【電子ドラム】TD-50SC-Xの基礎知識~ドラムキットの一般設定(除:ミキサー機能)~

今回は、ドラムキット毎に設定可能な設定の中でも、ミキサー機能に依らない一般設定です。

DAW等と連携する際のMIDIの設定(MIDIのマッピングを除く)についても、併せてまとめます。

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一般設定

各々のインストゥルメントやパッドではなく、MIDI設定を含むドラム・キット自体に関する一般的な設定をまとめます。

基本的な手順は、以下です。

  1. 「KIT」ボタンを押下する。

    • DRUM KIT 画面が表示されます。
  2. 「F5」ボタン(MENU)を押下する。

    • メニュー画面が表示されます。
  3. ドラム・キットの設定を変更する。

    • 設定するパッドを選択する場合は、この段階で選択できます。
    • カーソルボタンと「―」「+」ボタンを利用します。
  4. 設定変更後は、「KIT」ボタンを押下する。

    • DRUM KIT 画面に戻ります。

なお、手順3における設定内容は、以下を参照してください。

KEY SETTINGS 1(1ページ目)

ここでは、ドラムキットの音量や操作子の点灯色などを設定します。

ボタンパラメータ設定値説明
F1(VOLUME)Kit Volume-INF ~ +6.0dBドラム・キットの音量を調整します。
F2(COLOR)Kit Color
  • 1:WHITE
  • 2:RED
  • 3:GREEN
  • 4:BLUE
  • 5:PINK
  • 6:PURPLE
  • 7:ORANGE
  • 8:YELLOW
  • 9:EMERALD
  • 10:RAINBOW
色を割り当て可能な「ボタン」や「ノブ」の点灯色を設定します。
F3(FAVORITE)Favorite
  • OFF
  • ON
ドラム・キットを「Farovite」への登録/解除します。
F4(NAME)ーーーードラム・キット名を変更することができます。

キット・ネーム(上段)は12 文字、サブ・ネーム(下段)は16 文字まで入力できます。

F4(NAME)における操作方法は、以下を参照ください。

コントロール説明
カーソル変更する文字の位置にカーソルを合わせます。
-、+、ダイヤル「R●」ノブで決められた種類に基づき、入力する文字を変更します。
R1(ABC)大文字を入力するモードになります。
R2(abc) 小文字を入力するモードになります。
R3(123)数字を入力するモードになります。
F2(FONT CHANGE)DRUM KIT 画面で表示されるキット・ネーム(上段)の見た目(フォント)を切り替えます。
F3(INSERT)カーソル位置に空白を挿入します。
F4(DELETE)カーソル位置の文字を削除します。

KEY SETTINGS 2(2ページ目)

ここでは、ブラシ奏法、キット毎のテンポ、フォントを設定します。

ボタンパラメータ設定値説明
F1(BRUSH)Brush Switch
  • OFF
  • ON
スティック奏法(OFF)か、ブラシ奏法(ON)かを選択します。「ON」にすると、DRUM KIT 画面にブラシ・アイコンが表示されます。

ブラシ演奏は、以下のときに有効になります。

  • ブラシ演奏に対応したインストゥルメントを選び、SNAREのHEAD に割り当てる。
  • TRIGGER IN端子(SNARE)にメッシュ・パッドを接続するか、DIGITAL TRIGGER IN 端子にデジタル接続対応のパッドを接続し、アサインを「SNARE」に設定する。
F2(TEMPO)Kit Tempo
  • OFF
  • ON
キットごとにテンポを設定するかどうかを選択します。

【OFF】
TD-50X 全体で共通のテンポを使用します。ドラム・キットを変更しても、テンポは変わりません。

【ON】
各ドラム・キットで設定されたテンポを使用します。ドラム・キット変更時に、設定したテンポが自動的にセットされます。

Kit Tempo が「ON」に設定されたドラム・キットを選ぶと、DRUM KIT 画面にテンポが表示されます。また、ドラム・キットごとのテンポとTD-50X 全体のテンポで異なった設定をしていると、テンポの前に「*」が表示されます。

Tempo20 ~ 260ドラム・キット毎に設定するテンポです。
F3(FONT)Kit Font
  • DEFAULT
  • TYPE 1~5
ドラム・キットごとにドラム・キット・ネーム(上段)の見た目(フォント)を設定します。
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PAD CONTROL(3ぺージ目)

ここでは、音色の変化をコントロールする設定を行います。「外部ペダルの利用」や「パッドを叩く場所」に起因する音色変化を調整することができます。

ただし、「トリガーインプット」、「パッド」や「インストゥルメント」の種類によっては、期待する効果が得られない場合があります。

ボタンパラメータ設定値説明
F1(PEDALBEND)Pedal Bend Range-24 ~ 0 ~ 24ハイハット・ペダルの踏み込み量によるピッチの変化量を設定します。

パッドごと(ヘッドとリムは独立)に半音単位で設定します。

F2(POSITION)Position Control
  • OFF
  • ON
打点位置やリム・ショットのニュアンスによる音色変化をオン/オフすることができます。

VH-14D などの位置検出が可能なパッドが対応しています。

F3(POS AREA)Position AreaINSIDE -5

DEFAULT

OUTSIDE +5
ヘッド部とリム部などの打点位置のエリアを設定します。

「INSIDE」に設定すると中心の音が、「OUTSIDE」にすると外側の音が出やすくなります。

F4(MUTE GRP)MUTE SEND
  • ー(OFF)
  • 1~8
パッドを叩いたときに特定のパッドの音をミュートする「ミュート・グループ」の番号を設定します。

パッドを叩いたときに、同じミュート・グループに設定した別のパッドをミュート(消音)することができます。

MUTE RECEIVE
  • ー(OFF)
  • 1~8
MUTE SEND で設定した番号のパッドを叩くと、MUTE RECEIVE で同じ番号に設定したパッドの音がミュートされます。

ただし、 同じパッドの同じ場所(ヘッド部やリム部など)で、MUTE SEND とMUTE RECEIVEを同じ番号に設定しても、ミュートされません。

なお、F4(MUTE GRP)でミュート・グループを設定すると、選択中のパッドを叩いたときにミュートするパッドや、どのパッドを叩いたときに選択中のパッドがミュートされるかが、矢印で示されます。

「F5」ボタン(RESET ALL)を押すことで、すべてのミュート・グループを解除することができます。

PAD MIDI(4ぺージ目)

ここでは、パッド毎に叩いたときに送受信するMIDI に関する情報を設定することができます。

MIDIの設定は、DAW等の他の機材と連携する際に必要になる場合があります。

ボタンパラメータ設定値説明
F1(NOTE)  Note No.
  • 0(C-) ~ 127(G9)
  • OFF
送受信する MIDI NOTE(≒音階)を設定します。

【0~127】
各パッドが送受信するMIDI NOTEです。

【OFF】
ノート・メッセージを送受信しません。

F2(GATE) Gate Time 0.1 ~ 8.0s各パッドが送信する、ノートの鳴る長さを設定します。
F3(MIDI CH)MIDI Channel
  • CH1 ~ CH16
  • GLOBAL
各パッドが、ノート・メッセージやコントロール・チェンジ・メッセージを送受信するMIDIチャンネルを設定します。

この設定で設定したチャンネルが同じ機材全てに対して影響を及ぼします。そのため、影響範囲を考慮した設定が必要になります。

「GLOBAL」を設定した場合は、TD-50Xで全体的に影響を及ぼす「SETUP で設定した送受信チャンネル」で送受信するようになります。

なお、「F5」ボタン(RESET ALL)を押すことで、すべてのミュート・グループを解除することができます。

また、「TD-50Xで全体的に影響を及ぼす「SETUP」」の内容については、別記事(前編後編)でまとめようと思います。

商品情報

TD-50Xの音源を採用されている中、最もコスパが良いと考えている機種です。

V-drumsのフラグシップシリーズで、島村楽器限定モデル

まとめ

今回は、ミキサー機能を除く「ドラムキットの一般設定」について触れてみました。

この内容は誰でも使うわけではないですが、いざという時に知っておきたい内容だと思います。

ROLANDの音源モジュールであれば、操作感は似ていると思うので、参考にしてみて下さい。

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