【必見情報】Fractal Audio FM9 Turboの性能とは~購入前後の参考に~

プロも多く使用しているマルチプロセッサーの代表格として、以下があると思います。

  • Kemper Profiling Amplifier シリーズ
  • Fractal Audio Systems シリーズ
  • Quad Cortex

「【参考情報】Fractal Axe-FXシリーズ から Kemperシリーズに置き換えてみた(リンク)」や「【おすすめ】アンプシミュレーターの第3の選択肢~Neural DSP QUAD CORTEX~(リンク)」辺りの記事も書いていますが、私は「Fractal」「Kemper」「Quad Cortex」の利用経験があります。

置き場所の問題もあって一度は手放したAxe-FXⅢなのですが、やっぱり個人的にはFractalの使い勝手は一番合っているのかなぁ?と心のどこかで思っていました。

そんな中、この度「FM9 Turbo」を試すことができました!

今回は、この3機種を利用したからこそ私が実感した「FM9(Fractal Audio)の良さ」と今でもなかなか入手できない「FM9 Turboの性能」について、まとめてみます。

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FM9(Fractal Audio)の良さ・残念な所

前書きの内容と重なりますが、「Fractal」「Kemper」「Quad Cortex」の利用経験があります。

この3機種を比較した時の優劣を見た時に感じたことを記載します。

記載していない部分(例えば、ピッキングニュアンスの出方/音の分離など)も、3機種間で見た時に、記載するほどのことではないというだけです。

そのため、「記載していないから、良くない」ということではないので、ご理解ください。

FM9(Fractal Audio)の良さ

私が考えるものは、購入に強く影響する順番に記載すると以下になります。

  • エフェクトルーティングのエディットのしやすさ
  • エフェクトルーティングのカスタマイズの柔軟性
  • 音の解像度の高く、非常にクリア
  • エフェクトの種類が多い

なかでも、一番長くFractalシリーズを使用していたゆえの慣れが一番の理由だと思いますが、私にとって「エディットのしやすさ」「カスタマイズの柔軟性」は群を抜いていました。

PCが必須ですが、各々の機種専用のEditorツール「Axe-EditⅢ」「FM9-Edit」があり、ドラッグ操作による直感的な「エフェクトブロックの配置」と「パラメータ設定」が可能です。

また、パラレルでルーティングをしたい場合、6段まで利用することが可能です。

「配置」と「配線」に制限がなく、14×6のグリッドの中で自由に配線を組むことが可能です。

なお、配置できるエフェクトブロックについては、以下のように多岐にわたります。

FM9(Fractal Audio)の残念な所

私が考えるものは、購入に強く影響するであろう点で言うと以下になります。

  • 価格が、高額
  • キャプチャーのしやすさ

価格が高額

何と言っても、価格です。(品質は良いのですが、その分、当然の様に価格も高額。。。)

ちなみに、ライブなどで1台で済ましたい場合、FM3の性能では物足りないと思います。

そのため、現行品ではFM9 Turbo、Axe-FXⅢ、Axe-FXⅢ Turboとなるでしょう。。。

しかし、Axe-FXⅢシリーズはFM9よりも高額なうえ、実用を考えると別途Midiコントローラーが必要になります。

キャプチャーのしやすさ

Quad Cortexのように手軽にキャプチャーを録れるわけではありません。

必ず「マイク」や「スピーカー(キャビネット)」が必要になります。(場合によっては、「DI」も使用します。)

そのため、必ず「スピーカー(キャビネット)」を通した音をもとにキャプチャするため、Quad Cortexでできた「歪みエフェクターのみのキャプチャー」はできないでしょう。

そして、キャプチャー可能な機種は、Axe-FXⅢシリーズのみになります。

FM9を検討する上で把握しておいた方が良いところ

個人的に、「まぁ、この機能と使いやすさを考えるとこうなるよね・・・」と想定内だけど、把握しておくことをおすすめする事を挙げておこうと思います。

それは、「大きさ」です!

少し余裕を見て、52cm x 25cm x 10cmと考えて下さい。

いくら「ラックではなく、フロアタイプ」とは言っても、スイッチの数、使い勝手、踏みやすさを考慮するとこうなるよね・・・という大きさです。

BOSSのエフェクター(73mm x 129mm x 59mm)を 計10個(横5個 × 縦2列)並べたエフェクターボードの大きさで、高さは約1.5倍です。

そのため、持ち運びを考える人は、相応のケースが必要なのですが、既製品ではほぼ見つかりませんでした。

私の場合は、たまたま持っていたMusic WorksのLサイズのケース(32cm × 56cm × 7.5cm)を活用するのかな?と思っています。

高さが不足しそうですが、縦横の長さが長いので何とかカバーできます。

FM9 Turboの性能について

ここからは、なかなか情報がなく、読者も知りたい本題です。

今回入手できた、FM9 Turboの性能について記載していこうと思います。

声を大きくして言えることは、「通常利用する上で『Axe-FXⅢ』と大差ない。と感じることができる。」ということです。

CPUの処理方法に改善を入れているのか?は分かりませんが、ほぼ同じルーティングを構成したところ、CPUの使用率はほぼ同じ値を示していました。

今回は、2つのことを試してみましたので、その結果と共に記載していきます。

試してみたこと①:プリセットの流用

まず試したのは、「Axe-FXⅢで作成・エクスポートしたプリセットファイルを、FM9にインポートできるか?」です。

この答えは「可能」です!!(これは、非常に嬉しかった!)

なお、Axe-FXⅢのプリセットをインポートする際に、気になる点に、FM9でサポートしていない以下のエフェクトはどうなるか?があると思います。

  • Vocoder(VOC)
  • Tone Match(TMA)
  • Real-Time Analyzer(RTA)
  • IR Player(IRP)
  • Dynamic Distortion(DynDst)

また、機種によって以下のように使用可能なブロック数に差があるので、FM9でのサポート範囲を超えるエフェクトを使用している場合もあります。

エフェクトFXⅢ FM9
Comp42
Delay42
Drive43
IN54
OUT43
PIT21
PLX21
SYN21

私も、これらの条件下にあるファイルとして「RTA」を含むプリセットファイルがあったので、試してみました。

結果としては、サポートしていないエフェクトを配置していた箇所は、シャントされます。

すなわち、単なる線に置き換わるので、インポートでのエラーや動作する上での不具合は置きませんでした。

心置きなく、流用することが可能ということになります。

試してみたこと②:CPU使用率の検証

CPUの使用率については、エディターの数値上はAxe-FXⅢ(Turboではない)と大差なさそうでした。

また、CPUの使用率はエフェクトブロックを配置した時点で、上がっていきます。

ルーティングでつなぐ/つながないに限らず、CPUを使用することになるので、不要なエフェクトブロックは削除しておきましょう。

繋がない場合と繋いだ場合の比較ですが、繋いだ時の方が信号が通る分多少消費されますが、本当に微々たるものです。

私の検証時では、「0.x」の範囲で上がるかどうかと言う所でした。

では、どれだけのブロックの配置に耐えられるのか?ということですが、以下に例を挙げました。

CPU使用率サンプル
約50%
約70%

本サンプルは、FXⅢで作成し、CPU使用率70%台を出していたプリセットを読み込ませたものです。
FM9でも約70%なので、FXⅢとFM9のCPU使用率は、ほぼ同等になりそうです。
なお、各エフェクトブロックは、デフォルト設定から変更されています。

また、右から3列目のグリッドは、FM9では対応されていないため、シャントされている箇所になります。

100%

なお、「CPU使用率:80%以上」になると、基本的にエラーダイアログが表示されてエフェクトブロックが追加できなくなります。

上記では、エラー表示後にエフェクトブロックを追加する順番を変更したら、100%まで上げることが出来ました。

しかし、パフォーマンスを保つためにはエラーダイアログが出る前(CPU使用率:80%未満)でのプリセット作成を行うべきです。

ちなみに、CPU使用率:80%未満であれば、音切れは発生しませんでした。

プリセット切り替えを行う場合、エフェクトボードを取り換えることと同じことなので、当然音切れはあります。
シーンの切り替えを行う場合、エフェクターのフットスイッチを踏むことと同じことなので、相応の音切れはあります。
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【参考】ブロックの利用上限とCPU使用率

参考情報として、以下に各ブロックの「利用できる上限」と「おおよそのCPU使用率の変化」をまとめてみました。
この内容は、多少の誤差はあれど、Axe-FXⅢの参考にもなると思います。

測定条件

測定条件は、空のプリセットの状態(CPU使用率:11.3%)に、各エフェクトブロックを1つずつ追加した時に増加したCPU使用率を確認する方法を取っています。

そのため、各エフェクトブロックの設定はデフォルト値での測定になります。

設定変更後は、CPU使用率に多少の誤差が発生する可能性があります。

測定結果

各ブロックの測定結果を以下にまとめます。

FM9での全体のCPU使用率は、基本的に「各エフェクトブロックのCPU使用率を足したもの」となっているようです。

「In ⇒ Amp ⇒ Cab ⇒ Out」のルーティングかつデフォルト値での利用であれば、下表より「11.3%(空の状態)+ 3.3(In)+ 0.8(Amp)+ 2.9(Cab)+ 1.0(Out)」で、「CPU使用率:19.3%」となります。
「CPU使用率:80%以上」の場合は、単純な足し算ではないようで、急激な増減が見られました。
ブロック配置上限変化量[%]
In43.3
Out31
Amp20.8
Cab22.9
Chorus24.8
Comp26.6
X-Over21.9
Delay21.3
Drive37.3
Enhance22.5
Return20.8
Send20.2
Filter41.2
Flange24.6
Formnt21.6
Gate43
GEQ41.9
Looper14.4
MIDI10.1
Mega28
Mixer40.9
M-Comp210
M-Plex21.3
MultDly15.7
PEQ41.4
Phaser22.5
Pitch15
PlexDly19.2
Reso26.5
Reverb21.3
RngMod12.1
Rotary25.5
Synth16.8
TenTap23.9
PanTrm21.7
VolPan41
Wah21.8

商品情報

AXE-FXⅢの品質をフロアタイプに移管

まとめ

今回は、この3機種を利用したからこそ私が実感した「Fractal Audioの良さ」と今でもなかなか入手できない「FM9 Turboの性能」について、まとめてみました。

FXⅢとFM9の機能差に不満がない場合は、現行のFractal製品では、非常におすすめです。

まだまだ、国内では流通が伴っていませんが、買って損はない品物だと思います。

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