【Blender】色鉛筆のように使える「グリースペンシル」の使い方~基本操作②~

Blenderでは、色鉛筆のような感覚で使える「グリースペンシル」という機能があります。

その「グリースペンシル」におけるツールバーでは、機能を使いやすくするための専用のボタンが存在します。

今回は、そんな「グリースペンシル」のツールバーの中でも「ドローモード」の際の使い方について記載していきます。なお、本内容は、V2.93時点のリリース物件に沿った内容となっています。

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ツールバーの使い方(ドローモード)

ここでは、「グリースペンシル」利用時のドローモードにおけるツールバーの内容について記載します。ドローモードでのツールバーはどれも「グリースペンシル」特有のものになります。

カーソル

「カーソル」は、3Dカーソル位置を設定するツールです。

 

 

位置は「左クリック」もしくは「ドラッグ」で移動させることが可能です。

ドローモードでの3Dカーソルの役割は、以下の記事でも記載した「ドロー平面」や「奥行き」の基準とすることができる重要な機能になります。

【Blender】色鉛筆のように使える「グリースペンシル」の使い方~基本操作①~

ドロー

新規ストロークを自由に描画することができます。

なお、線の色は、[マテリアルプロパティ] > [サーフェイス] > [ストローク]で設定できます。

また、いくつかのショートカットキーやコマンドでオプション機能を利用することもできます。

コマンド説明
Shift + 左クリック(ドラッグ)滑らかな線を描くことができます。

基本的にはフリーハンドなので、カクカクした線になることが懸念されますが、よりスムーズな線を描きたい場合は試してみて下さい。

Alt + 左クリック(ドラッグ)直線を描くことができます。
Ctrl + 左クリック(ドラッグ)
後述の「消しゴム」になり、ストロークの削除を行えます。
Bカーソル位置を交点とした十字の点線が表示され、ドラッグすることで範囲選択した領域の削除を行うことができます。
右クリックコンテキストメニューから、「半径(太さ)」「強さ(筆圧/濃さ)」「アクティブレイヤー」「マテリアル」を変更することができます。

「ブラシ(描く線)」の形状は、ヘッダー内にある以下で変更します。

「グリースペンシル」の形状は、V2.93時点で8種類、存在します。使用するブラシの形状を変更する際は、画面上部の「リンクするブラシの閲覧」ボタン(上図の赤枠)を押下してください。変更できるブラシの形状の一覧が表示されます。

以下に、マウス(マウスパッド)を使用した際のそれぞれのブラシの筆跡のプレビューを記載します。なお、ペンタブレットのようなタブレット端末を使用した場合は、筆で描いたように「始点と終点の太さ」や「濃淡」が変化するようになります。

ブラシの形状プレビュー
F Airbrush
F Ink Pen
F Ink Pen Rough
F Marker Bold
F Marker Chisel
F Pen
F Pencil
(デフォルト)
F Pencil Soft

フィル

「アクティブマテリアル」で「Solid Fill」を選択後、ストロークによって閉じられた領域を左クリックを押すことで、色を塗ることができます。塗る色は、[マテリアルプロパティ] > [サーフェイス] > [フィル]で設定できます。

なお、アクティブマテリアルの設定は、ヘッダー内にある以下の場所になります。

また、いくつかのショートカットキーやコマンドでオプション機能を利用することもできます。

コマンド説明
Alt + 左クリック(ドラッグ)塗りつぶしたい領域があるけど、隙間がどうしてもできてしまう場合に一時的に閉じる補助線を描けます。

レンダー時は、この補助線は表示されません。

「ブラシ」の形状は、ヘッダー内にあるメニューで設定できますが、「Fill Area」のみとなります。

消しゴム

選択した部分(ストロークなど)を削除することができます。

右クリックを押すと、「半径(太さ)」「アクティブレイヤー」「アクティブマテリアル」を変更することができます。

また、消しゴムの形状は変更することができます。

 

「消しゴム」の形状は、V2.93時点で4種類、存在します。使用する消しゴムの形状を変更する際は、画面上部の「リンクするブラシを閲覧」ボタン(上図の赤枠)を押下してください。変更できる消しゴムの形状の一覧が表示されます。

以下に、マウス(マウスパッド)を使用した際のそれぞれの消しゴムのプレビューを記載します。なお、実際の消しゴムのように何度もゴシゴシ往復させて消すことが可能なので、今回は、片道1回のみのプレビューとしています。

ブラシの形状プレビュー/説明
F Eraser Hard
F Eraser Point
F Eraser Soft
F Eraser Stroke
一部でも触れたストローク(ドロー)を1本分削除します。

直前に記載したストローク(ドロー)を消した場合は、「元に戻す(Ctrl + Z)」を押すことと同意です。

チント

「ドロー」で描いたストロークに、色を塗ることができます。


なお、チントで塗る色は、画面上部のカラーもしくは、[アクティブツールとワークスペースの設定] > [カラー]で設定できます。

カッター

選択した部分(ストロークなど)をカットすることができます。

範囲選択された領域で、ストロークが交差している区間を削除します。

スポイト

3Dビューポートの中で使われている色を吸い取り、新しいマテリアル もしくは パレットカラーとして扱うことができます。

また、吸い取り方には、いくつかの方法があります。

吸い取り方説明
左クリックストローク用のカラーを作成します。
Shift + 左クリックフィル用のカラーを作成します。
Shift + Ctrl + 左クリックストローク用とフィル用の双方のカラーを作成します。

ライン

直線を描きます。

なお、利用できる「ブラシ(描く線)」の形状は、「ドロー」と同様です。

直線の描き方ですが、基本的には「左クリックしてドラッグする」で記載することができます。しかし、これだけでは確定はしません。ラインの記載では、以下の手順で実施します。

  1. 直線の始点で、左クリックする
  2. 直線の終点に向かってドラッグする
  3. 直線の終点で、クリックを離す
  4. 「Enter」キーを押下して確定する

補足としては、手順3実施後に、直線の始点と終点に黄色いマークが現れます。この黄色い点をドラッグすることで、長さや角度で微調整する場合は実施することができます。

また、手順4の際に、「ESC」キーを押下すると、記載した直線がキャンセルされます。終点で「Enter」キーによる確定をさせないで、「E」キーを押下すると、後述の「ポリライン」のように、終点を始点とした次の直線を記載することが可能になります。

手順2の際には、いくつかの記載方法があります。

記載方法説明
左クリック制限なしで、自由に記載できます。
Shift + 左クリック角度の制限が設けられ、45度ずつ回転させて記載することができます。
Alt + 左クリック始点としてクリックした点を直線の中点として描くことができます。
Shift + Alt + 左クリック始点としてクリックした点を直線の中点とし、45度ずつ回転させた直線を記載できます。

ポリライン

複数の直線で構成されたカクカクな線を描画することができます。

基本的な動作は、上記の「ライン」と同様です。左クリックの連続で直線を伸ばしていけるのが、違いでしょう。

ただし、元々ポリラインのツールのため、「E」キー押下によるポリライン化はもちろんできません。また「Alt + 左クリック」による記載も行うことができません。

任意の弧を描画することができます。

利用できる「ブラシ(描く線)」の形状は、「ドロー」と同様です。

描き方ですが、基本的には「ライン」と同様です。「E」キー押下による弧のポリライン化もできます。

ただし、弧では、手順3実施後に以下のような弧の形を決定づける青いマークが表示されます。この青いマークと始点・終点の黄色いマークを移動することで、弧の形状を微調整できるのが違いと言えるでしょう。


また、手順2の際の記載方法には以下があります。

記載方法説明
左クリック制限なしで、自由に記載できます。
Shift + 左クリック角度の制限が設けられ、45度ずつ回転させて記載することができます。
Alt + 左クリック始点としてクリックした点を「弦」の中点とした弧を記載できます。
Shift + Alt + 左クリック始点としてクリックした点を「弦」の中点とし、45度ずつ回転させた弧を記載できます。

カーブ

ベジェスタイルの曲線を描くことが可能です。

描き方ですが、以下のようになります。「E」キー押下による弧のポリライン化もできます。

  1. 直線の始点で、左クリックする
  2. 直線の終点に向かってドラッグする
  3. 始点と終点の中間で直線や青い点を自由に動かして形状を決める
  4. 「Enter」キーを押下して確定する

手順2の際で、左クリックとキーの組み合わせた記載方法は以下です。「ライン」と同様になります。

記載方法説明
左クリック制限なしで、自由に記載できます。
Shift + 左クリック角度の制限が設けられ、45度ずつ回転させた曲線を記載することができます。
Alt + 左クリック始点としてクリックした点を直線の中点として描くことができます
Shift + Alt + 左クリック始点としてクリックした点を直線の中点とし、45度ずつ回転させた曲線を記載できます。

ボックス

任意の長方形を描画することができます。

描き方ですが、以下のようになります。

  1. 直線の始点で、左クリックする
  2. 直線の終点に向かってドラッグする
  3. 「Enter」キーを押下して確定する

手順2の際で、左クリックとキーの組み合わせた記載方法は以下です。「ライン」と同様になります。

記載方法説明
左クリック制限なしで、自由に記載できます。
Shift + 左クリック縦と横の長さが等しい状態で固定されて、記載ができるようになります。

正方形の記載する際に便利です。

Alt + 左クリック始点としてクリックした点を長方形の中心として描くことができます
Shift + Alt + 左クリック始点としてクリックした点を長方形の中心とした正方形を記載できます。

任意の楕円形を描画することができます。

描き方ですが、以下のようになります。

  1. 直線の始点で、左クリックする
  2. 直線の終点に向かってドラッグする
  3. 「Enter」キーを押下して確定する

手順2の際で、左クリックとキーの組み合わせた記載方法は以下です。「ライン」と同様になります。

記載方法説明
左クリック制限なしで、自由に記載できます。
Shift + 左クリック縦と横の長さが等しい状態で固定されて、記載ができるようになります。

正円の記載する際に便利です。

Alt + 左クリック始点としてクリックした点を楕円の中心として描くことができます
Shift + Alt + 左クリック始点としてクリックした点を楕円の中心とした正円を記載できます。

補間

フレーム間のグリースペンシルのストロークを自動で補間します。

描き方ですが、以下のようになります。

  1. 補間させたい2つのキーフレームの間のタイムラインに再生ヘッドを設定する
  2. クリックして左から右にドラッグする
  3. 目的の補間パーセンテージを設定し、クリックを離す

アノテート

アクティブデータに注釈を付けます。

「アノテート」には4種類あるので、以下にまとめます。

記載方法説明
アノテートメインエリアでフリーハンドのストロークを描画します。
アノテートラインクリックとドラッグで、線を作成します。

オプションで、線の開始と終了の矢印スタイルを選択できます。

アノテートポリゴン複数回クリックすることで、つながった線を作成します。

「ESC」キーを押すと、終了します。

アノテート消しゴムクリックとドラッグで線を削除します。

まとめ

今回は、「グリースペンシル」でドローモードを使用している際に表示される「ツールバー」について記載しました。

手書きによる表現の幅が広がったり、「グリースペンシル」をより使いやすいものにする機能です。上記の内容を参考に、色々試してみて下さい。

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