ネットワーク切断。ネットワークが絡む環境で必ずついて回ることであり、ある程度の知識がないと解決するのも難しいことだと思います。近年では、家電量販店などで販売されているHDDの中にもNAS(Network Attached Storage)として使用できるものが増えてきています。
本記事では、NASはどんなものか?ということを含め、ネットワーク切断時に確認するべきことをまとめています。
NASとは
簡単に言うと、ケーブルでPCに直接接続しなくても閲覧できるHDDです。「ネットワーク対応HDD」とも言えます。HDDをネットワークに接続することで、HDD内に保存したデータ(文書ファイルであったり、写真、TV動画 等)をケーブルで接続することをせずに、パソコンやスマホ(専用アプリが必要な場合もある)からアクセスすることができます。
例えば、無線LAN対応ルータのLANケーブル端子に、NASとTVやBDレコーダーを接続しておけば、NASに録画したTV番組を保存したり、NASに保存されているデータを家の外からでもパソコンやスマホで見ることが可能になります。
使用しているイメージが浮かぶと、とても便利な代物であることが分かると思います。
確認すべき内容(NASに原因)
ここからは、接続させるデバイス(以下、PC や スマホのこと)からNASにつながらなくなった時、共有しているフォルダの中身が見れなくなった時の確認事項を記載していきます。
なお、NASに原因があることを確定させるため、以下の2点を満たしていることを前提とします。
- 接続させるデバイスがネットワークに接続されていること
- どのデイバスからもアクセスできないこと
①物理的にNASがネットワークに接続されているか?
初歩的なことですが、NASからLANケーブルが抜けていることはないでしょうか?例えば、他の機器にLANケーブルが引っ張られたり、常に「ピン!」と引っ張られている状態ですと、半抜けになることもあるかと思います。
②ブラウザでアクセスできるか?
NASに設定していたIPアドレスを使い、Webブラウザでアクセスしてみましょう。WebブラウザのアドレスバーにNASのIPアドレスを入力してみて、NASの管理画面が表示されるでしょうか?
もし、IPアドレスが分からない場合は、NASの初期設定時にインストールしたであろうアプリ(※)があるかと思います。そのアプリでNASを登録していれば該当のNASを選択後に右クリックを押下し、開いたコンテキストメニューから「Web設定を開く(Buffalo)」「設定画面を開く(IO DATA)」などの項目を実行してみてください。
※Buffalo の場合は「NAS Navigator2」、IO DATA の場合は「LAN DISK コネクト」というアプリがあります。
③SMBの設定は有効か?
SMBって何?という人もいるかとも思います。簡単に説明します。SMB(Server Message Block)とは「ネットワークで共有する際に守るべき『ルール・規則』『取り決め』『約束事』」です。もう少し正確に言うと、Windows PC間でファイルやプリンタなどのデバイスを共有するためのプロトコルです。
本題のSMBの設定方法ですが、Web設定(管理者設定の画面)からSMBの設定をしてみてください。
- Buffaloの場合
- 詳細設定 > ファイル共有SMB
確認すべき内容(PCに原因)
ここからは 前述とは逆で、PC側に原因があり、接続できない場合の確認事項になります。基本的に設定を変更しなければ、大抵はNAS側に原因がありますが、「Windows Updateで意図せず設定が変更されている」などの影響でPC側に原因があることも少なくありません。
①物理的にネットワークに接続されているか?
NAS要因と同様です。有線LAN接続の場合はPCからLANケーブルが抜けていること、無線LANの場合は認証を含めて正常に接続されており、Webブラウザで任意のWebサイトにアクセスできることを確認してください。
②SMBの設定は有効か?
コントロールパネルを確認してみましょう。カテゴリ表示の場合は、[コントロールパネル] > [プログラム] > [Windowsの機能の有効化または無効化] を押下してください。
「Windowsの機能」というウィンドウが開いたら、以下の項目が有効(チェックが入っている)ことを確認してください。
- SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート
- SMB 1.0/CIFS Automatic Removal
- SMB 1.0/CIFS クライアント
- SMB 1.0/CIFS サーバー
③Windowsの資格情報を登録してみる
これは、IPアドレスが分かっていないとできないません。もし表示されていない場合は、以下を実施してください。
- Buffaloの場合
- NAS Navigator2で、対象のNASを選択するとアプリ下部の情報表示欄に載っています。
- IO DATAの場合
- LANDISKコネクトで開き、表示方法を「詳細」にすれば、IPアドレスの情報が表示されるかと思います。
もし表示されていない場合は、カテゴリー(「名前」など)にマウスを持っていって右クリックを押してください。
開いたコンテキストメニューで「IPアドレス」を選択すると表示されます。
- LANDISKコネクトで開き、表示方法を「詳細」にすれば、IPアドレスの情報が表示されるかと思います。
では本題です。コントロールパネルで実施します。
- カテゴリ表示の場合は、[コントロールパネル] > [ユーザーアカウント] > [認証資格マネージャー] を押下する。
- 「Windows 資格情報」を押下する
- 「Windows 資格情報の追加」を押下する
- NASのIPアドレス(例:\\192.168.xxx.xxx)/ユーザー名/パスワードを入力し、「OK」ボタンを押下する。
まとめ
以上で、確認事項は終わりになります。基本的には本記事に記載のいずれかで解決するはずです。ぜひ試してみてください。