【DaVinci Resolve】初めに知っておきたい基礎知識~環境設定 Part.3~

何かのアプリケーションを扱う上で、環境設定は初めのうちに知っておいた方が良い事の1つです。

全く設定しない場合、「手戻りの発生」や「作業効率の低下」を招くこともあるかもしれません。

今回は、DaVinci Resolveにおける環境設定のうち、「ユーザー」の「編集」までをまとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。

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概要

DaVinci Resolve全体に関わる設定を行う「環境設定」ウィンドウは、メニューの[DaVinci Resolve] > [環境設定]から、開くことができます。ショートカットキーでは、「Ctrl+,(カンマ)」で開くことができます。

大きく2つの環境設定から構成され、「システム環境設定」と「ユーザー環境設定」パネルに分かれています。どちらも、右下の「保存」ボタンを押下することで、適用されます。

また、設定を初期化したい場合は、「環境設定」ウィンドウの右上にある「・・・(メニュー)」から「システム環境設定をリセット」もしくは「ユーザー環境設定をリセット」を選んでください。どちらの表示かはパネルに依存し、リセットは各々に機能

します。

なお、設定はOSにログインしているユーザー毎に保存されているので、他のログインユーザーに影響を及ぼしません。

ユーザー環境設定

DaVinci Resolveの操作をする上での使い勝手に関わってくる部分で、独自にカスタマイズすることができます。

また、「環境設定」ウィンドウの右上にある「・・・(メニュー)」からプリセットの「保存」と「読み込み」を行うことができます。

ユーザーインターフェース設定

UIに関する設定群です。

言語

DaVinci Resolveのユーザーインターフェースの表示言語を選択します。

起動時に、最後に開いていたプロジェクトをロード

DaVinci Resolveを起動した時に、前回終了時に開いていたプロジェクトを自動的に再表示します。

ユーザーインターフェースにフォーカスインジケータを表示

現在フォーカスが当たっているパネルに、赤い線を表示します。

インターフェースにグレー背景を使用

有効時は、DaVinci ResolveはグレーのUIに変わります。

ビューアでグレー背景を使用

有効時は、全ビューアの背景がグレーになります。

ビューアのイメージを正方形ピクセルにリサイズ

ビューアー内のアスペクト比を正方形ピクセルにするか、非正方形ピクセルにするかを選択します。

ビューアのフレームを遅らせる

有効時は、設定されたフレーム数分、コンピュータのディスプレイに表示されるDaVinci Resolveビューアを遅延させます。

一時停止時に1フィールドのみ出力

有効時は、再生の一時停止時にはフィールド1のみがモニターに表示されますが、クリップの再生時には両方のフィールドが表示されます。

コンピューターモニターでのグレーディングや、インターレース素材を扱う際に、フリッカーを抑えるメリットがあります。

コマ落ち検出時に再生を停止

有効時は、コマ落ち時に、再生が停止され、パフォーマンスに問題があることを表示します。

処理できないフレーム/クリップがある場合にレンダリングを停止

有効時は、エンコーディングのエラー発生時、レンダリングを停止します。

タイムラインの並べ替え

DaVinci Resolveのビューアのドロップダウンメニューに表示されるタイムラインのデフォルトのソート順を設定できます。

プロジェクトの保存&ロード

プロジェクトの開き方や保存の仕方に関する設定群です。

設定のロード

「プロジェクトを開く際にすべてのタイムラインをロード」の有効/無効に関する設定があります。

無効時は、プロジェクトを開くと最後のタイムラインのみがメモリーにロードされます。これは、プロジェクトを開く際のパフォーマンスの向上のためで、プロジェクト内で他のタイムラインを開く際に時間を要します。また、無効にすることで、使用メモリーの消費も抑えられます。

有効時は、この逆です。開始時にすべてのタイムラインがロードされ、メモリー消費量も増大します。

設定の保存

「ライブ保存」を有効にすると、以下のようなタイミングで保存が自動で行われます。

ページ自動保存のタイミング
カット変更の都度
編集変更の都度
Fusionクリップの切り替え時+内部処理で定期的な保存
カラークリップの切り替え時+内部処理で定期的な保存
Fairlight変更の都度

「プロジェクトのバックアップ」を有効にすると、決められた設定のタイミングでバックアッププロジェクトファイルを定期的に保存されます。

各プロジェクトのバックアップは、静止画とLUTを除いた完全なプロジェクトファイルです。上書きして開くのではなく、別のプロジェクトとして開くので、最新のプロジェクトが無くなるわけではありません。

また、保存されたプロジェクトのバックアップは、プロジェクトマネージャーでプロジェクト毎のコンテクストメニューにある「プロジェクト バックアップ」から開くことが可能です。

以下は、バックアップに関する設定項目です。

なお、バックアップは「先入れ先出し(キュー形式)」となり、古いものから削除されていきます。

項目説明
バックアップ頻度1時間以内の作業に対するバックアップの扱いを設定します。
バックアップの間隔は、デフォルトは10分で、1分~60分で設定することが可能です。
1時間ごとのバックアップ60分を超えたバックアップファイルの扱いを設定します。
バックアップの間隔は、デフォルトは2時間で、1時間~24時間で設定することが可能です。
1日ごとのバックアップ1日を超えたバックアップファイルの扱いを設定します。
バックアップの間隔は、デフォルトが2日で、1日~365日で設定することが可能です。
プロジェクトバックアップの保存先バックアップを保存する場所を設定します。
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編集

エディットページでの編集作業をカスタマイズするための設定群です。

新規タイムラインの設定

新規作成されたタイムラインの初期状態の設定です。設定できる値は以下になります。

  • 開始タイムコード
  • ビデオトラック数
  • オーディオトラック数
  • オーディオトラックの種類

自動スマートビン

関連するメタデータを持つクリップがメディアプールに現れたとき、もしくはすでにメディアプールにあるクリップにメタデータが追加されたときに、自動でスマートビンを作成します。

自動作成できるスマートビンは以下から選択できます。

  • スマートビン – タイムライン
  • 自動スマートビン – キーワード
  • 自動スマートビン – 人物メタデータ
  • 自動スマートビン – ショットメタデータ
  • 自動スマートビン – シーンメタデータ

一般設定

項目説明
標準ジェネレータの長さタイムラインに編集したジェネレーターのデフォルトの継続時間を、秒またはフレームで設定します。デフォルト値は 5 秒です。
標準トランジションの長さ編集ポイントに追加するトランジションの継続時間を秒またはフレーム単位で設定します。デフォルト値は1秒です。
標準スチルの長さTIFFやPNGなど、サポートされているグラフィックファイル形式で取り込んだ静止画の継続時間を秒数またはフレーム数で設定します。デフォルト値は5秒です。
プリロール時間再生ヘッド周辺を再生する機能を使用する場合、再生ヘッドの現在の位置より前のタイムラインをどの程度再生するかを設定します。デフォルト値は2秒です。
ポストロール時間再生ヘッド周辺を再生する機能を使用する場合、再生ヘッドの現在の位置から後のタイムラインをどの程度再生するかを設定します。デフォルト値は2秒です。
オーディオをサブフレーム単位でナッジオーディオデータのクリップをナッジする際に、どの程度ずらすかを設定します。デフォルト値は5ミリ秒です。
ハンドルのデフォルト値ハンドル付きのタイムラインを作成する際のハンドルの長さを設定します。デフォルト値は24フレームです。
ファストナッジのデフォルト値「Shift + ,」もしくは「Shift + .」を使用したときにナッジされるフレーム数を設定します。デフォルト値は5フレームです。
再生ヘッドの影の長さ(前)[表示] > [再生ヘッドの影を表示]を有効にした場合に表示される、再生ヘッドの左側に表示される影の長さを設定します。デフォルト値は5フレームです。
再生ヘッドの影の長さ(後)[表示] > [再生ヘッドの影を表示]を有効にした場合に表示される、再生ヘッドの右側に表示される影の長さを設定します。デフォルト値は5フレームです。
タイムラインオーバーレイで最後に実行した編集方法を記憶有効時は、タイムラインビューアオーバーレイで最後に使用した編集タイプを常に記憶します。
最後に実行した編集が新しいデフォルトの編集であることを知らせたい場合は、利用して下さい。
メディアプールで現在のクリップを常にハイライト有効時は、再生ヘッドの位置にあるクリップが、メディアプール上で自動的にハイライト表示されます。
マスタータイムラインと現在のフレームを同期マスタータイムラインを開いたときに、作業中の前のタイムラインのクリップとフレームに再生ヘッドの位置が同期します。
[プロジェクト設定] > [一般オプション] > [カラー] > [マスタータイムラインとメディアプールを自動マッチ]が有効の時に機能します。
タイムラインのギャップにオフライン参照を表示有効時は、タイムラインエディターにギャップが生じ、そのギャップに「オフライン参照クリップ」が割り当てられている場合、「オフライン参照クリップ」を表示します。
コンフォームしていない編集にオフライン参照を表示有効時は、タイムラインエディターでリンク先がないクリップが存在する場合、該当箇所に「オフライン参照クリップ」が割り当てられている場合、「オフライン参照クリップ」を表示します。
カスタムセーフエリアのオーバーレイを使用有効時は、「アクションエリア」および「タイトルエリア」フィールドが表示されます。
オーディオ編集をフレーム境界線に揃える有効時は、オーディオクリップの入出力位置が、ビデオクリップと同様に常にフレーム全体の境界に揃うようになります。
メディアプールのオーディオ同期を第一タイムコードマッチに限定2つ以上のオーディオクリップが重なっているビデオクリップを操作する場合、デフォルトではすべてのオーディオクリップを同期させます。
有効時は、最も可能性が高いと思われる1つのオーディオトラックのみを同期します。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

動画編集に関するプロフェッショナルな編集、カラー、エフェクト、オーディオが1台で可能なポストプロダクション。ライセンス版とUSB版を選べます。

まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「環境設定」の中でも「ユーザー」の「編集」までをまとめてみました。

DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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