【参考情報】Officeのライセンスのあれこれ~「永続ライセンス版」と「サブスクリプション版」~

本記事は、2023年06月時点の情報に基づいています。

最近、ウイルス対策ソフトの期限も迫り、Officeもサポートが切れてしまったので、ライセンス整理をしたく、365を検討しました。

その際に、Microsoftの販売員や家電量販店の店員に質問しました。

ですが、人によって回答も異なるという状態で、何が正しいのか分からないという状況に陥りました。

そこで今回は、自分で調べた内容を含め、ヒアリングで分かったことをまとめていこうと思います。

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Officeにおける永続ライセンス版とサブスクリプション版の違い

「永続ライセンス版」と「サブスクリプション(Microsoft 365)版」の基本的な違いを以下にまとめようと思います。

ただし、付属するOfficeソフトの比較については、後述しますので触れません。

項目永続サブスク
支払回数1度月毎/年毎
ライセンス管理PC単位ユーザー単位
同時利用が
可能な台数
2台まで1~6ユーザー
(プランによる)
同時アクティベート
の上限
2台まで5台まで
インストール可能数2台まで無制限
ライセンス解除必要不要
対応デバイスWindows PCのみ
  • Windows PC
  • Mac
  • タブレット
  • スマートフォン
バージョン購入時の年次に沿う常に最新
アップデートサポート購入時の年次に沿う
(発売から5年が基本)
ライセンスが
有効な限り永続
クラウドストレージなし1TB/ユーザー
テクニカルサポートなし/期間限定ライセンスが
有効な限り永続
サブスクリプションの対応デバイスについては、どの組み合わせでも問題ありません。

なお、どちらのライセンス形態でも、オフラインの状態でOfficeを利用することができます。

これは、ライセンスの管理情報はローカルに保存されているためです。

また、永続版は、セキュリティなどのアップデートサポートはなくなりますが、全く使えなくなることはありません。

ただし、対応していない拡張子が出てくる可能性がありますし、最新の機能は使えなくなるデメリットは含んでいます。

ライセンス(プロダクトキー)が必要なタイミング
プロダクトキーは、永続版の場合、インストール時に必須です。
アンインストール時にディアクティベートを忘れると、永続版ではライセンスが消費されたままの状態になってしまいます。
そのため、アンインストール時は、必ずライセンス解除が必要になります。
ただし、PC破損などの理由であれば、(回数制限はありますが)Microsoftのサポートに連絡することで対応してくれるようです。(参考リンク

永続ライセンス版について

ここでは、永続ライセンス版の情報について、まとめます。

バンドルのプランの違い

現状では、永続ライセンス版は、大きく2種類のものに分かれています。

違いが出てくるものは、以下の2点です。

他にもアカデミック版が存在しますが、今回は省略します。
項目PersonalHome&Business
使用可能な
アプリ
  • Word
  • EXCEL
  • Outlook
  • Word
  • Excel
  • Power Point
  • Outlook
対応OS
  • Windows10
  • Windows11
  • Windows10
  • Windows11
  • Mac

この内容を見ると、永続版を買うことを決めている場合は、「PowerPointを使用するかどうか?」「Macを利用するか?」という点で考えるのが良いかと思います。

上記の他にも、学生版の「xxx Academic」、Home&Bussinessに「Access」と「Publisher」が追加された「Professional」、企業向けの「Office Standard」「Office Professional Plus」があります。

単体のOfficeについて

バンドル以外にも、Word、Excel、PowerPointは単体で購入することもできます。

そのため、もしExcelのみ必要となった場合などは、単体を買うという選択肢もあるでしょう。

また、バンドルに含まれないOfficeもあり、単体でしか購入することができません。

以下にまとめますが、いずれも個人利用で使うことはないようなものばかりで、特に後半の2つは10万円以上と高額です。

種類用途
Accessデータベースの作成・管理
Publisherレイアウトが重要な書類作成(DTPソフト)
Visioフローチャートや組織図などのあらゆる図面の作成
Projectガントチャート型のプロジェクト管理ソフト
永続版かつ、PowerPointが不要な方向け
永続版かつ、PowerPointが必要な方向け

Microsoft 365版について

ここでは、Microsoft 365版の情報について、まとめます。

プランの種類

現状では、Microsoft 365版は、個人向けとビジネス向けを合わせると7種類があります。

しかし、一般的な量販店でカード版として売られているようなものは、そのうち3種類しかありません。

プラン店頭購入HP
Personal
Family
Basic×
Business Basic×
Business Standard
Business Premium×
Apps for business×

このカードは、「POSA(Point Of Sales Activation)カード」と言って、レジでバーコードスキャンされると有効化されるカードです。

そのため、ただ陳列されている分では、単なる紙の板でしかありません。

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個人向けプランの比較

個人向けプランの共通仕様としては、以下のようなものがあります。

  • Word、Excel、PowerPoint、OneNote、OneDriveはどのプランでも利用可能。
  • 支払いは、1ライセンス当たりで年額もしくは月額。
  • 1つのライセンスで「PC」「モバイルデバイス」「タブレット端末」を合わせて5台分を利用可能。

    • 「Basic」を除く

各プランにおける主な機能差については、以下にまとめます。

項目PersonalFamilyBasic
利用人数6人まで1人1人
使用可能な
媒体
  • デスクトップ版
  • Web版
  • モバイル版
  • デスクトップ版
  • Web版
  • モバイル版
  • Web版
  • モバイル版
OneDrive1TB/ユーザー1TB100GB
Access
Publisher
WindowsのみWindowsのみなし
Family Safety××

上記を見ると、基本的に「Basic」はPCで利用するよりはモバイル端末での利用をする人向けとなっています。

また、PersonalとFamilyの差異は「複数アカウントに対応した使用になっているかどうか?」という点での違いで、根本的な機能差はないと言えるでしょう。

ビジネス向けプランの比較

基本的には、個人向けプランに加え、ビジネス向けのアプリや機能が使えるようになります。

ビジネス向けプランの共通仕様としては、以下のようなものがあります。

  • Word、Excel、PowerPoint、OneNote、OneDriveはどのプランでも利用可能。

    • 「Basic」は、デスクトップ版は使用不可。
    • 「Apps」は、デスクトップ版のみ使用可。
  • 支払いは、1人当たりで年額もしくは月額がかかってきます。

    • 公式HP(リンク)に記載では、「ユーザー/年」「ユーザー/月」となっています。
    • 個人向けプランのFamilyのように、1回の購入で複数人が使えるようなことはありません。
  • 1つのライセンスで「PC」「モバイルデバイス」「タブレット端末」でそれぞれ5台ずつ利用できます。

各プランにおける主な機能差については、以下にまとめます。詳細はこちら(リンク)を参照ください。

項目BasicStandardPremiumApps
Teams×
Exchange×
SharePoint×
Access×
Pablisher×
intune×××
高度な
脅威対策
×××
ポリシー
などの管理
×××
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サインインについて

「利用台数がオーバーしたら、どうなるか?」についてです。

サブスクリプションの6台目をアクティベートした場合は、Officeによってデバイスから自動的にサインアウトされます。

もし、サインアウトされたデバイスでOfficeを利用したい場合は、再度サインインすると使えるようになります。そのため、あえてサインアウトする必要はないと思います。

また、Hyper-Vなどで仮想環境を利用している場合を考えましょう。

不意にログイン(アクティベート)している状態のゲストOSを削除してしまった場合です。

パッケージ版ですと、削除してしまった段階で、ライセンスが一つなくなってしまうので、必須事項になります。

しかし、365ではたとえログインしっぱなしでゲストOSを削除してしまっても、ライセンスが無くなってしまうことはありません。自動サインアウトされるので、気にしなくて済むことになります。

これは仮想環境を使用されている方にとっては、負担が減って非常に嬉しいことだと思います。

365を更新しないで、置いた場合

サインアウトされている状態でも、同じことが言えます。

ライセンス期限が切れると、大幅な機能制限がかかり、ビューアとしてのみ機能するようになります。

そのため、閲覧と印刷はできますが、保存を含む編集に関するあらゆる操作ができない状態になります。

ただし、OneDriveについては、無料版と同様の容量までしか、アップロードできなくなります。

安く手に入れるのは、どうすれば??

怪しいサイトだったり、極端に安い物を除くと、Amazonが比較的安めに購入できるかと思います。

また、12か月のものであれば、家電量販店でキャンペーンにより、「3枚買うと、約9000円引き」になるなんてこともやっています。

ヨドバシカメラでは、2023年06月に同キャンペーンをしているのを見つけました。

継続的にMicrosoft 365を利用している人は、タイミングを見計らって、家電量販店で購入するのが一番安価だと思います。

サブスク版で、1ユーザーのみを希望の方向け
サブスク版で、複数ユーザーを希望の方向け
サブスク版で、ビジネス向け

【参考】Microsoft Defender の守備範囲ってどう?

結論から言うと、Microsoft Defenderは、ウイルス対策ソフトの1つになっています。

そのため、マルウェア対策(迷惑メール、悪意のあるマクロ、ウイルス検索・駆除など)、Web監視(悪意のあるサイトからの保護)、ID盗難監視(個人情報侵害の報告)に限定されます。

「マルウェア」とは、悪意のあるプログラムやソフトウェアの総称で、俗に言うコンピューターウイルスのことだと思ってください。

そこで、その範囲をカバーしよう!というのが、ウイルスバスター、Nortonなどのセキュリティーソフトになります。

Microsoft側でもインストールを推奨しています。

ウイルス対策という観点で言うと、市販のセキュリティーソフトとMicrosoftDefenderは大差ありません。

そのため、市販のセキュリティーソフトは差別化を図ることもあり、ウイルス対策ではない機能にも力を入れています。

例えば、以下が挙げられます。

  • 保護者による子供の使用権限の制限。
  • VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用したサイト閲覧。
  • 個人情報流出や金銭だまし取りの可能性があるサイトのブロック。

    • AIにより、未知のサイトにも適応可能なものもあります。
    • オンライン決済時などにも、有効。
  • より迅速なウイルス情報のアップデート。

    • Microsoft Defenderの場合、Windows Updateでしか更新されません。
  • ログイン情報などの暗号化などによる個人情報の管理と保護。
  • データ損失に備えるファイルバックアップ機能。

これらに、対して自分で対応できるようなら、入れなくても良いと思います。

また、最近は、「Chromeにはセキュリティ系の機能も強化されているので、入れなくても良い!」と考える人もいます。

それも、確かにアリだと思います。

ただし、Edgeを利用している人を含め、検索エンジンのbingがセキュリティに弱い傾向があるようで、注意が必要です。

まとめ

今回は、Officeのライセンス(永続ライセンス版とサブスクリプション版の違い)について、まとめてみました。

365(サブスクリプション)版を検討している方の参考になると嬉しいです。

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