからトントン拍子で行く人はなかなかいません。店員におだてられて買って買い直しになったり、弾けなくてすぐ辞めてしまったり。。。(もちろん、顧客の情報を聞き取って、丁寧に対応してくれる店員もいます!)
そこで今回は、私が購入する時に気を付けて確認していた点を記載したいと思います。人によって環境も違いますし、取捨選択しつつ参考にしてみて下さい。
あらかじめ考えておいた方が良いこと
以下の点は、あらかじめ考えておいた方が良いでしょう。実際に楽器を選ぶ際の基準やヒントになることがあります。また、店員さんからも聞かれることが多いので、店頭で購入する場合にスムーズに進むことでしょう。
- 楽器で何をしたいか?
- バンドのように皆で1つの曲をやりたいのか?
- 弾き語りのように、一人でやりたいのか?
- おおよその予算はいくらか?
- 価格帯によって音も作りも様々で、修理・メンテナンスの頻度なども変わってくるでしょう
- 練習場所は確保できるか?
- 楽器は音が出てしまうため、どの程度自宅で練習できる環境があるのかは、考えておくとよいでしょう
- アコースティックギターには消音器がありますが、やはり外してる時と弾く感覚は異なります
- 好きなアーティスト
- その人の好きな音の傾向が分かる場合があります
- そのアーティストに近いものを薦めることも可能になります
- (できれば)将来的にどのくらい続けたいか。
- 間に合わせで使うのか、今後長くやっていきたいか?によっても、提案するものは変わってきます。
価格帯について
安心して使い続けるには、ギターの場合、最低3万円(可能なら5万円)は考えておいた方が良いです。
なぜかと言うと・・・
先も記載しましたが、価格帯によって音も作りも異なります。あまり安いものを購入してしまうと、買い直しが発生するでしょう。
私が初めてギターを買った時は、いろんな店・評判などを調べに調べて、約8万のものに落ち着きました。このギターは、約10年近く経った今でも使用しています。ですが、2本目以降に妥協して買ったものは、全て買い替えもしくは売却することになりました。何らかの不具合が発生したり、結局満足しない点が発生したのです。
安い価格帯のものは、結局大量生産になるため、1本1本に手をかける時間が少なくなります。そのため、完成品にはバラつきが生じます。また、使用する木材などの素材についてもより安価で入手しやすいものになります。これらの理由から、音の聴こえ方や弾き具合に影響が出てしまうのです。
奏者への悪影響
具体的には、以下のようなことが考えられます。
- チューニングが狂いやすい
- パーツの壊れやすさや木材のしなりやすさなどにより、発生します
- 変なクセが付く
- 悪い作りを補うために、無理に弾こうとした結果に発生します
- 他の楽器とのバランスが取れない
- 音の出方によっては、音が埋もれたり出すぎたりして、1つの曲としてのバランスが悪くなる場合があります
以上より、最低限の品質は確保したいです。加えて常連になれば、店員さんはその人の特徴などを考慮しての選定もしてくれます。しかし、初めてであれば基本的な薦め方しかしてくれないので、できるだけ多くの情報を与えて、本当にその人に適したものを選ぶ必要があるのです。
また、エレキギターであればアンプなどが必要になります。これも費用にも関わってきますので、トータルの費用も考慮した方が良いでしょう。
店頭で購入か通販で購入か
これは、私は絶対に店頭で購入することをお勧めします!
この点において私が考える最大の理由は、楽器には個体差があるからです。特にギターに限らず木材を使用した楽器に関しては、機械などの品質が一定に保たれる工業製品ではありません。たとえ同じ型番でも、使用する木材などの状態で鳴り方が全く異なります。これはキーボードなどの機械の楽器でも同様です。タッチの差など、メーカーによって全く変わってきます。傷のつき方なども同じです。写真に関しては、いくらでも加工出来ますし、都合が悪いことは書かない場合もあります。
ネットで買って届いたら「思うものと違った」「写真と違った」などのトラブルも考えられます。楽器については、最低でも1万円・最高は限界がありません。そんな高額なものを現品を見ずに買うのは恐いです。
他にもメリット・デメリットはあるので、以下に記載しておきます。双方のメリットが、互いのデメリットにもなるので、メリットのみ記載しておきます。
楽器屋で購入するメリット
- 現物を見て確認することができる
- 現物を実際に試奏させてもらうことができる
- 通販サイトに出ていない掘り出し物に会えることがある
- 直接店員さんからのアドバイスを受けられる
- 店員さんとのつながりができ、安心してアフターサポートも行いやすい
- 店員さんと仲良くなれば、色々サービスしてもらえるかも?
通販サイトで購入するメリット
- 店頭より安く購入できる場合がある
- チェーン店であれば、近所で見れないような楽器が見つかる場合がある
試奏時に気にした方が良いこと
ここからは実際に店舗で試奏した時に、私が気にして確認している点を記載していきます。
- 持ち具合
- 抱えやすさ、持ちやすさを確認します
- ギターの場合は、ネックの形(厚みなど)が個性豊かで、握りやすさが全く異なります
- 楽器本体の身体への当たり方、重さの確認をします
- 楽器の当たり所によっては、支えてる箇所が痛くなったりします
- 楽器は長時間持ってることもあり、重さは重要です。ギターですとレスポールタイプは特に重い傾向があります
- 抱えやすさ、持ちやすさを確認します
- 楽器そのものの生音・機材を通した後の音
- 以下のように、重要な音が楽器によって異なると思います。そのため、色々な環境で音を聴くことが必要です。
- エレキギターであればアンプを通した音が重要な音
- アコギであれば生音が重要な音
- エレアコであれば、アンプと生音が重要な音
- 何も押さえていないときの音
- 開放弦の音です
- 仮に本体に歪(ゆが)みや問題があった場合、ノイズが乗ったり不快な音になることがあります
- 高音
- 安定してキレイな音が出るか、ハイポジションが押さえ易いかを確認します
- 単音
- 色んなポジションでキレイに音が鳴るかを確認します
- 以下のように、重要な音が楽器によって異なると思います。そのため、色々な環境で音を聴くことが必要です。
- 弾き具合
- ポジション移動
- 押さえる場所の違いにより弾きやすさが異なるので重要な箇所です
- ポッドの回し具合・効き具合(ギターの場合)
- 大抵のエレキギターは、Volume、Toneなどのポッドが付いています。これを回した時の変化の仕方を確認します
- ポジション移動
- 木材の状態
- 木の密度が高く、乾燥させていれば、変形も少なく修理の回数も減るなどのメリットがあります
- 乾燥しきってなく水分が残っている場合、今後乾燥した時に、ネックやボディトップに歪みが生じてしまう可能性もあります
- 奏者の違いによる音
- 自分で弾いたときの音の他、可能なら他者(店員など)に弾いて間接的に聴いてみることもしています
- 実際に演奏を聴くような人が聴く音と弾いている本人が聴く音では異なる場合があるからです
- 自分で弾いたときの音の他、可能なら他者(店員など)に弾いて間接的に聴いてみることもしています
- 見た目(色/木目)
- どうしても迷った場合など、見た目も決め手になる場合があります。
- 木目などがキレイな場合はそれだけで値段が上がる場合もあります。
- 愛着が沸く1つの理由、モチベーションを保つ1つの理由などに挙げられる場合もあります。
- どうしても迷った場合など、見た目も決め手になる場合があります。
- エフェクターを介した時の音
- 常に使用していたり試したいエフェクターがあれば、併せて確認することもあります
まとめ
色々記載しましたが、選び方は人それぞれ。個々に求めるものも変わります。しかし、ある程度の基準があるとないとでは、購入するものが違ってきますので、1つの例として参考にしてもらえたら幸いです。せっかく楽しみで買った楽器が原因で、トラブルに巻き込まれるのは避けたいですよね。もし満足のいくものがなかったら、購入はしないことを薦めます。自分の足で動き探した方が、愛着もわくと思います。