【Dorico】【ギター系】「ギター特有の奏法」「ベンディング」に関する操作と設定群

現在、様々な場面・分野でユーザーに使われている作譜ソフト「Dorico」。

かつてのFinaleに代わり、業界標準の一角を担っています。

今回はそんなDoricoの「『ギター特有の奏法』『ベンディング』に関する操作と設定群」について、紹介します。

なお、ここでは Dorico pro(ver.6) での内容に基づいた内容となっています。

ギター特有の奏法(ギターテクニック)

ギターテクニックとは

ギターを演奏する際に扱う奏法を表しており、一例として挙げると、以下のようなものがあります。

  • ハンマリング
  • プリング
  • ビブラートバー(トレモロアーム)を使ったピッチ変化

なお、またギター特有ではないですが、ギターでよく使う奏法として以下もあります。

  • ベンディング(後述)

    • 日本でギターの奏法に対して用いる場合は「チョーキング」と呼びます。
  • グリッサンド(別記事を作成予定)
  • アルペジオ(別記事を作成予定)
  • ハーモニクス(別記事を作成予定)
ビブラートバーの奏法の種類
Doricoの表記方法は、以下の4種類がサポートされています。
  • ダイブ(音符に付与)

    • 音符を演奏した後に、ビブラートバーを下げてピッチを下げる奏法。
  • スクープ(音符に付与)

    • ビブラートバーを下げた位置で演奏した後に、ビブラートバーを戻してピッチを上げる奏法。
  • ディップ(音符に付与)

    • 音符を演奏した後に、ビブラートバーを下げてあげることで、ピッチを下げて上げる奏法。
  • 指示記号/ライン(譜表の外側に表記)

    • 上げ下げの明記をせず、ビブラートバーを使用することだけを明記する記号。
上記のうち、「指示記号/ライン」については、1つの音符(和音)にとどまらず、特定の範囲で利用する場合に記載されることが多いです。
なお、再生については未サポートで、今後対応予定とのことです。

ギター特有の奏法を表記するための操作

基本的な設定については、ほとんどが以下のいずれかに配備されています。

  • [浄書オプション] > [ギターテクニック]

    • 浄書オプションは、「Ctrl + Shift + E」で表示され、プロジェクト毎の設定ができます。
  • [プロパティ] > [ギターテクニック]

    • 対象の音符を選択して、下側のパネルを開くと、表示されます。

ギターテクニックに対する一般的な操作の一例を以下にまとめます。

ツールボックスで実施可能な内容については、省略しているものがあります。こちら(リンク)を参考ください。
記譜モードか浄書モードの「グラフィックの編集」選択時に実施してください。
操作内容説明/手順
ビブラートバーの使用対象の音符を選択し、[プロパティ] > [ギターテクニック] > [ビブラートバー(スクープ)]を有効にしてください。
スクープではないものは、[記譜ツールボックス] > [装飾音] > [ギター]で設定できます。(リンク
なお、「スクープ」については追加の設定はありませんが、スクープでないものについては、[プロパティ] > [装飾音]の配下で、「表示位置」「音程」などの設定ができます。
「ハンマリング」
「プリング」
「タッピング」
の適用
左記の奏法を行う音符を選択し、[プロパティ] > [ギターテクニック] > [演奏技法]で、以下のいずれか選択してください。

  • ハンマーオン
  • プルオフ
  • タップ
  • 左手でタップ

また、いずれかを設定した場合は「演奏技法の配置」が表示され、表記場所を設定できます。

表示位置の変更 [プロパティ] > [ギターテクニック] > [演奏技法の配置]で、五線譜の「上」「下」から選択できます。
デッドノート(ミュート)の適用音をミュートして演奏する際の音符で、「X」で表示されます。
[プロパティ] > [ギターテクニック] > [デッドノート]を有効にしてください。
表示場所・デザインを変更[浄書オプション] > [ギターテクニック]の配下にある以下のカテゴリーに、テクニック対応した「間隔」や「表示対象の譜表」を設定できます。

  • タッピング
  • ハンマーオンとプルオフ
  • ビブラートバー

ベンド(チョーキング)

ベンドとは

ピッチベンドとも言い、音程を変化させる演奏技術の1つです。

ギターでは、弦を押し上げて音程を変化させる奏法を指します。

その他、シンセサイザー、MIDIキーボードと言った鍵盤楽器では、ピッチベンドさせるための専用のホイールが装備されています。

Doricoでは、以下のベンドを利用できます。

いずれも、[記譜ツールボックス] > [装飾音] > [ギター]もしくは[ジャズ]で利用可能です。

付与対象種類付与するボタンの場所プロパティの設定場所
ギターギターベンド
ギタープリベンド
ギターポストベンド
[記譜ツールボックス] > [装飾音] > [ギター]ギターベンド
ギタープリベンド
ギターポストベンド
全般(ギターを含む)プロップベンド
ドイトベンド
スクープ
フォールベンド
リフト
ドイトスムーズ
プロップスムーズ
フォールスムーズ
[記譜ツールボックス] > [装飾音] > [ジャズ]ジャズアーティキュレーション
それぞれの用語については、用語集(リンク)を参照ください。

ベンドに対してできる一般的な操作

基本的な設定については、ほとんどが以下のいずれかに配備されています。

  • [浄書オプション] > [ギターベンド]

    • 浄書オプションは、「Ctrl + Shift + E」で表示され、プロジェクト毎の設定ができます。
  • [プロパティ] > [ギターベンド] or [ギタープリベンド] or [ギターポストベンド]

    • 対象のギターベンドを選択して、下側のパネルを開くと、表示されます。

ベンドに対する一般的な操作の一例を以下にまとめます。

ツールボックスで実施可能な内容については、省略しているものがあります。こちら(リンク)を参考ください。
記譜モードか浄書モードの「グラフィックの編集」選択時に実施してください。
操作内容説明/手順
サイズと外観の変更 [浄書オプション] > [ギターベンド] > [デザイン]で変更できます。
各種間隔や位置の調整以下のいずれかで対応可能です。

  • [浄書オプション] > [ギターベンド] > [位置]
  • [浄書オプション] > [ギターベンド] > [スペーシング]
  • [プロパティ] > [ギターベンド] > [〇〇オフセット]
  • [プロパティ] > [ギタープリベンド] > [プリベンドのオフセット]
  • [プロパティ] > [ギタープリベンド] > [〇〇オフセット]
  • [プロパティ] > [ギターポストベンド] > [〇〇オフセット]
プリベンドとプリダイブの変更プリベンドとプリダイブについては、以下の状態を指します。

  • プリベンド:弦を上げて、あらかじめベンドでピッチを上げておく状態
  • プリダイブ:ビブラートバーを使用して、あらかじめピッチを下げておく状態

デフォルトはプリベンドですが、プリダイブにしたい場合は、[プロパティ] > [ギタープリベンド] > [ビブラートバープリベンド]を有効にしてください。

ベンドと音程の設定以下で、ベンドの有効/無効を設定できます。

  • [プロパティ] > [ギタープリベンド] > [プリベンドの音程]
  • [プロパティ] > [ギターポストベンド] > [ポストベンドの音程]

この時、表記と音程は「1/2:ハーフチョーキング(半音)」「Full:チョーキング(全音)」「1 1/2:短3度」を示します。
なお、ビブラートバーのダイブとリターンの再生について、全音までのベンドの音程であれば反映されます。
「ポストベンド」の再生については未サポートで、今後対応予定とのことです。

音符の長さ分、ギターベンドを保持 [プロパティ] > [ギターベンド] > [ホールドを表示]を有効にしてください。
ギタープリベンド/プリダイブの方向を変更 [プロパティ] > [ギタープリベンド] > [プリベンドの方向]を変更してください。
プリベンド/プリダイブの臨時記号を表示 [プロパティ] > [ギタープリベンド] > [プリベンドの臨時記号]で切り替えることができます。

商品情報

各作業に最適なモードで作譜。出版用に最適。

まとめ

今回は、Doricoの「『ギター特有の奏法』『ベンディング』に関する操作と設定群」についてまとめてみました。

Doricoを使用する際のヒントになれば幸いです。

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