【DaVinci Resolve】初めに知っておきたい基礎知識~プロジェクト設定 Part.4~

動画編集ソフトの場合、作りたい動画に合わせて様々な設定が必要になってきます。

それを行うのが、DaVinci Resolveでは「プロジェクト設定」に当たります。

今回は、DaVinci Resolveにおける「プロジェクト設定」のうち、「キャプチャー・再生」「字幕」「Fairlight」「パスマッピング」についてまとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。

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プロジェクト設定

キャプチャー・再生

デバイスコントロールを使用しテープからのキャプチャーやテープへの出力を行う際の機能を設定します。

デッキ設定

メディページでの「テープからの取り込み」、デリバーページでの「テープへの出力」を行う際の、キャプチャーと再生に関する設定を行います。

項目説明
ビデオのキャプチャー・再生
再生する解像度とfpsを設定します。
DeckLinkカードのフォーマット変換を使用することで、HDタイムラインのSDへの、SDタイムラインのHDへ変換ができます。
右目と左目のSDIを使用 多重化したステレオスコピックビデオの取り込みと出力が有効になります。
取り込むと、映像がそれぞれ左右の目用に分割されます。
ビデオ接続 信号オプションを設定します。
選択可能な項目は、環境によって異なります。
SDIコンフィギュレーション リンクの方法を以下から選択します。

  • シングルリンク
  • デュアルリンク
  • クアッドリンク
データレベル テープの「取り込み」と「出力」を行う際に使用するデータレンジを設定します。
ビット深度 デッキの性能に応じて、ビット深度を選択します。
環境によって、8bit か 10bitを選ぶことに鳴ります。
デッキの自動編集を使用 デッキが特定のプリロールを使用して編集を行い、シリアルデバイスコントロールで編集を制御します。
デッキコントロールのオフセット 自動編集がオフの場合に、接続したデッキの編集の同期を「0」~「-5」のフレーム単位で調整できます。
プリロール プリロールの秒数を設定します。
ビデオ出力の同期ソース DeckLinkカードを使用している場合は「自動」に設定されます。
システムにDVSカードがインストールされている場合に選択することができます。
3:2プルダウンを追加 23.98fpsのメディアを29.97テープフォーマットで収録する場合や、29.97テープフォーマットを23.98fpsで再生する場合に、3:2プルダウンを挿入または除去します。

キャプチャー

以下の設定は、メディアページでキャプチャーモードを使用し、テープからメディアプールにクリップをキャプチャーする際に使用します。

項目説明
キャプチャー
 キャプチャーする対象を以下から選択します。

  • ビデオ&オーディオ
  • ビデオのみ
ビデオフォーマット スキャンしたフィルムフレームを保存するフォーマットです。
コーデック キャプチャーしたメディアの書き込みに使用するコーデックです。
クリップの保存先 このフィールドには、テープからキャプチャーしたメディアファイルの保存先ディレクトリパスが表示されます。
また、「ブラウズ」ボタンで、保存先を直接参照することも可能です。
フォルダーパスに保存 有効時は、以下から選択したメタデータで定義された名前を持つディレクトリが追加されます。
このディレクトリは、キャプチャーしたメディアを格納する貯めに使われます。

  • プログラム名
  • クリップ番号
  • リール番号
  • ロール/カード
リール番号を適用 以下に、リール番号を書き込むかどうかを設定します。

  • ファイル名
  • ヘッダー
プレフィックス メディアファイルの名前に使用するプレフィックスを入力するフィールドです。
プレフィックスを適用 入力したプレフィックスを以下のどこに使用するかどうかを選択できます。

  • ファイル名
  • フォルダー名
フレーム番号イメージシーケンスにキャプチャーする場合、各フレームファイルの名前に書き込むフレーム番号の桁数を設定します。
バッチ取り込み時のハンドルバッチのリストから画像シーケンスにキャプチャーする場合、ログに記録された各クリップと一緒に何フレームの追加ハンドルを取り込むかを定義します。
入力 キャプチャーするオーディオトラックの数を「2」~「16」で選択できます。

再生

デリバーページの「テープに編集」モードで出力されるビデオ信号にのみ影響する設定です。

項目説明
出力
 オーディオ再生を行う場合、出力設定を以下から選択できます。

  • ビデオ&オーディオ
  • ビデオのみ
  • オーディオのみ
ソースタイムコードを出力 各クリップのソースタイムコードを出力することができます。
なお、アッセンブル編集を行っている場合のみ適用可能です。
LTCを出力 HD-SDIビデオ信号のトラック16で「リニアタイムコード(LTC)」を使用します。
LTC遅延 タイムコードを遅らせるフレーム数を設定します。
これにより、処理後のイメージとタイムコードを同時に受信できるように調整することができます。
オーディオのオフセット音源と映像を同期させることができます。
ビデオの遅延が生じる場合に有効です。
出力テープに出力するオーディオトラック数を選択します。
バッチ出力時のハンドル(前)複数のクリップをバッチ出力する際に、各クリップのイン点の何フレーム前から出力するかを設定できます。
バッチ出力時のハンドル(後)複数のクリップをバッチ出力する際に、各クリップのアウト点の何フレーム後まで出力するかを設定できます。
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字幕

タイムラインの字幕トラックで作成する字幕のプリセットを設定します。

1行の最大文字数

1行の字幕に表示できる最大文字数を設定できます。

デフォルトは60です。

キャプションの最短時間

タイムラインの字幕の最短表示時間を設定できます。

デフォルトは3秒です。

1秒の最大文字数

字幕クリップの長さに従って、1秒間で表示する最大文字数を自動で算出します。

デフォルトは30です。

Fairlight

特にFairlightページで行うようなオーディオ編集に関する設定がまとめられています。

タイムラインサンプルレート

最初にタイムラインを作成する前にのみ変更することができます。

1度作成してしまうと、設定したサンプルレートから変更できなくなります。

項目説明
オーディオサンプルレート
オーディオ処理に使用されるサンプル数を設定します。
単位は「kHz」です。
なお、オーディオの解像度とも言えるので、この値が大きいほどファイル容量も大きくなります。

バス処理

項目説明
Use fixed bus mappingバージョン17までのバスの考え方である「役割が初めから決められているバス」を使用することができます。
※バージョン18からは、FlexBusという概念が採用されています。「役割が初めから決められていないバス」のことです。

オーディオメーター

メーターに関する設定で、ラウドネスメーター固有の設定と他のすべてのオーディオメーターに影響する設定があります。

項目説明
メータータイプ
使用するメーターを設定します。
「カスタム」を選択すると以下の内容を独自で設定できます。

  • レベル検出
  • スケール
  • 減衰
  • ピークインジケーター
Pre fader metering on tracks トラックのプリフェーダーメーターを有効にします。
ターゲットラウドネスレベル ラウドネスメーターのリファレンスレベルとして扱えるLUFS値を設定できます。
デフォルトは-23LUFSです。
ラウドネススケール メーターに使用する目盛りを選択できます。
バスメーター アライメントレベル バスメーターのピーク値を「dBFS」で設定します。
バスメーター ハイレベルメーターが赤く表示され始める値を「dBFS」で設定します。
バスメーター ローレベルメーターが黄色く表示され始める値を「dBFS」で設定します。

パスマッピング

システムのファイルパスを設定することができます。

この機能を使うことで、メディアクリップをシームレスにリンク/紐づけが行われ、データを他ユーザーと共有することができます。

プロジェクトメディアの保存先

他のユーザーとメディアを共有するクラウドなどの「共有フォルダ」と個々の環境にある「作業用フォルダ」の紐づけ設定をします。

なお一覧では、以下のUIがあります。

項目説明
場所
共有フォルダの名前が表示されます。
ローカルパス作業用フォルダのパスが表示されます。
追加共有フォルダーと作業用フォルダーの紐づけができます。
削除設定済みのパスマッピングを削除します。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

動画編集に関するプロフェッショナルな編集、カラー、エフェクト、オーディオが1台で可能なポストプロダクション。ライセンス版とUSB版を選べます。

まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「プロジェクト設定」のうち、「キャプチャー・再生」「字幕」「Fairlight」「パスマッピング」についてまとめてみました。

DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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