おすすめのソフトウェア音源~後編~

今回は、私がおすすめしたいソフトウェア音源~後編~です。バンドの曲でよく使う「ボーカル」「ギター」「ベース」「ドラム」については以下で記載していますので、参考にしてください。

おすすめのソフトウェア音源~前編~

ここで紹介するのは、バンドではサポートや飾りつけなどに使える音源です。バイオリンなどのストリングス、トランペットなどのブラス、鍵盤、シンセサイザー、ループ音源、マルチ音源です。実際の演奏を録音するのは、規模・費用など様々な点で障害が大きいです。DTMをする人は前編の内容以上に使用頻度は多くなると思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

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ストリングスのおすすめ音源

HollyWood Strings(EastWest)

他のHollyWood製品と同様に、PLAYというエンジンを使用して動かします。指のポジションやビブラートなど、様々なパターンで収録されています。オーケストラや劇判向けかもしれませんが、エフェクトやカスタマイズの適用でジャンルは問わず使えます。非常におすすめのものです。
しかし、これを購入するなら、後述のHollywood Orchestraを購入してください。この音源の価格以下で、他のHollywoodシリーズ(Brass / Woodwings / Percussion)の音源とセットになっています。メモリ:8GB(最低4GB)、HDD:320GBを要求しています。
最高峰のストリングス音源

ブラスのおすすめ音源

HollyWood Brass(EastWest)

他のHollyWood製品と同様に、PLAYというエンジンを使用して動かします。指のポジションやビブラートなど、様々なパターンで収録されています。ソロ音源やユニゾンも収録しており、楽器はトランペット、トロンボーン、チューバ、フレンチホルンなどが含まれます。サックスは含まれていないのが、非常に残念な所ではあります。
しかし、これの他にも、HollyWood系の音源を購入するなら、後述のHollywood Orchestraの購入を強く推奨します。メモリ:8GB(最低4GB)、HDD:20GBを要求しています。
Hollywoodシリーズの第二弾となる最高峰のブラス音源

鍵盤のおすすめ音源

Keyscape(Spectrasonics)

珍しいエレピなどを含めた36個の実機、600を超えるライブラリを搭載しています。
特徴的なのは、これらの中の2台を組み合わせたDuoサウンドを搭載していることです。新しい音色を感じることができます。また、同社のSpectrasonicsのOmnisphere2との連携も特記すべきでしょう。
本音源のライブラリは、Omnisphere2の拡張ライブラリのように扱うことができます。スタンドアローンにも対応しています。
メモリは8GB推奨(最低4GB)を要求しており、HDDについては最大限に活用するには75GB以上を要します。しかし、別途ストレージサイズを半分にしたLiteバージョンのインストールも選択できるので、絶対に必要というわけではありません。
実機の持つ表現力を再現するピアノ音源

VIENNA IMPERIAL(Vienna Instruments)

VIENNA IMPERIALは、最大100段階の細かいベロシティ、1,200サンプル/鍵の音を収録し、よりリアルなサウンドを得られます。また、様々な設定値が用意されており、表現の幅も非常に広い印象です。
メモリは4GB推奨(最低3GB)を要求しています。また、レジストレーションには、VIENNA KEY もしくは、eLicenserキーをVSLユーザーアカウントに登録しなければならない点は、注意が必要です。
Bosendorfer社ピアノを基にしたのグランドピアノ音源

シンセサイザーのおすすめ音源

Omnisphere2(Spectrasonics)

何と言っても、音質とプリセットの豊富さ(14,000種類以上)、エフェクト(58種類)は他のシンセとは雲泥の差でしょう。音色も劇判などの即戦力として扱えるものも多いです。単にシンセ音だけでなく、実機のサウンドを基にした音も存在します。もちろん作りこみもできます。スタンドアローンにも対応しており、まさに最高峰のシンセと言えます。
が多いから探すのが大変と思おうかもしれませんが、プリセットは検索もしやすいです。また、Spectrasonicsの他の音源がインストールされていれば、Omnisphere1つで横断検索して利用することも可能です。
メモリは8GB推奨(最低4GB)を要求しています。

Serum(Xfer)

非常に高音質なウェーブテーブル・シンセサイザーです。直感的にも分かりやすいインターフェイスを備え、450種を超えるサウンドプリセット、10種類のエフェクトモジュールも収録されています。クリアでノイズも少なく、EDMはもちろんのこと、非常に幅広いジャンルで使われます。
しかし、セールが行われることはほとんどないようです。ただし、サードパーティでプリセットの拡張パックもあり、こちらは度々セールされているようです。
メモリは2GB以上、64bit環境のみ対応です。
高音質で革新的なウェーブテーブル・シンセサイザー

sylenth1(LennarDigital)

アナログモデリングによるオシレーターです。
時間的な変化は、Serumには劣りますが、純粋なアナログのシンセ音を使いたい場合に適した音源だと思います。しかし、複雑な音色の作りこみは行いにくい、標準のプリセットは少し手を入れてから使うと馴染みやすいなどのデメリットはあります。
純粋なアナログシンセ音が得られる音源

ループのおすすめ音源

STYLUS RMX XPANDED(Spectrasonics)

グルーブモジュールであるSTYLUSには、約9,500のライブラリ(サウンド)が収録されています。これらのサウンドに対してリアルタイムで任意の「拍子」「フィール」「パターン」に変更させられるのが、強みでしょう。
また、シンプルな操作でグルーブに様々な変化を加えることができます。1つのサウンドからも、常に新しい音を作ることができ、無限の可能性を秘めたグルーブモジュールと言えます。また、キャプチャ機能を使用して、MIDIファイルとして記録することも可能です。
メモリは4GB推奨(最低2GB)を要求しています。
他の追随を許さないグルーブ・プロダクション&パフォーマンス・モジュール

おすすめ総合音源

KOMPLETE(NATIVE INSTRUMENTS)

NATIVE INSTRUMENTSの定番とも言える音源を、1つにまとめたパッケージです。中には、「MASSIVE」や他社製品を使うために必要な場合がある業界標準サンプラー「KONTACT」などなど、これでしか手に入らないものを多く含んだ製品です。
ソフトによって様々ですが、業界でよく使われているものも多いため、品質が特別劣るなどの目立った欠点はありません。使い勝手も、基本的には「KONTACTで読み込ませてパラメータを調整し、MIDIエディタで対応」の流れに沿うので、難しいことはありません。
ただし、要求スペックは若干厳しい可能性もあります。メモリは6GB推奨、空き容量は170GBを要すると記載されていますが、ライブラリに必要な容量はエディションによって大きく変わります。
  • SELECT:45GB
  • 無印:220GB
  • ULTIMATE:600GB
  • Collector’s edition:900GB
NI社の定番音源をまとめたパッケージ製品

HALion(Steinberg)

Steinbergから出ているソフトサンプラー:HALionには、全部で3種類あります。中には無料版:HALion Sonic SEもあり、Cubaseには標準搭載されています。スタンドアローンにも対応しており、フラグシップ:HALion のプリセット数は3,400にも及びます。
また、Steinberg製品のため、Cubaseが対応しているVSTのみと思う方もいるかもしれませんが、AAXにも対応するようになりました。
推奨メモリ:8GB、空き容量は30GBです。
Steinberg製ながら、VSTのみならずAAXにも対応

Xpand! 2(Air Music Technology)

Protoolsについてくるマルチ音源になります。動作が軽く、低スペックのPCでも問題ないでしょう。音色やプリセットも豊富なため、比較的初心者でも使いやすいものになっています。

HollyWood Orchestra(EastWest)

EastWest社の「HollyWood Strings」「HollyWood Brass」「HollyWood Orchestral Woodwinds」「HollyWood Orchestral Percussion」の音源を収録した豪華なバンドル製品です。なお、エディションの違いは、録音したマイクの数や、サンプリングレートが異なっているところです。
また、いずれもPLAYというエンジンを使用して動かすため、それぞれのパッケージに収録されている音源を組み合わせて利用することも可能です。
メモリ:16GB推奨とされ、インストールされたディレクトリの容量は 700GB弱となっています。
クオリティを求めるコンポーザーにとって必須の制作ツール

まとめ

いかがでしたでしょうか?前編と後編でよく使われるようなソフトウェア音源について紹介してきました。全ジャンルに対応できるような音源はなかなかありませんが、よりリアルさを求められるのが、今回紹介した音源ではないでしょうか。

ギターやベースの音源に比べ、今回の音源はセールの頻度が多く、セールによっても価格が様々です。色んなサンプル音源も参考にして、自身に一番見合ったものを選んでみて下さい。

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