動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。
今回は、その中でもオーディオ編集に関わるFairlightページの「編集操作ではないタイムラインの基本操作」についてまとめていこうと思います。
なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。
タイムラインの基本操作(編集操作を除く)
タイムラインでの編集操作に関わらない基本的な操作をまとめます。
ショートカットキーによるトランスポート
初期状態では、JKLキーにより、以下のようなトランスポートコントロールを行うことができます。
押下するキー | 説明 |
J | 1回の押下で、逆方向に100%の速度で再生します。 複数回押下すると、回数に応じて再生速度が変化します。 |
L | 1回の押下で、順方向に100%の速度で再生します。 複数回押下すると、回数に応じて再生速度が変化します。 |
K | 再生を停止します。 |
Shift + J | 逆方向に高速再生します。 |
Shift + L | 順方向に高速再生します。 |
K + J | 逆方向にスロー再生します。 |
K + L | 順方向にスロー再生します。 |
Kを押下中にJ | 逆方向に1フレーム移動します。 |
Kを押下中にL | 順方向に1フレーム移動します。 |
その他の操作としては、以下のようなものがあります。
押下するキー | 説明 |
Ctrl + / | イン点からアウト点までのループ再生を有効(もしくは無効)にします。 |
Alt + / | イン点からアウト点までを再生します。 |
再生ヘッドの操作
再生ヘッドは、直接ドラッグするか、タイムレコードを使用することで、位置を移動させることができます。
スクラブ再生
ドラッグ時は、スクラブ再生が可能です。
なお、小技として、メニューの[タイムライン] > [ループジョグ]を有効にしておくと、再生ヘッドを押下した状態を維持すると、その地点周辺のオーディオデータが繰り返し再生されるようになります。
より細かい音声の確認などに役立つと思います。
ループジョグの再生範囲は、[環境設定] > [ユーザー] > [Fairlight] > [General Settings]の中で設定できます。
「初めに知っておきたい基礎知識~環境設定 Part.4~(リンク)」も参照ください。
タイムコードによる移動
タイムコードを指定することで、その位置に再生ヘッドを移動させることができます。
タイムコードに対するコンテキストメニューで表示形式は変更することができ、それぞれ「絶対値(符号なし)」もしくは「相対値(符号あり)」で以下のように指定できます。
また、ピリオドを用いた場合は、「00(数字に挟まれていない場合)」もしくは「0(数字に挟まれている場合)」を入力したものと見なされます。
以下は、「時:分:秒:フレーム」の表示形式の場合の入力例です。
変更前のタイムコード値 | ユーザーの入力値 | 変更後のタイムコード値 |
01:00:00:00 | 12345612 | 12:34:56:12 |
↑ | 2.. | 01:02:00:00 |
↑ | 2.3 | 01:00:02:03 |
↑ | +204 | 01:00:02:04 |
01:00:02:04 | -2.4 | 01:00:00:00 |
ズーム
ショートカットキーを利用してズーム操作ができるので、まとめておきます。
ショートカットキー | 操作結果 |
Ctrl + =(等号) | タイムラインの横方向に対し、ズームインします。 |
Ctrl + -(マイナス) | タイムラインの横方向に対し、ズームアウトします。 |
Shift + Z | 全クリップをタイムラインの幅に収めるようにズームレベルを調整します。 |
フラグ
特定のクリップをマークするのに役立つ機能です。
クリップに対して付与されるので、複数の場所で使われているクリップの場合は、全ての場所に付与されます。
なお、フラグはFairlightページだけでなく、各ページに表示されます。
以下では、フラグに対してできる操作をまとめます。
操作 | 手順 |
フラグの付与 |
|
フラグの色を変更 |
|
特定のクリップのフラグを全削除 |
|
特定のクリップのフラグを削除 |
|
メモを入力する |
|
マーカー
特定のフレームをマークするのに役立つ機能です。
フレームに対して付与されるので、フラグと違い複数の場所に一度に付与されることはありません。
しかし、タイムラインとクリップのいずれかに対して付与できる特徴があります。
なお、マーカーはFairlightページだけでなく、各ページに表示されます。
以下では、マーカーに対してできる操作をまとめます。
操作 | 手順 |
マーカーの付与 |
なお、クリップを選択した状態で手順2を行うと、クリップ上に付与されます。 |
マーカーを移動する(マウス操作) |
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マーカーを移動する(数値を指定) |
|
マーカーの範囲設定を行う |
|
マーカーの色を変更 |
|
マーカーを全削除(タイムライン上) |
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マーカーを全削除(クリップ上) |
|
特定のクリップのフラグを削除 |
|
マーカーの名称を変更する |
|
メモ/キーワードを入力する | 付与されている「マーカー」アイコンをダブルクリックする。 表示される「マーカー」ウィンドウにある「メモ」もしくは「キーワード」欄にテキストを入力する。 「完了」ボタンを押下する。 メモが入力されている場合は、マーカーアイコンに「●」が表示されます。 |
商品情報
公式HPでは、無料版もダウンロードできます。
無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。
また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。
まとめ
今回は、DaVinci Resolveの「Fairlightページ」のうち、「編集操作ではないタイムラインの基本操作」についてまとめてみました。
DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。