【DaVinci Resolve】カラーページ~クオリファイアーパレット②~

動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。

今回は、その中でも編集に関わるカラーページの「クオリファイアーパレット」について、前編(リンク)と後編(本記事)に分けて、まとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。

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クオリファイアー

実施結果をビューアで確認したい場合は、ハイライトモードを有効にすると良いです。

ハイライトモードには、以下のモードがあります。

モード名説明
ハイライト選択された部分のイメージはオリジナルのカラー、選択されていない部分のイメージはフレットなグレーで表示されます。
「Shift + H」でも切り替えることができます。
白黒ハイライト選択された部分はホワイト、選択されていない部分はブラックで表示されます。
「Shift + Alt + H」でも切り替えることができます。
差のハイライト選択されている箇所とされていない箇所の差分で、キーのエッジがどのように合成されているかの確認に役立ちます。
「Shift + Ctrl + H」でも切り替えることができます。

使い方

本文書では、前編(リンク)では取り扱わなかった以下の内容について扱います。

  • LUM」「3D」の各モードの使い方
  • 各モードで共通するパラメータとして右側に存在する「マットフィネス」

LUM

基本的な使い方は、「HSL」モードと同様です。

設定調整をする各種パラメータは「輝度」に関するもののみ、「HSL」モードで「色相」「彩度」を無効にした時と同様です。

そのため、「HSL」モードを参照してください。

3D

以下の方法で、キーイングすることができます。

  1. 「3D」モードで「ピッカー」を選択する。
  2. ビューア上で、対象としたい色の場所にドラッグ操作でストロークを引く。

    • キーイングされた箇所は、青い線で表示されます。
  3. ハイライトモードを有効にする。
  4. キー範囲を調整する。

    • 「ピッカー(+)」「ピッカー(-)」を利用します。
    • 「ピッカー(-)」を使った際の除外するストロークは赤い線で表示されます。
    • 不要なストロークは、サンプル右側にある「ごみ箱」ボタンで削除できます。
  5. 「マットフィネス」で設定を調整する。

    • より精度が高い合成のために行う「キーイングした箇所に対する微調整」です。
  6. ハイライトモードを無効にする。
ストロークを引く際は、長いストロークを記載した方が境界が滑らかになり、良い結果が得られる傾向があります。
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なお、3Dはインターフェースが他の3つとは異なるので、簡単にまとめます。

在処インターフェース説明
ツールバー
パスを表示
ビューア上でキーイングするストロークの表示/非表示を切り替えます。
自動白黒ハイライト
有効時は、線を描いている間、自動でビューアが白黒ハイライトモードに切り替わります。
カラースペース
サンプリングのカラースペースを選択します。
ソフト
クロマと輝度の調整に、よりソフトなエッジをキーに与えます。
ぼかしたり、物体に当たる光の変化の表現に最適と言えます。
フラット
選択された色が100%キーイングされます。
クロマキー処理を施す場合に最適と言えます。
タイト
選んだ色だけを正確にキーイングし、色域に基づくソフトネスは適用されません。
ピクセルレベルでのキーイングが必要な場合に最適と言えます。
輝度
基本的には、「タイト」と同様ですが、クロマデータの設定が無効になります。
スピル除去
クロマキーなどで透明部分を作成する場合に、イメージのオリジナルカラーを維持したまま色反射を除去できます。
左側
ストロークリスト
線を描いてサンプリングしたデータがリスト表示されます。
「+」は追加に相当するストロークで、「―」は除外に相当するストロークです。
サムネイルの色RGBの値は、描いたストローク上での平均値が表示されます。
中央
クロマ&輝度
各種パラメータにおいて、クロマと輝度を設定します。
カラースペースボックス(上側)と輝度(下側)で視覚的に変化を見ることができます。

「クロマ&輝度」における各種パラメータは、以下を参考にして下さい。

パラメータ説明
許容範囲
キーで選択した色の範囲を指定します。
ソフトネス
キーで選択された類似色に対する感度を指定します。
クロマのソフトネス(適応)
有効時は、画像の彩度の高い領域と低い領域の両方を同時に安定して動作させることができます。
「ソフト」や「フラット」のモードでソフトネスを手動で調整する時に無効にすると良い結果につながる可能性があります。
シフト(X)
カラースペースボックス内を水平移動させ、彩度を変化させます。
ティルト(Y)
カラースペースボックス内を垂直移動させ、彩度を変化させます。
回転
カラースペースボックス内を中央を原点として回転させ、彩度を変化させます。

キーの暗い部分の輝度を指定します。

キーの明るい部分の輝度を指定します。
ロー ソフト
輝度の暗い領域(左端)をどの程度明確にするか指定します。
ハイ ソフト
輝度の明るい領域(右端)をどの程度明確にするか指定します。

マットフィネス(全モード共通のパラメータ)

各モードに共通するパラメータとして、以下の設定があります。

パラメータ説明
プリフィルター
色をサンプリングする前に画像をクリーンアップします。
黒クリーン
キーのブラック部分に含まれるノイズを除去します。
値を上げると、黒の領域が広くなり、キーイングしない領域を広げることにつながります。
白クリーン
キーのホワイトブラック部分に含まれるノイズを除去します。
値を上げると、白の領域が広くなり、キーイングする領域を広げることにつながります。
黒クリップ
値を上げるほど、リフト調整が適用されます。
白クリップ
値を上げるほど、ゲイン調整が適用されます。
ブラー範囲
値を上げるほど、境界部分をぼかすことができます。
しかし、値を上げすぎると、境界が不明確になり意図しないキーイングが成される可能性があります。
内/外 比率
ブラーをかける方向を設定します。
値を上げると境界の外側に、値を下げると境界の内側にブラーが適用されるようになります。
モーフィング処理
アルファチャンネル/キーの修正方法を選択します。
モーフィングの範囲
キーイングの境界部分を「縮小」「拡大」「オープン」「クローズ」する量を調整します。
ノイズ除去
キーの後処理で、キーのノイズを選択的に低減するようにします。
シャドウ(Shadow)
元画像の暗い部分を基準にキーの強さを調整します。
ミッドトーン
元画像のミッドトーンを基準にキーの強さを調整します。
ハイライト
元画像の明るい部分を基準にキーの強さを調整します。
ポストフィルター
元画像を参照しながらキーの最終クリーンアップを行います。
細部のニュアンスを取り戻すのに有効です。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

動画編集に関するプロフェッショナルな編集、カラー、エフェクト、オーディオが1台で可能なポストプロダクション。ライセンス版とUSB版を選べます。

まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「カラーページ」のうち、「クオリファイアーパレット」についてまとめてみました。

前編(リンク)もありますので、2つの記事がDaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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