【参考情報】メーカーのコア技術~OHラジカル・オゾンの安全性について考えてみた~

数多くする家電製品には、各メーカーのコアとなる技術が踏襲されています。

今回は、冬にも需要が高くなる空気清浄機の清浄過程でで生成される「OHラジカル」「オゾン」の人体への影響について考えてみます。

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各メーカーのコア技術は?

空気清浄機の場合、主な国内メーカーとして「パナソニック」「シャープ」「ダイキン工業」があります。

この3社のコア技術は、それぞれ以下になります。

メーカーコア技術
パナソニック株式会社ナノイー、ナノイーX
シャープ株式会社プラズマクラスター
ダイキン工業株式会社ストリーマ

アクティブプラズマイオン

これらのコア技術は、エアコン、空気清浄機などの様々な家電製品に活用されているものです。その原理・仕組みの仕様から「より発揮しやすい」というものから「こういう効果にも役立つ」というレベルのものまで、効果は様々です。

また、これらのコア技術では「OHラジカル(-OH)」や微量の「オゾン(O3)」が生成されてしまいます。

「ラジカル」とは「不安定な状態の原子や分子」のことです。もう少し砕いて言うと「原子や分子の中にあるプラスとマイナスの電気の数が同じではないため、同じ数にするために他の原子や分子とくっつきたがる原子・分子」のことです。その「ラジカル」の中で、水素1個と酸素1つの原子から成っているのが「OHラジカル」になります。不安定な「OHラジカル」が安定した状態になるためには、「水素」と結び付き「水・水蒸気(H2O)」として存在する必要があります。この水素(H)をどこから持ってくるのか?というと、空気中に漂ったり付着しているウイルスや菌、ニオイ成分などから持ってきます。これにより取られた側の分子の構成を変えてしまうことで、ウイルスや菌、ニオイなどを抑制するという物質です。

「オゾン」は、腐食性が高く、生臭く特徴的な刺激臭を持つ有毒な気体です。オゾンホールなどの言葉も聞いたことがあると思います。オゾンは、強力な酸化作用を利用して、強力な空気清浄機に採用されることが多く、殺菌、消毒、除臭、水処理などに用いられています。しかし、一般的な製品として扱う際は人体への影響を考慮し、意図しないオゾンは出さないような仕様になっていたり、マニュアルなどに取扱上の注意が記載されていたりします。

現状の空気清浄機などでは、正常する過程では必ず、微量でも生成されている物質かと思います。そのため、この「OHラジカル」や「オゾン」に関しては、人体への影響が話題になることは多いです。

イオンを扱う仕様は安全?

上記で説明した内容で切り離せないのは「オゾン(O3)」と「OHラジカル」です。しかし「オゾン」や「OHラジカル」についての危険性から、短時間で消滅するとは言えども、人体への影響を心配される方も少なくないと思います。
製品として販売するためには、厳しい審査が必要になるはずです。ましてや人体に影響が出るものなら、なおさらです。その審査を通っているため、個人的には過度に気にすることもないかなとは思います。例えば、「コーヒーは発がん性があるから摂取しない」とありますが、コーヒーの成分で発がん性が懸念される「アクリルアミド」はスナック菓子やフライドポテトの方が多く含まれています。コーヒーよりも、スナック菓子などを食べている方がよっぽど危険ということになります。
とは言え、新技術ほど着目され、不安を覚えるのは当然でしょう。健康に対する危険性は少しでも避けたいところです。。。実際に、レビューなどを見ても、体調に異常を感じた人も散見します。そこで、改めて少し調べてみました。
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「オゾン」については、生成されるためには「紫外線」や「窒素酸化物(NOx)」が必要になります。紫外線については、通常の自然の空気(森林など)に存在するような環境と同程度に収めないと製品として扱えないはずなので、問題ないと思います。オゾンの濃度については、上限をJIS規格でも定められていることです。しかし、「窒素酸化物(NOx)」については、使用環境によって異なってくると思います。「窒素酸化物(NOx)」は「ガソリン」「ボイラー」「ガスコンロ」「ストーブ(都市ガス、プロパンガス、灯油等)」などで燃料を根証することで生成されます。そのため、住まいが幹線道路沿いであったり、キッチンの側に設置していたりすると、よりオゾンを生成する条件が整ってしまうかもしれません。
「OHラジカル」については、いわゆる活性酸素に相当します。活性酸素は、老化や病気の原因になるとされる物質とも言われています。しかし、生命維持に必要な体内でのエネルギー生成過程で人体でも常に作られ続けられるものです。活性酸素は紫外線・放射線などの外的要因によって発生する場合もあります。活性酸素は1日に細胞あたり約10 億個発生し、これに対して細胞の抗酸化作用(機能)によって細胞の破壊と修復を繰り返すわけです。そのため、修復量を上回る量を摂取しなければ「OHラジカル」を扱う製品が起因して体調を崩したと断定することは難しいと思います。他の要因による影響の方が高い場合も少なくないような気はします。
そこで、少しでもこういった物質の滞留を回避するためにも、定期的な換気は必須だと思います。
「換気」と「空気清浄機」の役割は異なります。前者は「空気の入れ替え」や「気流の生成」であり、後者は「空気の清浄」です。きれいにした空気を気流に乗せて行きわたらせると同時に、有害物質の除去にも役立つのです。冬場は寒いこともありますが、換気扇などを利用して、換気することでより安全に空気清浄機を使用することができるのではないでしょうか?
また、先述のオゾンの説明で少し触れましたが、説明書・カタログをよく読むと、注意書きで「排気口から30cm以内に近づかないようにしてください。」のような記載がある場合があります。これは、意図的にオゾンを生成・放出する仕様の空気清浄機のものが多いです。展示している際も、ポップなどで製品に明記されていると思います。このような点も確認すると良いでしょう。

まとめ

今回は、空気清浄機などの清浄過程でで生成される「OHラジカル」「オゾン」の人体への影響について考えてみました。

便利な家電を正しく安全に使用する際の1つのヒントにしていただければ、嬉しいです。

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