動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。
今回は、その中でも編集に関わるカラーページの「ノードエディター(ノードツリーの構成、ノードの使い方)」についてまとめていこうと思います。
なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。
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ノードツリーの構成
構成の種類
構成の種類には、以下のような方法があります。
構成 | 説明 |
シリアル | ノードを直列につないでいく方法です。 RGB入出力を接続していき、各ノードで行われた処理を足し合わせる接続方法です。 |
パラレル | ノードを並列につないでいく方法です。 特定の出力に対して、複数の処理を別々に処理し、足し合わせたい場合に便利な方法です。 |
レイヤー | 複数のノードを重ねて、出力を合成する方法です。 |
ノードの種類
上記の「シリアル」および「パラレル」を作成するために、ノードにはいくつかの種類があります。
種類 | 説明 |
コレクターノード | 特定のカラーグレーディングを行う際に利用するノードです。 基本的には、1組のRGB入出力と、1組のキー入出力を持っています。 通常、ノードの種類を意識せず利用する際は、このノードを利用することになるでしょう。 |
パラレルミキサー | コレクターノードなどの前段の複数のRGB出力を統合して出力させるノードです。 基本的には、2つ以上のRGB入力と、1つのRGB出力を持っています。 また、コンテキストメニューで、「レイヤーミキサーに変更」「入力の数を増減」などができます。 |
レイヤーミキサー | コレクターノードなどの前段の複数のノードの出力をレイヤーとして統合し、出力させるノードです。 基本的には、2つ以上のRGB入力と、1つのRGB出力を持っています。 また、コンテキストメニューで、「パラレルミキサーに変更」「合成モード」という独自の設定や「入力の数を増減」などができます。 なお、複数の入力がある時の優先順位は、入力が下にあるノードほど優先され、前面に表れます。 |
キーミキサー | コレクターノードなどの前段の複数のキー出力を統合して出力させるノードです。 基本的には、2つ以上のキー入力と、1つのキー出力を持っています。 また、コンテキストメニューで、「ノードグレードのリセット」「入力の数を増減」ができます。 |
スプリッター | 映像信号を複数のチャンネルに分割させるノードです。 基本的には、1つのRGB入力と、3つの出力(上から、赤、緑、青)を持っています。 分割した各チャンネルに対して様々な調整を行い、最終的にコンバイナーを用いるのが基本的な使い方だと思います。 |
コンバイナー | 映像信号の複数のチャンネルを統合させるノードです。 基本的には、3つの入力と、1つのRGB出力を持っています。 スプリッターで分けられたチャンネルに対して使うことが多いでしょう。 |
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基本操作(ノード)
ノードに対する基本操作をまとめます。
下表に出てくる「リンク」とは「ノード間を接続する線」のことです。
操作 | 説明 |
追加 (マウス操作) | コンテキストメニューの「ノードを追加」からできますが、コンテキストメニューを開く対象によって追加のされ方が変わります。
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追加 (メニュー) (ショートカットキー) | ショートカットキーを用いると、選択中のノードに接続された状態で追加されます。(例外もあります。) メニューの場合は、[カラー] > [ノード] の配下に同等のメニューがあります。
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追加 (ウィンドウ) | 「ウィンドウ」を自動的にオンにすることが可能です。 詳細は、カラーページ~ウィンドウパレット~(リンク)を参照ください。 |
選択 | ポインターモードの時に、「クリック」「Ctrl + クリック」「ドラッグによる範囲指定」のいずれかの操作でノードを選択できます。 複数選択時は、メインで選択しているノードはオレンジ枠で、他のノードは白枠で表示されます。 |
削除 | 対象のノードを選択し、以下のいずれかを行ってください。
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ノード間の接続 (リンク) | 接続元のノードの入力(出力)端子を、接続先のノードの入力(出力)の端子に向かってドラッグします。 未接続/接続済の状態は問いませんが、入力端子には1つしか接続できません。 出力端子からは、複数の接続先に接続できます。 |
リンクの接続先変更 | リンクの右側にポインターを合わせて青色になった状態で、別の接続先にドラッグしてください。 |
リンクの解除 | リンクに対し、以下のいずれかを実施してください。
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ノードの抽出 | 以下のいずれかで、選択したノードを取り出し、取り出したノードの入出力端子に接続されていた各ノードを接続します。
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ノードの挿入 | 独立したノードは、リンクの上にドラッグ&ドロップすることで、ドロップした箇所に挿入することができます。 なお、挿入できる状態のときは、リンクが黄色になります。 |
ノードの入れ替え | 対象のノードを「Ctrl + クリック」し、入れ替え先のノードにドロップすることで、ノードの入れ替えができます。 |
設定の複製 | コピー元のノードを「Alt + ドラッグ」し、コピー先のノードでドロップすると、設定をコピーできます。 |
リセット (メニュー) | [カラー] > [リセット]配下の選択肢で、以下を実施できます。
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リセット (コンテキストメニュー) | マウスの右クリックにより、以下を実施できます。
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リセット (ショートカットキー) | 以下のショートカットキーを用いて、「リセット(メニュー)」と同じ結果を得られます。
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無効化/有効化 | 以下のいずれかを実施して、ノードのカラーグレーディングの調整を無効化/有効化できます。
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参考情報:複合ノード
2つ以上のノードを1つのノードにまとめたものです。
利用することで、ノードの整理・管理を行いやすくしやすくなり、作業効率も向上します。
また、ギャラリーに登録することもできるので、再利用したい場合にも便利です。
基本操作
複合ノードに対する基本的な操作をまとめます。
操作 | 手順 |
作成 |
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編集(複合ノード自体) |
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編集(複合ノードの内容) |
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ラベルの編集 |
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解除 |
ただし、上記「編集」により、個々のノードに対して編集したのではなく、複合ノード自体に行った編集がある場合は、展開時に破棄されます。 |
入出力の追加 |
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入出力の削除 |
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商品情報
公式HPでは、無料版もダウンロードできます。
無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。
また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。
まとめ
今回は、DaVinci Resolveの「カラーページ」のうち、ノードエディターの「ノードツリーの構成」「ノードの使い方」についてまとめてみました。
DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。