【DaVinci Resolve】ResolveFX~フィルムエミュレーション②~

動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、サードパーティーのエフェクトに頼らなくても良いように、多くのエフェクトが内蔵されています。

今回は、その中でもエフェクトの「ResolveFX」の「ビネット」から「フリッカーの追加」について、まとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 19 に基づいた内容になっています。

ResolveFXの一覧は、「ResolveFX~概要とエフェクト一覧~(リンク)」を参照ください。
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ビネット

映像の周辺部を暗くまたは明るくするエフェクトです。

映像の中央に集中させたい場合に適していると思います。

設定値は以下があります。

基本設定

本設定は、特定のセクションの配下にはないので、便宜上「基本設定」で括っています。

本エフェクトのベースとなる設定は以下になります。

設定項目説明
モード調整する際のモードを以下から選択します。
選んだモードにより、設定項目が異なってきます。

  • ベーシック
  • アドバンス

形状

ビネットの形状に関する設定群です。

設定項目説明
境界線の形状「モード」で「アドバンス」を設定している場合に表示されます。
ビネットの境界の形状を以下から選択します。

  • 楕円
  • 三角形
  • ひし形
  • 四角形
  • 六角形
  • 八角形
サイズ ビネットのサイズを調整します。
回転「モード」で「アドバンス」を設定している場合に表示されます。
ただし、「境界線の形状」が「楕円」の時は、無効になります。
ビネットの形状を回転させる角度を調整します。
アナモルフィック 横幅を調整します。
センター「モード」で「アドバンス」を設定している場合に表示されます。
X軸とY軸の位置を使って、中心の位置を調整します。

外観

ビネットの見栄えに関する設定群です。

設定項目説明
ソフトネス 境界部分のぼやけ具合を調整します。
不透明度「モード」で「アドバンス」を設定している場合に表示されます。
ビネットの不当明度を調整します。
カラー ビネットの色を設定します。
合成の種類「モード」で「アドバンス」を設定している場合に表示されます。
合成する際の方法を設定します。
「合成の種類」における選択肢の詳細は、「エディットページ~編集方法:合成~(リンク)」を参照ください。

フィルムグレイン(Studioバージョンのみ)

アナログフィルムの粒状感を再現するエフェクトです。

映画フィルムのような質感、温かみ、ビンテージ感を出したい場合に適していると思います。

設定値は以下があります。

基本設定

本設定は、特定のセクションの配下にはないので、便宜上「基本設定」で括っています。

本エフェクトのベースとなる設定は以下になります。

設定項目説明
プリセットフィルムグレインエフェクトを数ある選択しから選択します。
デフォルトは「16mm」で、プリセットから後述の設定の変更をした場合は「カスタム」に自動で切り替わります。
合成の種類合成する際の方法を設定します。
「グレインのみ」が有効の時は、本設定は無効になります。
不透明度付与するグレインの量を調整します。
「グレインのみ」が有効の時は、本設定は無効になります。
グレインのみ 付与されているグレインのイメージをビューアに表示します。
フリーズ キーフレーミング可能なパターンのアニメーションを一時停止します。
「合成の種類」における選択肢の詳細は、「エディットページ~編集方法:合成~(リンク)」を参照ください。

グレインパラメーター

グレインの品質に関する設定群です。

設定項目説明
テクスチャー グレインのランダム性(密度)を調整します。
グレインのサイズ グレインのサイズを調整します。
アスペクト比 イメージの横幅を調整します。
グレインの強度 グレインのコントラストを調整します。
オフセット グレインレイヤーの明るさを調整します。
対称性グレインの明るさの均一化させる度合を調整します。
明るいグレインを暗くしたり、暗いグレインを明るくしたりできます。
ソフトネス グレインレイヤーのぼかし具合を調整します。
彩度 グレインに付与する色みを調整します。

アドバンスコントロール

合成するイメージの各トーン領域におけるグレインの量を調整する設定群です。

設定項目説明
赤の相対的な強さを調整します。
緑の相対的な強さを調整します。
青の相対的な強さを調整します。
シャドウシャドウのグレインの強さを調整します。
「グレインのみ」が有効の時は、本設定は無効になります。
ミッドトーンミッドトーンのグレインの強さを調整します。
「グレインのみ」が有効の時は、本設定は無効になります。
ハイライトハイライトのグレインの強さを調整します。
「グレインのみ」が有効の時は、本設定は無効になります。
最適化モードパフォーマンス向上に役立ちます。
ただし、古いプロジェクトと同じ結果を得るためには無効にして下さい。
更新ごとにアニメート スライダーで調整時に、随時アニメートします。
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フィルムダメージ

古いフィルム映像の経年劣化を再現するエフェクトです。

倉庫などに眠っていた昔の撮影した映像や歴史的資料のような雰囲気を出したい場合に適していると思います。

設定値は以下があります。

基本設定

本設定は、特定のセクションの配下にはないので、便宜上「基本設定」で括っています。

本エフェクトのベースとなる設定は以下になります。

設定項目説明
フィルムブラー 付与するぼかしの度合を調整します。
温度 色温度を調整します。
ティント 緑とマゼンタのバランスをとることで、色被りを調整します。

ビネット効果の追加

ビネット効果を付与する際の設定群です。

設定項目説明
ビネットの範囲 ビネットを付与する範囲を調整します。
ビネットの濃度 付与するビネットの濃さを調整します。
ティルトの量 ビネットを付与する縦方向の位置を調整します。
ティルトの角度 ビネットを付与する位置を回転するように調整します。

ダートの追加

フィルムに染み付いたダート(汚れや欠けなど)をシミュレートする際の設定群です。

設定項目説明
ダートの色 ダートパーティクルの色を選択します。
動くダート 「ダート」を動かすかどうかを設定します。
ダートの密度 付与するダートの数を調整します。
ダートのサイズ 付与するダートのサイズ(ズームに相当)を調整します。
ダートのブラー ダートのぼかし具合を調整します。
ダートのシード値 付与するダートのランダム性を調整します。

スクラッチの追加X(X:1~5)

最大5つの設定(「スクラッチの追加1」~「スクラッチの追加5」)を組み合わせて、より複雑なエフェクトを作り出すことができます。

スクラッチとは、フィルム再生時の感光乳剤の傷などを想定したものです。

いずれの設定も共通していて、以下の設定があります。

設定項目説明
有効化 対象のスクラッチの設定を有効にします。
スクラッチの色 スクラッチの色を選択します。
スクラッチの位置 スクラッチの横方向の位置を調整します。
スクラッチの幅 スクラッチの幅を調整します。
スクラッチ強度 スクラッチの濃さを調整します。
スクラッチのブラー スクラッチのぼかし具合を調整します。
動くスクラッチ スクラッチの揺れの付与するかどうかを設定します。
動きの振幅 スクラッチが動く距離を調整します。
動きの速度 スクラッチが移動する速さを調整します。
動きのランダムネス スクラッチの動きに持たせるランダム性の度合を調整します。
点滅の速度 スクラッチが点滅する速度を調整します。

フリッカーの追加

映像に照明やディスプレイなどのちらつき(ランダムな明るさの変動)を追加するエフェクトです。

意図的に、レトロ感を出したり、フイルムによる映画などの雰囲気を出したい場合に適していると思います。

設定値は以下があります。

基本設定

本設定は、特定のセクションの配下にはないので、便宜上「基本設定」で括っています。

フリッカーの適用方法と、全体の速度や強さを調整できます。

設定項目説明
フリッカーの種類以下から、フリッカーの種類を選択できます。

  • リフト
  • ガンマ
  • ゲイン
  • ビネット
  • アルファ
レンジ 点滅の幅を調整できます。
速度 フリッカーをアニメートする速度を調整できます。
スムース フリッカーの時間な変化の仕方を調整できます。
フリッカーRGBのチャンネル毎に、フリッカーに適用するチャンネルを選択できます。
「フリッカーの種類」で「アルファ」を選択している場合は、非活性になります。

フリッカーの品質

フリッカーのアニメート方法を詳細に調整できます。

設定項目説明
ランダムネスのレベル フリッカーのランダム度合いを調整できます。
ポーズの長さ 追加したランダムな動きを断続的に中断(一時停止)する頻度を調整できます。
ポーズの間隔 追加されたランダムな動きを断続的に中断(一時停止)する長さを調整できます。
ポーズのランダムネス 「ポーズの間隔」に一定のランダム性を付与できます。
ランダムシード 生成するランダム値を調整します。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

動画編集に関するプロフェッショナルな編集、カラー、エフェクト、オーディオが1台で可能なポストプロダクション。ライセンス版とUSB版を選べます。

まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「ResolveFX」のうち、「ビネット」から「フリッカーの追加」についてまとめてみました。

DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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