動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。
今回は、その中でも編集に関わるエディットページの「キーフレーミング」の使い方をチュートリアルとしてまとめていこうと思います。
なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。
エディットページにおけるキーフレーミングとは
エディットページでは、インスペクタに存在する多くのパラメータに対して、キーフレーミングを行うことが可能です。
インスペクタ内のパラメータのうち、右端に「◆」のボタンついているものがキーフレーミング可能なパラメータです。
このキーフレームのボタンは、表示のパターンがあります。
パターン | 説明 |
① | キーフレームが設定されていないパラメータの表示です。 |
② | キーフレームが設定されており、再生ヘッドがキーフレーム上にある時の表示です。 |
③ | キーフレームが設定されており、再生ヘッドがキーフレーム上にない時の表示です。 「<」もしくは「>」はキーフレームがある方向を指しています。 押下すると「左」もしくは「右」のキーフレームの位置に再生ヘッドが移動します。 |
キーフレームを設定したクリップは、タイムラインエディター上で以下のキーフレームボタン(①)を押下することで、キーフレームエディター(②)を開くことができます。
なお、この状態では全ての設定済みのキーフレームがまとめて表示されます。
そこで、キーフレームエディターに表示されている③番のボタンを押下すると、以下のようにキーフレームが設定されたパラメータを個別に表示されます。
また、キーフレームボタンの隣のカーブボタン押下で表示されるカーブエディターを利用して、変化の仕方を変更することも可能です。
インスペクタを利用したキーフレーミング
エディットページでは、インスペクタを用いることで簡単にキーフレームを利用することが可能です。
操作 | 説明 |
追加 | 先述の「エディットページにおけるキーフレーミングとは」を参照ください。 |
編集 | キーフレーム間の変化の仕方は、以下の手順で変更することができます。
なお、手順3で選択できる候補は以下になります。
なお、キーフレームを置いたエフェクトや個数によって、選択できるものが限定される場合があります。 |
削除 | 削除の方法は、直接タイムラインエディター上で操作した方が実施しやすいと思いますが、インスペクタでも以下の方法で実施できます。
なお、上記の他に、削除せずとも無効にすることもできます。 無効にするには、パラメータグループ名の左側にあるトグルボタンで切り替えます。 |
タイムラインビューアを利用したキーフレーミング
ビューア下にあるツールバーの一番左に位置する「変形モードのドロップダウンメニュー」をクリックすることで、タイムラインビューア上でモーションパスが表示されます。
このモーションパスを利用することで、直感的なキーフレーミングを行うことができます。
ただし、キーフレームの配置は出来ません。
すでに、設定済みのキーフレームの設定値を変更することになります。
調整方法
タイムラインビューア上の制御点をドラッグすることで、直感的な操作ができます。
以下に、操作方法を記載します。
調整する項目 | 説明 |
変化する速度 | タイムラインビューア上の制御点の変化(変化する値)が大きいほど早く変化し、小さいほど遅く変化することになります。(キーフレームの位置を変化させない場合) |
変化させるモード | 以下の手順を行ってください。
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モーションの形状 | 制御点をドラッグすることで形状(軌道)を変更できます。 |
カーブの形状(両側) | モードが「スムース」の時に、設定可能です。 以下の手順を行ってください。
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カーブの形状(片側) | モードが「スムース」の時に、設定可能です。 以下の手順を行ってください。
|
変化する加速度 | モードが「スムース」の時に、設定可能です。 以下の手順を行ってください。
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制御点の削除 | 以下の手順を行ってください。
|
タイムラインエディターを利用したキーフレーミング
より細かくキーフレーミングを行いたい場合は、タイムラインエディターの「キーフレームエディター」と「カーブエディター」を使用して行う方法が最適です。
それぞれの表示方法は「エディットページにおけるキーフレーミングとは」の章で触れているので、その他の操作について、記載します。
キーフレームエディター
以タイムラインのキーフレームエディターは、設定済みのキーフレームが存在している時のみ使用できます。
そして、設定済みのキーフレームは全て表示され、それぞれのキーフレームの調整を行うことができます。
キーフレームエディターでのキーフレームの扱い方は、以下にまとめます。
やりたいこと | 説明 |
キーフレームの追加 | インスペクタの「キーフレーム」ボタンを押下する他にも、以下の方法があります。
|
キーフレームの複製 | 既存のキーフレームを「Alt + ドラッグ」することで対応可能です。 ドロップした位置に、複製されます。 なお、ドラッグしたキーフレームが設定されているパラメータに対してのみ複製されます。 |
キーフレームの選択 | 4種類の方法があります。
|
キーフレームの「イーズ」「リニア」を変更 | 複数のキーフレームが存在している場合に有効な設定です。
ただし、「イーズイン&イーズアウト」は、左右にキーフレームがない場合は表示されません。 |
キーフレームの位置を調整 | 調整したいキーフレームをドラッグしてください。 ドラッグ中に表示されるツールチップにより、どの程度移動しているか表示されます。 |
キーフレームのコピー/カット/ペースト | 操作対象のキーフレームを選択して、順に「Ctrl + C」「Ctrl + X」「Ctrl + V」で対応できます。 なお、貼り付ける位置は、再生ヘッドの位置になります。 |
キーフレームの削除 | 削除したいキーフレームを選択して、「Del」もしくは「BackSpace」を押下してください。 |
カーブエディター
キーフレームエディター同様に、設定済みのキーフレームは全て表示されます。
キーフレームエディターと異なり、視覚的なカーブでキーフレーム間の挙動を調整することができます。
なお、以下のように表示されていない場合は、タイムラインエディターの表示を拡大してみて下さい。
カーブエディターでのキーフレームの扱い方は、以下にまとめます。
やりたいこと | 説明 |
カーブの表示 | 1つ以上のカーブを同時に表示することができます。
|
カーブの選択 | 表示は複数できますが、複数のカーブを同時に編集することは出来ません。 そこで、以下のいずれかの方法で、編集したいカーブを選択する必要があります。
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キーフレームの追加 | カーブ上で「Alt + クリック」を行うことで、カーブエディター上で直接キーフレームを追加する事も出来ます。 |
キーフレームの複製 | 既存のキーフレームを「Alt + ドラッグ」することで対応可能です。 ドロップした位置に、複製されます。 |
キーフレームの選択 | 5種類の方法があります。
|
キーフレームの「イーズ」「リニア」を変更 | キーフレームの補間を変更するには、変更したいキーフレームを1つ以上選択して、以下のいずれかを行ってください。
なお、「イーズ」を選択した場合は、ベジェハンドルが表示され、調整する際に利用することが可能です。 |
キーフレームの位置を調整 | 調整したいキーフレームをドラッグする事で対応可能です。 この時、ツールチップにより、移動先の値が表示されます。 また、「Shift + ドラッグ」により、軸固定の移動も可能です。 |
キーフレームのコピー/カット/ペースト | 操作対象のキーフレームを選択して、順に「Ctrl + C」「Ctrl + X」「Ctrl + V」で対応できます。 なお、貼り付ける位置は、再生ヘッドの位置になります。 |
キーフレームの削除 | 削除したいキーフレームを選択して、「Del」もしくは「BackSpace」を押下してください。 |
商品情報
公式HPでは、無料版もダウンロードできます。
無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。
また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。
まとめ
今回は、DaVinci Resolveの「エディットページ」のうち、「キーフレーミング」についてまとめてみました。
DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。