【DaVinci Resolve】初めに知っておきたい基礎知識~環境設定 Part.2~

何かのアプリケーションを扱う上で、環境設定は初めのうちに知っておいた方が良い事の1つです。

全く設定しない場合、「手戻りの発生」や「作業効率の低下」を招くこともあるかもしれません。

今回は、DaVinci Resolveにおける環境設定のうち、「システム」の「ビデオ&オーディオ入出力」以降をまとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。

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システム環境設定

システム設定では、DaVinci Resolveが動作するハードウェアの設定が行えます。

それぞれの設定値について、説明しますが、環境によって表示内容が変わる可能性があります。そのため、要因が分かるものは、その要因も記載しています。

また、気付いていないだけで他にも表示がある場合があるかもしれませんが、ご了承ください。

ビデオ&オーディオ入出力

ビデオおよびオーディオインターフェイスを選択できます。

ビデオ入出力

項目説明
キャプチャーデバイス
選択した入力デバイスをResolve Liveで使用するように設定し、リアルタイムな動画の信号の監視や色補正を行うことができます。
利用可能なキャプチャーカードがあれば、項目として選択することができます。
この設定を変更した場合は、プログラムの再起動が必要です。
モニターデバイス
利用可能なビデオ出力カードがあれば、項目として選択することができます。
「なし」の場合は、外部ビデオ出力が無効になり、リアルタイム性が向上する場合があります。
この設定を変更する場合は、プログラムの再起動が必要です。
アプリケーション使用時以外はビデオデバイスの認識を外す
有効時は、他のアプリケーションに切り替えたときに、DaVinci Resolveがビデオ出力デバイスの制御を解除します。

オーディオ入出力

「入出力エンジン」 の設定として、DaVinci Resolveがオーディオを処理する際に使用するオーディオハードウェアを以下から選択できます。

  • システムオーディオ
  • Desktop Video
  • Fairlight Audio Accelerator
  • ASIO(Windowsのみ)

なお、入出力エンジンを「システムオーディオ」にした場合は、以下の設定を行えるようになります。

項目説明
再生処理バッファサイズ
選択した項目のおおよそのレイテンシーをミリ秒単位で表示します。
バッファサイズを記録
選択した項目のおおよそのレイテンシーをミリ秒単位で表示します。
入力デバイス
接続されているハードウェアの中から音声入力デバイスを選択します。
出力デバイス
接続されているハードウェアの中からオーディオ出力デバイスを選択します。
自動スピーカーコンフィギュレーション
有効の場合、内蔵オーディオ出力からオーディオを出力するように設定されます。
無効の場合は、独自のスピーカー設定を定義するための「モニタースピーカーコンフィギュレーション」が表示されます。

モニタースピーカーコンフィギュレーション

「Automatic Speaker Configuration」を無効にすると、表示されるパネルです。

項目説明
モニターセット デフォルトのメイン、ニアのほか、設定2~設定15のユーザー定義の設定が可能です。
 名前変更 モニターセットの名前を変更できます。
フォーマットプルダウンメニューで、モノラル、ステレオの他、様々な構成を選択できます。
また、プルダウンメニューの下では、選択したフォーマットに応じたモニターセットを作成することができます。【レイアウト】
選択されたフォーマットに対応するチャンネルを表示します。【出力】
出力チャンネルを割り当てることができます。【トリム(dB)】
レベルを-24dB~+10dBの範囲でゲインを調整をすることができます。

モニターシステム外部入力

項目説明
外部モニターソース以下から選択することが可能です。

  • なし
  • Ext1 ~ Ext16
名前変更 モニターセットの名前を変更できます。
フォーマット外部モニターソースで「Ext」を選択すると、表示されます。
プルダウンメニューで、モノラル、ステレオの他、様々な構成を選択できます。
また、プルダウンメニューの下では、選択したフォーマットに応じたモニターセットを作成することができます。【レイアウト】
選択されたフォーマットに対応するチャンネルを表示します。【ソース】
「Audio-Repro」もしくは「Input-Destination」を割り当てることができます。【入力】
ソースの選択したものに因って、割り当てるものが変わります。
「Audio-Repro」では、個々のトラックを割り当てます。
「Input-Destination」では、特定のチャンネルを割り当てます。
イマーシブオーディオ以下のイマーシブオーディオの有効・無効を切り替えることができます。
設定できるものは、以下です。

  • Auro-3D
  • Dolby Atmos
  • MPEG-H Audio
  • SMPTEST 2098
  • 22.2サラウンド
Dolby Atmosイマーシブオーディオで、「Dolby Atmos」を有効にした場合に表示されます。
外部のDolby Atmosレンダラーを使用するための設定です。
レンダラーIPアドレスと、ベースとなるオーディオ出力を選択できます。

ビデオプラグイン

OpenFXのプラグインの有効/無効を個別に選択できます。

これにより、「不要なプラグインのみを読み込まなくする」などの整理ができます。

オーディオプラグイン

3つのセクションのパラメーターで、VSTエフェクト、有効なプラグイン、外部オーディオ処理を管理できます。

VSTエフェクト

使用したいVSTプラグインの設定ができます。

VSTプラグインのdllファイルが含まれるフォルダーの追加・削除を行うことに鳴ります。

利用可能なプラグイン

VSTエフェクトで追加したディレクトリ内に含まれる、利用可能なオーディオプラグインが一覧表示されます。

この一覧で、VSTプラグインの有効/無効を個別に選択できます。

なお、DaVinci Resolveに悪影響を及ぼすVSTプラグインは、自動的に無効になります。

外部オーディオ処理の設定

Fairlightページでの作業時にサードパーティのアプリケーションを使いたい場合は、ここで追加することになります。

「名前」欄は、任意の名前を入力して下さい。

「パス」欄は、一度クリックし、外部オーディオ処理として使用するアプリケーションやスクリプトを選択します。

「種類」欄のドロップダウンメニューで、以下のいずれかの動作方法を選択してください。

項目説明
表示アプリケーションを開く
コマンドラインコマンドプロンプト(ターミナル)から使用
クリップボードオーディオクリップファイルのパスをクリップボードにコピーして、アプリケーションやユーティリティのオープンコマンドに貼り付ける

「保存」をクリックすると、DaVinci Resolveが再起動されます。

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コントロールパネル

接続されているカラーグレーディングパネルとオーディオコンソールを指定することができます。

カラーグレーディングパネル

接続されているカラーグレーディングパネルを選択します。

一部の選択肢では、IPアドレスなどの追加設定が表示されます。

オーディオコンソール

「MIDIオーディオコンソールを使用する」は、有効にすることでサードパーティのオーディオコンソールの使用することができます。

また、有効の状態ですと、以下の設定が表示されます。

項目説明
MIDIプロトコル使用するオーディオ機器に対応しているプロトコルをHUIとMCUから選択します。
MIDI入力コンソールに接続する際のMIDI入力を選択します。
MIDI出力コンソールと接続する際のMIDI出力を選択します。

一般

スクリプト、オーディオ処理、問題レポートの送信などの設定があります。

一般環境設定

項目説明
外部スクリプトに使用Studioのみ存在する設定です。以下から選択できます。

【なし】
コンソールウィンドウでのスクリプトのみが許可されます。

【ローカル】
同じコンピュータ上の外部スクリプトやアプリケーションが「DaVinci Resolve」を制御できるようになります。

【ネットワーク】
ネットワーク上の他のコンピュータにある外部スクリプトやアプリケーションが「DaVinci Resolve」を制御できます。

リモートモニタリング接続を許可 Studioのみ存在する設定です。リモートモニタリングの可否を設定できます。
可能な場合はビューアに10-bitイメージを表示 有効な場合、DaVinci Resolveはビューアーで10ビット画像を表示します。
Macディスプレイカラープロファイルをビューアに使用macOS利用時のみ存在する設定です。
有効な場合、DaVinci ResolveはmacOS上でColorSyncを使用することができます。
Rec.709 SceneクリップをRec.709-Aとして自動的にタグ付け有効な場合、Rec.709 QuickTimeファイルにRec.709-Aの再生用のタグが自動的に付けられます。
リモートレンダリングジョブ用に他のプロジェクトライブラリを自動的にスキャンStudioのみ存在する設定です。
有効な場合、接続されている全データベースをスキャンし、リモートレンダリングジョブできるものを探します。
アップデートを自動的にチェック有効な場合、最新バージョンがリリースされたら通知が来ます。
新しいベータプログラムの通知を自動的に許可有効な場合、DaVinci Resolveのベータ版が公開されたら通知されます。
アプリケーションが予期せず終了した際にレポートを送信 有効な場合、DaVinci Resolveが予期しない終了が発生した場合に、自動でレポートを作成されます。
作成されたレポートは、必要事項を記入して送信することができます。
問題レポートを自動送信有効な場合、ユーザーの操作なしに問題レポートが自動的に送信されます。
なお、任意で自動的に送信されるお名前とメールアドレスを設定することもできます。

LUTの保存先

DaVinciResolveで使用したいLUTがあれば、保存先を設定することで利用することができます。

インターネットアカウント

必要なアカウント情報を登録しておくことで、以下のサービスと連携して直接アップロードすることができます。

  • YouTube
  • Vimeo
  • Twitter
  • Dropbox
  • Frame.io

アドバンス

このタブは、古いファイルシステムに適用されるResolveの特別な設定やSANパラメータに使用されます。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

動画編集に関するプロフェッショナルな編集、カラー、エフェクト、オーディオが1台で可能なポストプロダクション。ライセンス版とUSB版を選べます。

まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「環境設定」の中でも「システム」の「ビデオ&オーディオ入出力」以降についてまとめてみました。

DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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