【DaVinci Resolve】カラーページ~トラッカーパレット②~

動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。

今回は、その中でも編集に関わるカラーページの「トラッカーパレット」について、前編(リンク)と後編(本記事)に分けて、まとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。

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使い方

トラッキングの方法は、大きく分けて以下の3つがあります。

  • トラッカーメニューを利用(トラッカーパネルの守備範囲外)
  • クラウドトラッカーを利用
  • ポイントトラッカーを利用

それぞれに対して、以下でまとめます。

トラッカーメニューを利用

一番基本となる方法で、メニューの[カラー] > [トラッカー]を利用します。

基本的な手順は以下になります。

  1. 「④トラッカーグラフ」内の再生ヘッドを、トラッキングの開始地点に置く。
  2. 任意の「ウィンドウ」をビューアに表示する。
  3. 「ウィンドウ」をトラッキング対象の形状と位置に合わせる。

    1. 「ウィンドウ(リンク)」も参考にしてください。
  4. トラッキングを開始する。

手順4でトラッキングを行うには、以下のいずれかを行ってください。

メニューショートカットキー説明
進む
Ctrl + T
再生ヘッドの現在の位置からクリップの最後まで、順方向にトラッキングします。
戻る
Alt + T
再生ヘッドの現在の位置からクリップの最初まで、逆方向にトラッキングします。
停止
Ctrl + Alt + T
トラッキングを中断します。
1フレーム先へ
Alt + ←
現在の位置から逆方向に1フレーム分のトラッキングをします。
1フレーム前へ
Alt + →
現在の位置から順方向に1フレーム分のトラッキングをします。

クラウドトラッカーを利用

「⑤範囲指定コントロール」を使用して、細かい動きや一時的に他の物体に隠れてしまうような場合に、高い精度でトラッキングさせる方法です。

そのためには、範囲指定モードを利用して「照準線(ビューア内に十字線で表示)」を手動で「削除」と「新規追加」をする必要があります。

もしくは、一時的にトラッキング対象が全て隠れてしまう場合などは「補間」することもできます。

実施方法を以下にまとめます。

操作手順
削除
  1. 「⑤範囲指定コントロール」の「範囲指定」を有効にする。
  2. ビューア内で、除去したい「照準線(十字線)」を囲むようにドラッグする。

    • 破線の長方形が描かれます。
  3. 「削除」ボタンをクリックします。

    • 選択したエリアの「照準線(十字線)」が削除されます。
  4. 「順方向にトラッキング」または「逆方向にトラッキング」をクリックする。

    • 上記「トラッカーメニューを利用」の「進む」「戻る」の操作でも同じです。
  5. トラッキングが終了後、「範囲指定」を無効にするする。
追加
  1. 「⑤範囲指定コントロール」の「範囲指定」を有効にする。
  2. トラッキングポイントを追加したい場所をドラッグする。

    • 破線の長方形が描かれます。
  3. 「⑤ポイントトラッカーコントロール」の「挿入」ボタンを押下する。

    • トラッキングポイントが自動で追加されます。
    • トラッキングに適した箇所が認識できない場合、追加されません。
補間
  1. 上記「トラッカーメニューを利用」の方法で、ベースとなるトラッキングデータを作成する。
  2. 「③クリップ/フレームの切り替え」で、「フレーム」を選択する。
  3. トラッキング対象が隠れてから再度表示されるフレームに、再生ヘッドを移動する。
  4. 手順1で利用したビューア内の「ウィンドウ」をトラッキング対象に合わす。
  5. 「順方向にトラッキング」を行う。
  6. トラッカーグラフ上で、被写体が隠れてから再表示されるまでの区間をドラッグで範囲選択する。
  7. 「Delete」ボタンを押下する。

    • オプションメニューの「選択したキーフレームを消去」でも対応可能です。
    • 削除された箇所は、自動で補間がされます。
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ポイントトラッカーを利用

クラウドトラッカーよりも限定した範囲でトラッキングしたい場合、手動で指定してトラッキング範囲を細かく設定・追跡したい場合に適した方法です。

基本的なトラッキングデータの作成手順は、以下になります。

  1. 「トラッカー」パレットで、トラッキングの開始位置に再生ヘッドを移動する。
  2. 「ウィンドウ」パレットで、任意の「ウィンドウ」をビューアに表示する。
  3. ビューア内に表示されている「ウィンドウ」をトラッキング対象の形状と位置に合わせる。

    • 「ウィンドウ(リンク)」も参考にしてください。
  4. 「トラッカー」パレットで、「⑥トラッキングの種類」を「ポイントトラッカー」にする。
  5. 「②トラッキングコントロール/チェックボックス」の「パン」「ティルト」「ズーム」「回転」「3D」から対象の動きを有効にする。
  6. 「⑤ポイントトラッカーコントロール」の「トラッキングポイントを追加」アイコンを押下する。
  7. 追加された「照準線(十字線)」をトラッキング対象の位置までドラッグする。

    • くっきりした高コントラストの細部に合わすと、より良い結果が得られる傾向があります。
    • 「照準線(十字線)」は複数追加が可能です。
  8. 「順方向にトラッキング」または「逆方向にトラッキング」を行う。

なお、不要な「照準線(十字線)」は、「⑤ポイントトラッカーコントロール」の「トラッキングポイントを削除」アイコンを押すことで削除することができます。

選択してから「トラッキングポイントを削除」を押下しても、「トラッキングポイントを削除」を押下してから選択しても、機能します。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

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まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「カラーページ」のうち、「トラッカーパレット」の「使い方」についてまとめてみました。

前編(リンク)もありますので、2つの記事がDaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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