【電子ドラム】TD-50SC-Xの基礎知識～マルチエフェクト：リバーブ・フィルター～

音にこだわりたい場合、電子ドラムではコンプレッサーなどの他にも、エフェクトについても知っておく必要があると思います。

今回は、音源：TD-50Xに搭載されている「リバーブ・フィルター系のエフェクト」について触れていこうと思います。

目次
スポンサーリンク

リバーブ系

REVERB

原音に残響を加え、空間の広さなどを再現するエフェクトです。

パラメーター 設定値 説明
Type ROOM1、ROOM2
STAGE1、STAGE2
HALL1、HALL2		 リバーブの種類を設定します。
Pre Delay 0.0 ～ 100msec 原音が鳴ってからリバーブ音が鳴るまでの遅延時間を設定します。
Time 0 ～ 127 リバーブ音の余韻の長さを設定します。
HF Damp 200 ～ 8000Hz
BYPASS		 リバーブ音の高域成分をカットする基準周波数を設定します。
BYPASSはカットせず、そのまま出力します。
Low Gain -15 ～ +15dB 低域の増幅／減衰量を設定します。
High Gain -15 ～ +15dB 高域の増幅／減衰量を設定します。
Level 0 ～ 127 出力音量を設定します。

LONG REVERB

より豊かな残響成分を持つリバーブです。

パラメーター 設定値 説明
Depth 0 ～ 127 エフェクトの強さ（深さ）を設定します。
Time 0 ～ 127 リバーブ音の余韻の長さを設定します。
Pre LPF 16 ～ 15000Hz
BYPASS		 入力音の高域成分をカットするフィルターの基準周波数を設定します。
BYPASSはカットせず、そのまま出力します。
Pre HPF 16 ～ 15000Hz
BYPASS
 入力音の低域成分をカットするフィルターの基準周波数を設定します。
BYPASSはカットせず、そのまま出力します。
Peaking Freq 200 ～ 8000Hz 入力音の特定の周波数帯を増減するフィルターの基準周波数を設定します。
Peaking Gain -15 ～ +15dB 入力音の特定の周波数帯を増減するフィルターの増幅／減衰量を設定します。
Peaking Q 0.5 ～ 8.0 入力音の特定の周波数帯を増減するフィルターの帯域幅を設定します。
HF Damp 16 ～ 15000Hz
BYPASS		 リバーブ音の高域成分をカットする基準周波数を設定します。
BYPASSはカットせず、そのまま出力します。
LF Damp 16 ～ 15000Hz
BYPASS		 リバーブ音の低域成分をカットする基準周波数を設定します。
BYPASSはカットせず、そのまま出力します。
Character 1 ～ 6 リバーブの種類を設定します。
EQ Low Freq 200 ～ 400Hz 低域の基準周波数を設定します。
EQ Low Gain -15 ～ +15dB 低域の増幅／減衰量を設定します。
EQ High Freq 2000 ～ 8000Hz 高域の基準周波数を設定します。
EQ High Gain -15 ～ +15dB 高域の増幅／減衰量を設定します。
Level 0 ～ 127 出力音量を設定します。

フィルター系

SUPER FILTER

鋭い減衰特性を持つフィルターで、カットオフ周波数を周期的に変化させることができます。

なお、設定値にある「音符」は、全音符から64分音符や、各種付点音符、各種3連音符を指します。

パラメーター 設定値 説明
Filter Type LPF、BPF
HPF、NOTCH		 フィルターの種類を設定します。
【LPF】
Cutoff 以下の周波数を通過させます。
【BPF】
Cutoff 付近の周波数を通過させます。

【HPF】
Cutoff 以上の周波数を通過させます。

【NOTCH】
Cutoff 付近以外の周波数を通過させます。
Filter Slope -12dB、-24dB、-36dB 1オクターブ当たりの減衰特性を設定します。
Filter Cutoff 0 ～ 127 フィルターのカットオフ周波数を設定します。
値を大きくするほど高い周波数になります。
Filter Resonance 0 ～ 127 フィルターの共振レベルを設定します。
値を大きくするほどカットオフ周波数付近が強調されます。
Filter Gain 0 ～ +12dB フィルター出力の増幅量を設定します。
Modulation Sw ON、OFF 周期的な変化のオン／オフを設定します。
Modulation Wave TRI、SQR、SIN
SAW1、SAW2		 カットオフ周波数の変化の仕方を設定します。

  • TRI：三角波
  • SQR：矩形波
  • SIN：正弦波
  • SAW1：のこぎり波（上昇）
  • SAW2：のこぎり波（下降）
Tempo Sync ON、OFF 揺れの周期を音符で設定するか、しないかを設定します。
Rate 0.05 ～ 10.00Hz
音符		 揺れの周期を設定します。
Depth 0 ～ 127 揺れの深さを設定します。
Attack 0 ～ 127 カットオフ周波数の変化の速さを設定します。
Modulation Wave がSQR、SAW1、SAW2 の場合に効果があります。
Level 0 ～ 127 出力音量を設定します。

FILTER+DRIVE

オーバードライブ付きのローパスフィルターです。

高音域をカットし、歪みを加えます。

パラメーター 設定値 説明
Cutoff 0 ～ 127 フィルターのカットオフ周波数を設定します。
値を大きくするほどカットオフの周波数が高くなります。
Resonance 0 ～ 127 フィルターの共振レベルを設定します。
値を大きくするほどカットオフ周波数付近が強調されます。
Drive 0 ～ 127 歪み具合を設定します。
Level 0 ～ 127 出力音量を設定します。

AUTO WAH

自動でフィルターのカットオフ周波数を動かしてワウ効果を得るエフェクトです。

なお、設定値にある「音符」は、全音符から64分音符や、各種付点音符、各種3連音符を指します。

パラメーター 設定値 説明
Filter Type LPF、BPF フィルターの種類を設定します。
【LPF】
広い周波数範囲でワウ効果が得られます。

【BPF】
狭い周波数範囲でワウ効果が得られます。
Manual 0 ～ 127 ワウ効果を与える基準周波数を設定します。
Peak 0 ～ 127 カットオフ周波数を動かす範囲を設定します。
値を大きくするほど周波数帯の幅が狭くなります。
Sens 0 ～ 127 フィルターを変化させる感度を設定します。
Polarity UP、DOWN 以下のように、フィルターの動く方向を設定します。

  • UP：高い周波数方向
  • DOWN：低い周波数方向
Tempo Sync ON、OFF 揺れの周期を音符で設定するか、しないかを設定します。
Rate 0.05 ～ 10.00Hz
音符		 ワウ効果の揺れの周期を設定します。
Depth 0 ～ 127 ワウ効果の強さ（深さ）を設定します。
Phase 0 ～ 180deg 左右の音でワウ効果の揺れをずらす割合を設定します。
Low Gain -15 ～ +15dB 低域の増幅／減衰量を設定します。
High Gain -15 ～ +15dB 高域の増幅／減衰量を設定します。
Level 0 ～ 127 出力音量を設定します。
スポンサーリンク

OD/DS→TWAH

歪み系のエフェクトの後に、タッチワウが接続されたエフェクトです。

パラメーター 設定値 説明
Drive Switch ON、OFF オーバードライブ／ディストーションのオン／オフを設定します。
Drive Type OVERDRIVE
DISTORTION		 歪みの種類を設定します。
Drive 0 ～ 127 歪み具合を設定します。
音量も変化するので、注意が必要です。
Tone 0 ～ 127 音質を設定します。
Amp Switch ON、OFF アンプシミュレーターのオン／オフを設定します。
Amp Type SMALL、BUILT-IN
2-STACK、3-STACK		 ギター・アンプの種類を設定します。

  • SMALL：小型アンプ
  • BUILT-IN：ビルトインタイプ
  • 2-STACK：大型2 段積みアンプ
  • 3-STACK：大型3 段積みアンプ
Touch Wah Switch ON、OFF ワウのオン／オフを設定します。
Touch Wah Mode LPF、BPF フィルターの種類を設定します。

  • LPF：広い周波数範囲でワウ効果が得られます。
  • BPF：狭い周波数範囲でワウ効果が得られます。
Touch Wah Polarity DOWN、UP フィルターの動く方向を設定します。

  • UP：高い周波数方向
  • DOWN：低い周波数方向
Touch Wah Sens 0 ～ 127 フィルターを変化させる感度を設定します。
Touch Wah Manual 0 ～ 127 ワウ効果を与える基準周波数を設定します。
Touch Wah Peak 0 ～ 127 カットオフ周波数を動かす範囲を設定します。
値を大きくするほど周波数帯の幅が狭くなります。
Touch Wah Balance D100:0W ～
D0:100W		 出力する原音（D）とエフェクトをかけた音（W）の割合を設定します。
Low Gain -15 ～ +15dB 低域の増幅／減衰量を設定します。
High Gain -15 ～ +15dB 高域の増幅／減衰量を設定します。
Level 0 ～ 127 出力音量を設定します。

LOFI COMPRESS

音質を荒くします。

パラメーター 設定値 説明
Pre Filter Type 1 ～ 6 LoFi を通る前のフィルターの種類を設定します。

  • 1：Compressor オフ
  • 2 ～ 6：Compressor オン
LoFi Type 1 ～ 9 音質を粗くします。
値が大きいほど音質が粗くなります。
Post Filter Type OFF、LPF、HPF LoFi を通ったあとのフィルターの種類を設定します。

  • OFF：フィルターを使用しません
  • LPF：Cutoff 以下の周波数を通過させます。
  • HPF：Cutoff 以上の周波数を通過させます。
Post Filter Cutoff 200 ～ 8000Hz Post Filter の基準周波数を設定します。
Low Gain -15 ～ +15dB 低域の増幅／減衰量を設定します。
High Gain -15 ～ +15dB 高域の増幅／減衰量を設定します。
Level 0 ～ 127 出力音量を設定します。

商品情報

TD-50Xの音源を採用されている中、最もコスパが良いと考えている機種です。

Roland TD-50SC-X
V-drumsのフラグシップシリーズで、島村楽器限定モデル

まとめ

今回は、音源：TD-50Xに搭載されている「リバーブ・フィルター系のエフェクト」について触れてみました。

音作りのヒントになれば幸いです。

広告