電子ドラムを利用する上で、データの「取り扱い」「バックアップ」をしたい時に、SDカードを使うことになります。
今回は、そんな時に役立つ「SDカードの利用方法」について触れていこうと思います。
SDカードによるデータの取り扱い
Rolandの電子ドラムでは、市販のSD カードを用いて、音源モジュールないのデータをバックアップしたり、リストアしたりすえうことができます。
TD-50Xの場合、SDHC カード(32GB)まで対応しています。
SD カードを初期化する
初めてSDカードを取り扱う場合は、SD カードを初期化(フォーマット)する必要があります。
なお、SD カードをフォーマットすると、SD カード内のデータはすべて消去されます。SDカードの内容を確認してから実施しましょう。
また、フォーマット処理中に電源を切ったり、SD カードの抜き差しを行うと、SDカードやTD-50Xの不具合につながります。絶対に行わないようにしましょう。
手順は、以下です。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- SD CARD UTILITY 画面が表示されていない場合は、PAGE「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 「F4」ボタン(FORMAT)を押下する。
- SD CARD FORMAT 画面が表示されます。
- 「F5」ボタン(FORMAT)を押下する。
- 確認画面が表示されます。
- 「OK」を選択し、「ENTER」ボタンを押下する。
- SD カードが初期化されます。
- 中止したい場合は「CANCEL」を選び、「ENTER」ボタンを押下してください。
上記の手順でSDカードをフォーマットすると、以下のようなフォルダー構成になります。
配置場所 | フォルダー名 | 説明 |
ルート | EXPORT | エクスポートした録音データが保存されます。 |
ルート | IMPORT | ユーザー・サンプルとしてインポートするオーディオ・ファイルを保存します。 |
ルート | Roland | TD-50X のソングやバックアップ・データが保存されます。 |
Roland 配下 | TD-50X | ーー |
TD-50X 配下 | Backup | バックアップ・データが保存されます。 |
TD-50X 配下 | SONG | ソングの録音データが保存されます。 |
TD-50X 配下 | Kit | ドラム・キットのバックアップ・データが保存されます。
Roland Cloud からダウンロードしたキット・バックアップ・データ(拡張子.tdz ファイル)をインポートしたい場合もこちらを利用します。 |
データのバックアップ
SD カードにバックアップする(全設定)
フォーマット済みのSDカードに、TD-50X に記憶されているすべての設定を保存することができます。保存された設定は、99セットまでSDカード内に所持可能です。
手順は、以下です。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- SD CARD BACKUP ALL 画面を表示されていない場合は、PAGE「UP」ボタンを数回押下してください。
- 「F1」ボタン(SAVE)を押下する。
- SD CARD SAVE <BACKUP ALL> 画面が表示されます。
- カーソル・ボタンでパラメーターを選び、「-」「+」ボタンまたはダイヤルでバックアップ時の設定を行う。
- バックアップ・データに名前を付けたい場合は、「F4」ボタン(NAME)を押して変更する。
- 「F5」ボタン(SAVE)を押下する。
- 再度「F5」ボタン(EXECUTE)を押下する。
- 確認画面が表示されます。
- 「OK」を選択し、「ENTER」ボタンを押下する。
- 中止したい場合は「CANCEL」を選び、「ENTER」ボタンを押下してください。
- SD カードに設定が保存されます。
また、手順4で設定できるパラメータは以下です。
パラメーター | 説明 |
With User Sample | ユーザー・サンプルをバックアップ対象とするかを選びます。 |
Bank Number | バックアップ番号を選びます。 |
なお、ユーザー・サンプルをバックアップしない場合、バックアップ後に本体のユーザー・サンプルを削除したり、リナンバーしたりすると、バックアップを読み込んでも、キットは正しく再現されないようです。
SD カードにドラム・キットをバックアップする(1 KIT SAVE)
TD-50X に記憶されているドラム・キットのうち1つのみを、SD カードにバックアップすることができます。保存されたキットは999 個まで所持可能です。
手順は、以下です。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- 2 ページ目(SD CARD BACKUP 1KIT)が表示されていない場合は、PAGE「UP」「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 「F1」ボタン(1KIT SAVE)を押下する。
- SD CARD SAVE <1KIT> 画面が表示されます。
- カーソル・ボタンでパラメーターを選び、「-」「+」ボタンまたはダイヤルでバックアップ時の設定を行う。
- 「F5」ボタン(SAVE)を押下する。
- 確認画面が表示されます。
- 「OK」を選び、「ENTER」ボタンを押下する。
- 中止したい場合は「CANCEL」を選び、「ENTER」ボタンを押下してください。
- SD カードに、設定が保存されます。
手順4で設定できるパラメータは以下です。
パラメーター | 説明 |
With User Sample | ドラム・キットに割り当てられているユーザー・サンプルも一緒にバックアップ対象とするかを選びます。 ユーザー・サンプルが含まれていないバックアップ・データをロードする場合は無効になります。 |
User | バックアップするドラム・キットを選びます。 |
SD Card | バックアップ番号を選びます。 |
なお、ユーザー・サンプルをバックアップしない場合、バックアップ後に本体のユーザー・サンプルを削除したり、リナンバーしたりすると、バックアップを読み込んでも、キットは正しく再現されないようです。
データのロード
SD カードからバックアップ・データを読み込む(全設定)
SDカードに保存されているバックアップ・データをTD-50Xに読み込む手順です。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- SD CARD BACKUP ALL 画面を表示されていない場合は、PAGE「UP」ボタンを数回押下してください。
- SD CARD BACKUP ALL 画面を表示されていない場合は、PAGE「UP」ボタンを数回押下してください。
- 「F2」ボタン(LOAD)を押下する。
- SD CARD LOAD <BACKUP ALL> 画面が表示されます。
- SD CARD LOAD <BACKUP ALL> 画面が表示されます。
- カーソル・ボタンでパラメーターを選び、「-」「+」ボタンまたはダイヤルでロード時の設定を行う。
- 「F5」ボタン(LOAD)を押下する。
- 確認画面が表示されます。
- 確認画面が表示されます。
- 「OK」を選び、「ENTER」ボタンを押下する。
- 中止したい場合は「CANCEL」を選び、「ENTER」ボタンを押下してください。
- SD カードから設定が読み込まれます。
手順4で設定できるパラメータは以下です。
パラメーター | 説明 |
With User Sample | ユーザー・サンプルをロード対象とするかを選びます。
ユーザー・サンプルが含まれていないバックアップ・データをロードする場合は無効になります。 |
Bank Number | バックアップ番号を選びます。 |
なお、ユーザー・サンプルを読み込むと、本体内のユーザー・サンプルはすべて消去されるので注意が必要です。
ドラム・キットのデータをSD カードから読み込む(1 KIT LOAD)
SD カードに保存した各種データのうち1つのキットのみをTD-50X にロードさせる方法です。
手順は、以下です。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- 2 ページ目(SD CARD BACKUP 1KIT)が表示されていない場合は、PAGE「UP」「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 2 ページ目(SD CARD BACKUP 1KIT)が表示されていない場合は、PAGE「UP」「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 「F2」ボタン(1KIT LOAD)を押下する。
- SD CARD LOAD <1KIT> 画面が表示されます。
- SD CARD LOAD <1KIT> 画面が表示されます。
- ロードするデータの種類を選択する。
- 本体で保存したキット・バックアップ・データをロードする場合は、「F4」ボタン(TDZ)を消灯させる必要があります。
- Roland Cloud からダウンロードしたキット・バックアップ・データをロードする場合は、「F4」(TDZ)ボタンを点灯させる必要があります。
- 本体で保存したキット・バックアップ・データをロードする場合は、「F4」ボタン(TDZ)を消灯させる必要があります。
- カーソル・ボタンでパラメーターを選び、「-」「+」ボタンまたはダイヤルでロードを設定する。
- 「F5」ボタン(LOAD)を押下する。
- 確認画面が表示されます。
- 確認画面が表示されます。
- 「OK」を選び、「ENTER」ボタンを押下する。
- 中止したい場合は「CANCEL」を選び、「ENTER」ボタンを押下してください。
- SD カードからデータがTD-50Xに設定が読み込まれます。
手順4で設定できるパラメータは以下です。
パラメーター | 説明 |
With User Sample | ドラム・キットと一緒に保存されているユーザー・サンプルをロードするか選びます。 |
SD Card | ロードするバックアップ番号を選びます。 |
User | ロード先となるドラム・キットを選びます。 |
データの削除
バックアップ・データをSD カードから削除する(DELETE / 1 KIT DELETE)
バックアップ・データをSD カードから削除する(DELETE / 1 KIT DELETE)
TD-50X上で、SDカード内のデータを削除することが可能です。データ削除のために、PCを立ち上げるような手間を省けます。
手順は、以下です。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- PAGE「UP」「DOWN」ボタンとファンクション・ボタンで、削除したい内容を選択する。
- SD CARD DELETE 画面が表示されます。
- SD CARD DELETE 画面が表示されます。
- 削除の設定をする。
- 「F5」ボタン(LOAD)を押下する。
- 確認画面が表示されます。
- 確認画面が表示されます。
- 「OK」を選び、「ENTER」ボタンを押下する。
- 中止したい場合は「CANCEL」を選び、「ENTER」ボタンを押下してください。
- SD カードからデータが削除されます。
手順3で選択できるメニューは以下の2通りです。
メニュー | 場所 | 説明 |
DELETE | 1ページ(SD CARDBACKUP ALL) | バックアップ・データを削除します。 |
1 KIT DELETE | 2 ページ(SD CARD BACKUP 1KIT) | キット・バックアップ・データを削除します。 |
手順4で設定できるパラメータは以下です。
パラメーター | 説明 |
Bank Number | DELETE のときに使用可能です。
削除するバックアップ番号を選びます。 |
SD Card | 1 KIT DELETE のときに使用可能です。
削除するキット・バックアップ番号を選びます。 |
その他
SDカードをTD-50Xに接続した状態でパソコンで管理する
TD-50XをパソコンとUSBで接続することで、TD-50Xに接続したSDカードの内容をパソコンで管理できます。
手順は以下ですが、PCを接続する前に動作モードを変更する必要があるので、PCをTD-50Xに接続していない状態で行ってください。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- 3 ページ目(SD CARD UTILIT)が表示されていない場合は、PAGE「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 3 ページ目(SD CARD UTILIT)が表示されていない場合は、PAGE「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 「F1」ボタン(STORAGE)を押下する。
- 「F5」ボタン(START)を押下する。
- ストレージ・モードになります。
- ストレージ・モードになります。
- USB ケーブルでPCとTD-50X を接続する。
上記手順でPCとTD-50Xを接続すると、以下の情報を確認することができます。
パラメーター | 説明 |
Backup All | 保存されているバックアップ・データの数が表示されます。 |
1 Kit | 保存されているキット・バックアップ・データの数が表示されます。 |
Rec Data | 保存されている録音データの数が表示されます。 |
確認手順は、以下です。
- SD カードをTD-50X の側面にあるスロットに挿入する。
- 「SD CARD」ボタンを押下する。
- 3 ページ目(SD CARD UTILIT)が表示されていない場合は、PAGE「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 3 ページ目(SD CARD UTILIT)が表示されていない場合は、PAGE「DOWN」ボタンを数回押下してください。
- 「F2」ボタン(INFO)を押下する。
- SD CARD INFO 画面が表示されます。
商品情報
TD-50Xの音源を採用されている中、最もコスパが良いと考えている機種です。
まとめ
今回は、「SDカードの利用方法」について触れてみました。