【おすすめ】リモートデスクトップ接続の代替ツール~「クイックアシスト」~

Windows環境において、遠隔で他のPC環境にアクセスする方法として、「リモートデスクトップ接続」があります。

しかし、「リモートデスクトップ接続」で接続するには、セキュリティ面で共有したくないような情報が必要になります。

これは、接続先の環境の持ち主とは異なるユーザー(リモートでサポートする立場の人など)がアクセスしたい場合に、セキュリティ面でのリスクが出てきます。

こういった問題点の回避だけでなく、様々なメリットがある「クイックアシスト」についてまとめてみます。

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クイックアシストは、リモートデスクトップ接続とどう違うの?

クイックアシストは、Microsoftが提供するWindowsに標準搭載されているリモートサポートツールです。

「最低限の情報」のみでリモートデスクトップ接続のように別のPCに遠隔で接続できます。

以下に、クイックアシストならではのメリットをまとめていきます。

①リモート接続される側も一緒に操作を見ていることができる

リモートデスクトップ接続では、接続されている間は、その環境を他の人が見ていることはできません。

しかし、クイックアシストでリモート接続されるユーザーは、リモート接続されている最中でも、接続されている環境を見ていることができます。

そのため、リモート接続される側にとって、以下のメリットがあるため、安心して操作させることができます。

  • 問題解決の方法をリアルタイムな操作を見て、理解・確認して学習できる。
  • たとえ不正な操作をされるリスクを軽減できる。
  • いつでも接続を強制的に切ることができる。

②ログイン情報を渡す必要がなく、セキュリティ面で安心できる

リモート接続するために必要な情報は、ワンタイムのセキュリティコードのみです。

しかも、このセキュリティコードは、リモート接続する側が生成します。

リモート接続される側は、このセキュリティコードを利用するのみで、利用するかどうかはリモート接続される側の意思に委ねられます。

また、リモートデスクトップ接続では必要だった以下のような情報を提供する必要がありません。

  • IPアドレス
  • コンピュータ名
  • ログインユーザー名
  • パスワード

③利用するための「金銭面」や「環境構築」での負担がない

クイックアシストは、Windows 10およびWindows 11に標準で搭載されている無料のツールです。

そのため、別途ソフトウェアをインストールする必要がありません。

また、インターネットを閲覧できる環境があれば、初めて利用する人でも、すぐ利用できます。

閉じられたネットワークにあるPCに対して、外部からアクセスすることも可能です。

④サポートを補助するツールがそろっている

リモート接続時に、クイックアシストに搭載されているツール(以下、一例)を利用することで、サポートを効率的に行うことができます。

  • 制御の要求
  • レーザーポインター
  • ペン(注釈)
  • チャット
  • 画面の選択(デュエルディスプレイなどで利用)
  • スクリーンショット

どんな場面で利用できる?

活用事例としては、以下のような場面が挙げられると思います。

ヘルプデスクなどのITサポート

「社内IT部門」や「ソフトウェア会社のお客様サポートセンター」などで、個人情報を聞くことなく、パソコンの問題を迅速に解決するために利用できます。

特殊な設定や、レジストリなど高いスキルが必要な設定などを行う場合に直接行うことで、迅速な解決につなげることができます。

家族や友人へのサポート

ITスキルに詳しくない人がパソコンの問題に直面したときに利用できます。

親しい人の中で詳しい人がいても、近くにいなければサポートしてもらうことも難しいです。

しかし、クイックアシストを利用すると、互いに直接画面を見て、実際に動かしながら、説明することができます。

言葉で説明するのが難しい問題でも、スムーズな理解につなげることができます。

在宅ワークでのサポート

同僚やチームメンバーが技術的なサポートを必要とする場面で利用できます。

在宅ワークの場合、社用PCを1人で2台以上所有していることは少ないでしょう。

そんな時に、リモートデスクトップ接続ではリモートデスクトップ接続されている時間は何もできなくなってしまいます。

しかし、クイックアシストを利用すると、リモート接続する側もされる側も環境を動かすことが可能なので、サポートを受けながら業務を継続することもできます。

教育での利用

教師がオンライン授業中に生徒のパソコンやアプリの操作や、様々な課題で行き詰まった際に、画面を共有して直接丁寧なアドバイスを行うことができます。

直接対面で教育するのと、同じような感覚で、効果的なサポートを提供できます。

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クイックアシストの使い方

クイックアシストを使用するための手順を以下にまとめます。

以下の手順を踏めば、画面共有ができます。

  1. クイックアシストの起動(リモート接続する側)

    1. スタートメニューから「クイックアシスト」と検索する。

    2. アプリを起動する。

  2. セキュリティコードの生成(リモート接続する側)

    1. アプリの画面で「一覧にないユーザを助ける」を選択する。
    2. MSアカウントにログインする画面が表示された場合はMSアカウントでログインしてください。

    3. (ユーザ操作なし)セキュリティコードが生成される。

  3. セキュリティコードの送付(リモート接続する側)

    1. 以下のいずれかを実施する。

      • 「コードをコピー」のリンクを押下する。
      • 「指示を送信する」のリンクを押下後、表示された文章をコピーする。
    2. コピーした内容をリモート接続される側に送付する。
    3. 「コードを送信しました」のリンクを押下する。
    4. 「接続待ち」の画面が表示されるので、待機する。
      • セキュリティコードは、本来は2-3で作成したものと同じものになります。

  4. クイックアシストの起動(リモート接続される側)

    1. スタートメニューから「クイックアシスト」を検索し、アプリを起動します。
  5. コードの入力(リモート接続される側)

    1. サポートを提供する側から渡されたセキュリティコードを「コードを入力」欄に入力する。
    2. 「送信」ボタンをクリックする。
    3. リモート接続する側・される側の双方で「接続中」の画面が表示されるので待機する。
  6. 接続の許可(リモート接続される側)

    1. 「接続中」の画面が消えて、接続許可の画面が表示されるまで待機する。

    2. リモート接続の危険性を把握し、チェックボックスを有効にする。
    3. 「許可」ボタンを押下する。

画面共有後にできること

ツールバーにある各ボタンでチャットなどのツールを利用して、様々なサポートなどをすることができます。
例えば、リモート接続する側で「制御を要求」ボタンを押下し、リモート接続される側で「許可」を押せば、リモート接続先を遠隔操作することができます。
遠隔操作実施時は、リモート接続される側のツールバーで「コントロールの取り消し」ボタンを押下すると、リモート接続する側によるリモート操作を強制終了することができます。
リモート接続自体を終了したい場合は、「脱退する」ボタンを押下してください。

まとめ

今回は、「リモートデスクトップ接続」の代替となる「リモートサポートツール」の「クイックアシスト」についてまとめました。

リモートデスクトップ接続にはないメリットが多く存在しています。

そのため、リモートデスクトップ接続よりも融通が利き、場面によっては非常に活用しやすいツールですので、ぜひ使ってみてください。

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