ギターやベースを選択する時は、どうしてもFender や Gibson に真っ先に行くのではないでしょうか?ですが、老舗メーカーから一歩引いて様々なメーカーを見てみると、見えなかったすばらしいメーカーも存在していることに気づくでしょう。
今回は、そんなメーカーの1つで、私が一番おすすめしたい「 Freedom Custom Guitar Research(以下、Freedom CGR) 」というメーカーについて、記載していきます。
色々弾いた中でもオススメする理由
私の用途はバンド内で用いることがほとんどです。コードもギターソロも弾きます。その中で、以下を主な基準として重要視にしています。この重要視している観点は、Freedom CGRをおすすめしたい理由に直結します。
- コードの分離が良く、キレイに鳴るもの
- 長時間弾いても疲れない
- 弾いた時、ボディ材がしっかり響いているもの
- ずっと使い続けられるもの
- 色んなジャンルに使えそうなもの
楽器は、やりたいジャンルや出したい音、演奏しやすさなど、様々な点で買い替えすることが多いかもしれません。(買い替えするのは、楽器だけのことではありませんが…)「隣の芝生は青い」ではないですが、他人が持っているものを欲しくなったりもするでしょう。初めの1本を除けば、買い替え前提で買おうとすることはないとは、きっとないでしょう。しかし、妥協して買ったり色々な楽器店を訪れると、後で後悔することもあります。その度に、これではいくらお金があってもキリがありません。そのため、私は結構慎重に悩み、検討します。個体差もあるので、色んな店舗で色んな楽器を試奏してきました。
※その間に誰かに買われてしまったら、「あぁ、縁がなかったんだな。」と思うようにしています。
ちなみに、私が今まで試奏もしくは所持してきた経験があるものには、新品/中古の差はあれど、ストラトキャスタータイプ、テレキャスター、レスポール、ES-335があります。ありきたりですが、一番好きなのはストラトキャスタータイプですね。
会社の特徴
楽器の特徴
生産しているシリーズ
Freedomは、前述の通りセミオーダー制を取っていますが、ベースとなる各シリーズの特徴について記載します。
エレキギター
EZa
ネックジョイントは、プレートによる4点止めで、25インチスケールを採用したモデルです。最も安価なシリーズでもあります。とは言っても、ボディ鳴りを最大限に活かせるように極薄仕上げの塗装(ポリウレタン)であったり、ボディ材もアルダーかアッシュを使用するなどの工夫がされています。後述のHydraの簡易版のような立ち位置です。
Hydra series > Hydra
トップ材にフィギュアドメイプル、バックにアルダーを用いたシリーズです。音量に頼らずとも埋もれず、クリアな音が得られます。細かく繊細なニュアンスを出したい人にも適したモデルです。GibsonやSCHECTERなどのキルティッドメイプルが好きな方は、一見の価値ありです。
Hydra series > Hydra Classic
ボディ材もアルダーかアッシュを使用し、クラシカルな音が得られます。レンジが広く、汎用性に優れたモデルです。前述のHydraとは、ペグ、ナット、ピックアップも異なってきます。
Pepper series > ST Pepper
ストラトキャスタータイプの形状ですが、ホロウ構造を持っており、重量も通常のストラトキャスタータイプより軽め(3kg以下)になっています。軽くしたからと言って、バランスが崩れることもなく、不自然さは感じませんでした。また、Freedomオリジナルの Hybrid HB Type Ⅱというピックアップを搭載しています。コントロールを「1Vol. / 1Tone / 1Tap Ctr. / 3way Switch」とすることで、Tapスイッチにより、ハムバッカーとシングルの切り替えも可能です。ホロウ構造と合い重なり、バリエーション豊かな音作りが見込めます。
Pepper series > Red Pepper
歯切れのよいテレキャスタータイプのフルホロウモデルになります。ホロウ加工では、ボディ背面よりブリッジ下を除く部分をくりぬき、背面から蓋をしています。最軽量モデルですが、ハムバッカーのピックアップをフロントに搭載しています。なお、ToneスイッチがTapスイッチになっており、ハムバッカーとシングルの切り替えが可能です。
Pepper series > Brown Pepper
Red Pepperとの違いは、ボディのトップからブリッジ下を除く部分をくりぬき、トップから蓋をしているところです。最もウォームな箱鳴りを持ち、Redよりも柔らか目な空気感のある、シリーズ中最も倍音豊かな暖かいサウンドをもたらします。こちらもToneスイッチがTapスイッチになっており、ハムバッカーとシングルの切り替えが可能です。
Pepper series > Green Pepper
中央部分(ブリッジ・ピックアップが乗るライン)以外をくりぬき、トップと背面の両方からふたをしているセミホロウの構造です。また、フロントピックアップにP-90タイプのハムバッカーを搭載しています。これらの構造により、太くメロウな生鳴りを可能にし、サスティーンの効いたサウンドとなっています。
Pepper series > Black Pepper
Green Pepper同様のセミホロウですが、こちらは片面は一体となっています。セミアコのような空気感を含むトーンとサスティーンを実現するため、歪みのサウンドでも存分に対応できるモデルです。また、GreenPepperにはなったTap式のToneスイッチとなっており、ハムバッカーとシングルの切り替えが可能です。
RR series > RRC
カーブドメイプルトップのソリッドボディモデルです。ヴィンテージギターのようなサウンドとボディバランスを兼ね備えています。「1Vol. / 1Tone / 2Tap Ctr. / 3way Switch」のコントロールとなっており、2つのTapスイッチが存在します。標準仕様で最も高価なモデルです。
RR series > RRF
RRCのフラットトップバージョンに良いづけられたモデルです。ヘビィな歪でも芯を失わず、非常にRock向きなギターです。こちらのコントロールは、「2Vol. / 1Tone / 1Tap Ctr. / 3way Switch」です。
RR series > RRH
フラットトップのホロウボディモデルになっています。サウンドホールは、トップではなく、3Way Switch側の側面に存在しています。このため、本来のボディトップ材の音を存分に生かしつつ、ホロウサウンドを実現することが可能です。なお、本モデルは「1Vol. / 1Tone / 2Tap Ctr. / 3way Switch」のコントロールです。
RR series > RRCH
カーブドトップのホロウボディモデルで、ジャズ系の音楽向きです。特殊なセンターブロックを採用し、コンプ感と豊かなミッドレンジを持ち併せています。コントロールは、「1Vol. / 1Tone / 2Tap Ctr. / 3way Switch」です。
RR series > RRS
フラットトップのソリッドボディモデルです。オリジナルピックアップのF-90もしくは、Hybrid Humbuckerを選択できます。F-90ではワイドレンジで音ヌケも良い音をもたらし、マホガニーボディによる粘り、歯切れよさとロングサスティーンも併せ持ちます。まさに、パワフルなRockサウンドを必要とするオーナー向けです。
RR series > RRS BRAVERY
RRS同様のソリッドボディモデルですが、こちらはボルトオンネック使用になっています。なお、RR seriesの他のモデルはセットネックになっていますので、RR seriesでボトルオンネックが良ければ、コレ一択です。また、Tapスイッチで切り替えることで、エッジの効いたワイルドなサウンドと、ファットだけど輪郭がある抜けの良いサウンドを奏でることが可能です。コントロールは、「2Vol. / 1Tone / 1Tap Ctr. / 3way Switch」です。
Retro series
よく知られるストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスターの3つタイプそれぞれを、Freedom CGRの技術で作り上げたようなモデルです。独自のボディ構造などを作るのではありません。3つのタイプをベースにFreedom CGR独自の選択肢、技術でオーナーの様々なニーズに応えます。
エレキベース
基本的に各モデルにおいて、4弦と5弦のモデルが存在しています。ネックジョイントは、基本的に「Arimizo & One Point Joint」が使われています。
Anthra
このシリーズは、エレキギターのEZaに近い仕様をしており、最も安価なシリーズです。プレートはありませんが「4点止めネックジョイント」、「極薄仕上げのポリウレタン塗装」を採用しています。また、オリジナルのブリッジ、ピックアップ「Bell Bottom 19mm Pitch Set」を装備し、暖かみのあるサウンドを実現もしています。ボディ鳴りを最大限に活かし、暖かみがあり自然に溶け込むようなベース音が欲しい場合は、これです。
Dulake series > Dulake
カーブドボディで、フィギュアメイプルを初めとする3種の木材が使われています。どっしりと構えるようなベースラインでサスティーンもしっかり伸びてくれます。また、コントロールは「2Vol / 1Tone (Push:Active / Pull:Passive) / Treble / Bass」となっていて、1台でアクティブモードとパッシブモードを切り替えることができます。
Dulake series > Dulake Flat
Dulakeと後述のDulake Liberoの中間のようなモデルです。フラットボディで、音が太く、立ち上がりが良いです。そのため、単音で1音1音をはっきり出すような奏法に向いている傾向があります。こちらもコントロールは「2Vol / 1Tone (Push:Active / Pull:Passive) / Treble / Bass」となっており、豊かなサスティーンとミッドローが得られます。
Dulake series > Dulake Flat-6st.
Dulake Flatの6弦バージョンです。6弦が欲しい場合は、これ一択です。音域は、Low B から Hi C までです。6弦にするために、レスポンスが良く、極力違和感が少なくて済むような細かい仕様変更が行われています。コントロールも「2Vol / 1Tone (Push:Active / Pull:Passive) / Treble / Middle / Bass」となっており、Middleが増えています。
Dulake series > Dulake Libero
フラットボディを採用し、Dulake seriesの中で一番オールマイティーで使えるモデルです。細かい表現をしやすく、広いレンジで音抜けも良いです。スライド奏法などで、幅広くフレットを使うようなフレーズに向いている傾向があります。コントロールは「2Vol / 1Tone (Push:Active / Pull:Passive) / Treble / Bass」です。
Rhino
バンドの中でもクリアで圧倒的な抜けを持つミッドローサウンドで、細やかな表現も可能です。倍音を含ませた包み込むようなベースラインのため、こちらもオールマイティーで使えるようなモデルです。コントロールは「2Vol / 1Tone / Treble / Bass」です。Rhinoでは、ミニスイッチでActive / Passiveの切り替えが可能です。
Retro series
こちらは、エレキギターのRetro seriesと同じ立ち位置です。一般的に知られるジャズベース、もしくはプレシジョンベースの2つタイプをベースに、Freedom CGRの技術で作り上げたようなモデルです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
なかなか置いている楽器店も限られますし、やはり高額ではあります。ですが、額に見合うだけの仕様とサポートがあるのが、このメーカー:Freedom Custom Guitar Researchです。見かけることがあれば、ぜひ試奏してみてください。