バンドなどで演奏する際、特にギターの場合はエフェクターボードを作成する人は多いと思います。中には、エフェクターボード自体を自作する方もいると思います。
本記事では、経験から「あると便利だなと思ったもの」「実際に使用しているもの」を紹介していこうと思います。これからエフェクターボードを新規作成する人、リニューアルする人、そんな人に役に立てたら嬉しいです。
エフェクターボード本体
エフェクターボード本体は、便利グッズか?と言われると違うかもしれません。ですが、既製品の他にも自作する場合があったり、既製品にひと手間加えると便利になる場合もあります。そういう視点で紹介しようと思います。
既製品の場合
ハードケース
耐久性・耐衝撃性に優れたエフェクターボードです。プロが作成するシステムでは、こちらが使われていることが多いです。普通の1枚のボードだけでなく、何個もラックエフェクターを入れるようなもの(通称、冷蔵庫)もあります。大きさも小さいものから大きいものまで幅広いです。デメリットは、何と言っても「重量」でしょう。ケースだけで、何キロもする場合もあります。また、メーカーのコンセプトもありますが、ある重さを超えると持ち運び時にケースに「たわみ」が生じるなどの不具合が生じる場合もあるので、ケースに使用している素材など注意が必要です。おすすめのメーカーは、ARMORやCAJです。高いですが。。。
ソフトケース
スポンジによる衝撃吸収がされる構造をしており、耐衝撃性がハードケースよりは落ちます。しかし、ショルダーバッグのように持ち運ぶこともできて運搬性が増しています。また、収納ポケットが付いている場合が多いので、ケーブルなどや電池なども一緒に入れて置くことが可能です。そのため、簡易的なエフェクターボードなら、こちらの方が適しているでしょう。
自作の場合
すのこ、木材、ワイヤーネット
ホームセンターや百円ショップで売られているアレです。すのこは一応エフェクターボード用の製品でもあるのですが、自作の方が経済的に良いと思います。
これを使うと良い点は2つ考えられます。1つ目は「自由な大きさで使える」こと。設置するエフェクターの量に合わせて、切断したり接合することでサイズも自由です。2つ目は「隙間がある」こと。これにより、エフェクターの設置方法も幅が広がります。結束バンドなどで止めることもできます。また、見栄えの点でも、「電源や信号のライン」と「エフェクターを置く場所」を2段構成にすることもできるでしょう。
ただし、使用時には注意点があります。配置や配線をしっかり検討しないとノイズが乗りやすくなるデメリットもあります。例えば、歪みの近くに空間系が置かれたり、電源ラインと信号のラインがごちゃ混ぜになってたり、ループがあったり。。。詳細は、最下部の「参考」に記載のリンクをご覧ください。
エフェクターボード上で使う機材
ここでは、エフェクターボード構築する上でエフェクター以外であると便利な機材を紹介します。
ジャンクションボックス
エフェクターボードの入出力端子を一か所にまとめるものです。また、固定されたエフェクター間に無理やりケーブルを挿して端子を傷つけたりすることを防ぐことができます。
パワーサプライ
エフェクターの電源供給用で、電源タップや9V電池の代わりになります。コンセントの差込口が搭載されている機種や供給電圧が可変のものもあります。デジタル回路を持つエフェクターとアナログ回路をもつエフェクターが混在している場合などは端子が独立しているものを選ぶと良いです。仕様も様々なので、個々の環境に適したものを選ぶと良いでしょう。
プログラマブル・スイッチャー
各種エフェクターを接続させることで、「MIDI制御」「外部スイッチ信号」「接続させたエフェクターのON/OFF」などを自由に設定できるペダルです。エフェクトが搭載されているものもあります。複数のエフェクターを同時に切り替えることも可能なので、多くのエフェクターを扱う場合に便利でしょう。
ケーブル類
まず初めに、エフェクターボード作成時に必要なものを記載します。
ソルダーレスケーブル
一般的なパッチケーブルでは、長さが固定になっています。そのため、自作で好きな長さのものを使っている方もいます。この方がノイズも抑制する傾向があります。
そこでおすすめなのは、ハンダを使用せずに作成できるソルダーレスケーブルです。これは、端子の形や長さを自由に決められるだけでなく、断線時などにその場ですぐに修理できるメリットが大きいです。端子とケーブルが「セットで売られてるもの」や「バラで売られているもの」があります。
固定具
3M:デュアルロックファスナー
個人的に、今回の中で一番知ってもらいたい品です。エフェクターボード以外でも様々な場面で使用できます。普通のマジックテープでも良いのですが、振動とかで剥がれたりずれたりすることがあります。また、テープをボードやエフェクターから剥がすときにべとついたりするでしょう。そんな欠点をなくしてくれるものがあります。それが、本品です。テープとボードやエフェクターとの接着面は、3M特有の厚めの両面テープになっています。そのため、剥がす時も薄皮が残ってどう足掻いてもベトつくということはありません。加えて、ゴム足の高さによっては、ゴム足を剥がしたり外すことなく使えます。また、マジックテープ同士は、「プラスチックの突起」を組み合わせることで接着させます。この突起の数は選べるため、接着強度も自由に選ぶことになるのです。ただし、強固に接着させたいからと言って、突起の数が多すぎると、逆に剥がせないので大変なことになります。個人的には、MP3551JとMP3552Jの組み合わせがちょうど良いと思います。
バンドベース
ケーブル類を安定して固定したい場合は、結束バンドの他、バンドベースを使用するのも手です。持ち運び時にケーブルの束が意図している位置からずれてしまったりすることがあるかもしれません。また、隙間がないところにケーブルを通さなくてはならない場合もあると思います。そのような時に固定具は役立つのではないでしょうか。100均やホームセンターなどでも入手できます。結束バンドとセットのものもあります。
その他
テスター
ケーブルの断線しているかどうかの導通チェックに役立ちます。全ての接続が終わった後、楽器をつないで使ったけど音が出ない。と言ったことは避けたいです。1つ1つケーブルを使って導通チェックするにも、エフェクターが壊れている可能性も絶対にないとは言えません。エフェクターにつなぐのも手間ですし、何が壊れているのか?の断定にも時間がかかります。パッチケーブルの場合はギターとアンプをつなげるほどの長さがない場合も多いでしょう。一つあると非常に便利です。
クロス、接点復活剤
ケーブルのジャックの汚れ取り用です。ノイズ防止にもつながるので、ジャックをキレイにしておくことは非常に重要です。基本的には柔らかい素材のクロスで乾拭きするだけでも良いと思います。もしも汚れがひどいとかなんかは、接点クリーナーや接点復活剤などを使うことをお勧めします。接点復活剤を使用する際は、綿棒を使っても良いと思います。
保護フォーム
凸凹したスポンジ素材のシートです。高価なハードケースではデフォルトで付いているものもありますが、エフェクターのズレ防止、振動・衝撃の吸収などに役立ちます。
シール、マスキングテープ
地味に効果が高いのが、これです。ペダルエフェクターの場合、持ち運び時に設定が変わってしまったりすることも少なくありません。そのために普段の設定の場所にマークするのに使用します。また、どのスイッチャーを使用している場合は、どのフットスイッチにどの音を当てたかを示すためのメモ書きにも使用できます。百均などで売っているものなので、ぜひ使ってみて下さい。
フットスイッチのカバー
ペットボトルのふたのようなものです。確実に踏むためや、フットスイッチの保護などが目的でしょう。また、ペットボトルのふた部分を切ってしまって輪っかの状態にすれば、誤操作防止のカバーのようにも使えます。
まとめ
上記の内容は、知っているか知らないかで大きく変わってくる製品も多いです。今回紹介した中で、特に3M:デュアルロックファスナーは、日常生活の色んな場面でも使用できます。本記事の内容を、ぜひ参考にしてみてください。
参考
エフェクターボードの作成方法やノイズ対策については、以下の文書をご覧ください。