本記事では、私がはまったネットワークエラー:「IPプロトコルスタックをネットワークアダプターに自動的にバインドできませんでした」発生時の状況と対処法の一例をまとめます。
解決策は後半にありますので、解決策だけ見たい場合は、目次から該当の箇所へ飛んでください。
発生時の状況
普段私は、仕事のノートPCをインターネット接続する際に、安定性を求めてLANケーブルを使用して接続しています。無線LANを使用する際は、ごくまれです。
そのため、気付くのが遅れたのもあったのですが、3か月程度無線LANを使用しない時期があり、在宅勤務時に家で無線LANで接続しようとした時に、つながらなくなっていました。
以前は、会社だけでなく、家でも有線LAN、無線LANともに使用できていました。
そこで、、、
①問題のトラブルシューティング ⇒ エラー発生/修復できず
とりあえずネットワーク診断をすべくタスクバーにあるネットワークのアイコンから「問題のトラブルシューティング」をしました。
大抵これでネットワークアダプターが再起動し、接続可能な状態になります。しかし、「IPプロトコルスタックをネットワークアダプターに自動的にバインドできませんでした」というエラーが出て修復せず。。。何度やっても同じでした。
②接続できるWi-Fiのリストを確認 ⇒ リスト表示されず
タスクバーにあるネットワークのアイコンから、接続できるWi-Fiのリストを確認しました。
確認したところ、リストどころか、以下のように「Wi-Fi」がありませんでした。。。
③コントロールパネルで確認 ⇒ 通常の動作
まさか、ネットワークドライバーが消えた!?と思い、ネットワークドライバーの状況を確認しました。
[コントロールパネル] > [ネットワークとインターネット] > [ネットワーク接続] を確認したところネットワークドライバーは存在していました。
しかし、以下のように接続されていない状態にはなっていました。
④有線LANで接続 ⇒ 成功
もし、ONU(回線終端装置)や無線ルーターがおかしくなっているのであれば、家でネットワーク接続している機器の全てが使えなくなってしまう。そこで、スマホやタブレットのネットワーク状況を見ると、しっかり Wi-Fi接続できています。
そのため、ネットワーク機器ではなく、PCが悪いと判断し、有線LANで接続したところ、有線LANではネットワークに接続できました。
⑤ネットワークドライバーの確認 ⇒ 正常
最新のネットワークドライバーが悪いのか?思い、ドライバーの更新を試みるも現在が最新との通知で、デバイスマネージャーでもエラーは出ていませんでした。
念のため、ドライバーのアンインストール/インストールを行ったのですが、状況に変化はありませんでした。
⑥Windows のアップデート ⇒ 状況変わらず
念のため、Windows Update も実行しました。Windowsアップデート や 何かしらのソフト上の不具合 で発生しているのであれば、更新パッチも出ているかもしれないからです。
ですが、こちらを行っても特に変化はありませんでした。
⑦設定の初期化 ⇒ 状況変わらず
IPアドレス設定 と DNSキャッシュを初期化するために、コマンドプロンプトで以下の2つのコマンドを実行しましたが、状況は変わりませんでした。
- netsh int ip reset
- ipconfig /flushdns
⑧PCシャットダウン/起動 ⇒ 状況変わらず
再起動では、状況が変わらないこともあるので、確実に電源を落とすために、ダメ元で以下の手順を踏んだのですが、やはり状況は変わりませんでした。
- シャットダウン
- バッテリー抜く
- 電源ボタン押下
- バッテリーを装着
- PC起動
⑨「設定」を確認 ⇒ 「Wi-Fi」がない
Windows ボタンから開ける「設定」ボタンからもWi-Fiの設定見れるなぁと思い出し、こちらも確認しました。
すると、こちらでは、タスクバーでのWi-Fiのリストと同様に、「Wi-Fi」のタブ?がありませんでした。一瞬、元々なかったっけか?と思いましたが、正常な状態であれば「イーサネット」の上にあるべきものです。。。
⑩IP Helper の無効化 ⇒ 状況は変わらず
ネットで調べると、どうやらサービスも関連する箇所があるようなので、こちらも確認しました。
サービスを開き、一覧から「IP Helper」を確認すると、有効な状態になっていたので、無効化してみました。
これで、改善できる!と思ったのですが、状況は変わりませんでした。
なお、「IP Helper」は、以下のような機能をもつWindows10標準のサービスのようです。
- ドライバーはローカルコンピューターのネットワーク構成に関する情報を取得し、その構成を変更可能
- ローカルコンピューターのネットワーク構成の特定の側面が変更されたときに、ドライバーに確実に通知するための通知メカニズムも提供
解決策
上記のように試行錯誤で様々な確認と解決策を行いましたが、明らかにPCがおかしいのに原因は分からず、症状も解決しませんでした。
正直、上記⑨の「設定」が表示されなくなったことなど初めてで、ドライバーが異常なわけでもない。ネットで調べても分からず、解決策も底をつきました。
会社用のPCですし、Wi-Fiモジュールが物理的に壊れたとは考えたくありませんでした。
そんなことを思いながら、サービスの一覧を見ていたら、何やら怪しいサービスが見つかりました。(サービスは、Windowsボタン押下後に「service」と打つと検索することができます。)
「WLAN AutoConfig」という名で、「IEEE 802.11標準で定義されているワイヤレス ローカル エリア ネットワーク(WLAN)の構成、検出、接続、切断に必要なロジックを提供します。」の説明書きが。。。しかも、以下のように「手動」設定で起動しておらず、「停止」の状態になっていました。
これじゃないか?と、試しに設定を変更したところ、Wi-Fiが使えるようになりました。
「開始」ボタンを押下して「サービスの状態」が「実行中」になっていればよいです。
なお、「スタートアップの種類」を「自動」にしておけば、PC起動時に自動でWi-Fiが使えるようになるので、設定して置きましょう。「手動」のままでは、起動の都度、この切り替えを行わなければなりません。
サービスを実行中にしておくことで、タスクバーでWi-Fiのリストが表示されるようになりました。
また、「設定」ボタンからもWi-Fiの設定を確認できました。
まとめ
今回発生したノートPCは、仕事用のPCなので非常に焦りました。業務が何もできなくなるという状況で、連絡を取りたくても連絡も取れない・・・
このような現象は滅多に起きないこととは思いますが、いざ発生してしまったら絶対困ることなので、ぜひ参考情報として頭に入れて置いてください。