【DaVinci Resolve】ResolveFX~フィルムエミュレーション①~

動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、サードパーティーのエフェクトに頼らなくても良いように、多くのエフェクトが内蔵されています。

今回は、その中でもエフェクトの「ResolveFX」の「カメラシェイク」「ハレーション」について、まとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 19 に基づいた内容になっています。

ResolveFXの一覧は、「ResolveFX~概要とエフェクト一覧~(リンク)」を参照ください。
スポンサーリンク

カメラシェイク

カメラの手振れや振動の影響を付与するエフェクトです。

映像に、撮影の「リアルさ」を求めたり、「ダイナミックな動き」を加えたい場合に適していると思います。

設定値は以下があります。

基本設定

本設定は、特定のセクションの配下にはないので、便宜上「基本設定」で括っています。

本エフェクトのベースとなる設定は以下になります。

設定項目説明
動きの大きさ エフェクトの「動きの揺れ幅」を調整します。
速度 エフェクトの「揺れる速さ」を調整します。
モーションブラー 揺れるイメージに付与するモーションブラー(被写体ブレ)の度合いを調整します。

シェイクレベル

エフェクトの各変化の強さを関する設定群です。

設定項目説明
パンのレベル 横揺れの大きさを調整します。
ティルトのレベル 縦揺れの大きさを調整します。
回転のレベル エフェクトに付与する「回転」の度合を調整します。
PTRの速度 「パン」「ティルト」「回転」の速さを調整します。
ズームのレベル エフェクトに付与する「ズーム」の度合を調整します。
ズーム速度 「ズーム」が変化する速さを調整します。
ズームの種類ズームを行う方向を以下から選択します。

  • 外方向のみ
    • 拡大してから、元のサイズに戻る動作を繰り返します。
  • 内方向のみ
    • 縮小してから、元のサイズに戻る動作を繰り返します。
  • 外方向と内方向
    • 拡大と縮小を繰り返します。

シェイク品質

エフェクトの動き方に関する設定群です。

設定項目説明
動きの種類生成するシェイクの動き方を以下から選択します。

  • 正弦波
  • 整流正弦波
  • 整流正弦波(反転)
  • 矩形波
段階 エフェクトの開始ポイントを設定します。
ランダムネスのレベル 「パン」「ティルト」「回転」の動きに付与するランダム性を調整します。
ランダムネスの速度 速さに付与するランダム性を調整します。
ポーズの長さ エフェクトに付与する「一時停止の長さ」を調整します。
ポーズの間隔 エフェクトに付与する「一時停止の間隔」を調整します。
ポーズのランダムネス エフェクトに付与する「一時停止の間隔」のランダム性を調整します。
ランダムシード 上記の各ランダムネスで用いる「ランダム性」の度合を調整します。

ブランキングの処理

カメラシェイクによりイメージのエッジにブランキングが発生した場合の対処方法を決めます。

設定項目説明
境界の種類サイズ調整によって明確になったエッジの外側(ブランク部分)への対応方法を設定します。

  • ブラック
    • エッジ部が黒くなります。
  • 複製
    • 一番外側のピクセルを複製します。
  • 反射
    • 画像を反転させて、フレーム境界までの鏡像を作成します。
  • ラップアラウンド
    • 1つの映像を複数のディスプレイに分割して表示する「ビデオウォール」を作り、タイムライン解像度のフレーム境界までのスペースを埋めます。
ズームしてクロップ ズームして、境界をクロップ(不要なブランキングを除去)します。
スポンサーリンク

ハレーション(Studioバージョンのみ)

光源の周りに発生するフリンジ(光のにじみ・広がり)をシミュレートするエフェクトです。

光が強いシーンで、リアルな光の効果やレンズによる光の反射・散乱を表現したい場合に適していると思います。

設定値は以下があります。

基本設定

本設定は、特定のセクションの配下にはないので、便宜上「基本設定」で括っています。

本エフェクトのベースとなる設定は以下になります。

設定項目説明
処理カラースペースハレーション効果のカラースペースを選択します。
最終的に、色ごとの明るさと彩度に影響します。

分離

ハレーションのハローを生成する領域決定に関する設定群です。

設定項目説明
しきい値 カラーを抑制する/しないの基準値を調整します。
ノーマライゼーション暗いカラーを低減する基準を調整します。
「しきい値」の値未満に設定することはできません。
フィルム彩度レベル エフェクトの鮮やかさを調整します。
分離領域を表示エフェクトを生成するために分離した領域を表示します。
表示中は、以降の設定は無効になります。

着色レイヤーの反射

 ハレーショングローの物理的特性を調整する設定群です。

設定項目説明
強度 反射の明るさを調整します。
ガンマ グローの広がり方を調整します。
彩度 グローのカラーの強さを調整します。
拡散 着色反射の範囲を調整します。
相対的拡散の微調整以下のスライダーが表示され、反射距離を調整できます。

  • 相対的拡散(赤)
  • 相対的拡散(緑)
  • 相対的拡散(青)

セカンダリーグロー

サブとして、追加でハレーション特性を付与するための設定群です。

設定項目説明
強度 セカンダリーグローの明るさを調整します。
ガンマ セカンダリーグローの広がり方を調整します。
拡散 明るいディテール周辺のグロー範囲を調整します。
フィルター セカンダリーグローの色を設定します。

簡易的グレイン

グレインを手軽に調整するための設定群です。

設定項目説明
グレインを内部で追加 グレインの設定群を有効にします。
強度 付与するグレインの量を調整します。
サイズ 付与するグレインのサイズを調整します。
ソフトネス 付与するグレインの明確さを調整します。
彩度 付与するグレインの鮮やかさを調整します。

全体の調整

エフェクトの全体的な印象に影響する設定群です。

設定項目説明
グローのみ表示 付与するエフェクトによる効果のみを表示します。
ハイライトを低減ハレーションに影響を与えずに、シーンを明るくするハイライト領域を調整します。
ハレーションを領域のエッジに限定することができます。
アスペクト比 アナモフィック比およびグレインの横方向の伸縮を調整します。
ディテール除去 フィルムストックではキャプチャーされないシャープなディテールを除去する度合を調整します。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

動画編集に関するプロフェッショナルな編集、カラー、エフェクト、オーディオが1台で可能なポストプロダクション。ライセンス版とUSB版を選べます。

まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「ResolveFX」のうち、「カメラシェイク」「ハレーション」についてまとめてみました。

DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

スポンサーリンク