【DaVinci Resolve】Fusionページ~ノードエディター:ノードの操作~

動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。

今回は、その中でも3D編集やアニメーション作成などに関わるFusionページの「ノードエディター」での「ノードの操作」についてチュートリアルとしてまとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっており、同社のFusion Studioのための内容としてはまとめていません。

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ノードについて

ノードの周囲には、以下のように、「▲」「■」が表示されています。

これらは、それぞれ「入力(▲)」「出力(■)」を指しており、「入力(▲)」は複数存在しているノードもあります。

ノードAがある場合、「入力(▲)」に接続された前段のノードの出力を、ノードAの処理を施し、「出力(■)」から後段のノードの入力に接続するイメージです。

なお、「MediaIn」は編集元の素材ですが、同様に入力がなくても出力できるノードもあります。

ノードの基本操作

以下に基本的なノードの操作をまとめます。

追加

以下のいずれかの方法で、ノードを追加することができます。

  • ノードツールバーでノードをクリックする。(リンク:dr_fusion_2
  • エフェクトライブラリで、追加したいノードをクリックする。
  • ノードに対して開くコンテキストメニューから「ツールを挿入」を選択する。
  • 「Select Tool(Shift + Space」からノードを選択する。(リンク
  • 追加したいノードをエフェクトライブラリからノードエディターにドラッグする。
  • ノードエディターに対して開くコンテキストメニューから「ツールを追加」を選択する。

1~4番目の方法では、ノードを選択した状態で行うと、選択したノードの後ろに追加されます。

また、2Dを対象にするノードに3Dを対象にするノードを接続できないなどの制限があります。

移動

ノードの移動は、ドラッグすることで対応できます。

非常に基本的な方法ですが、ノードの位置は処理結果に影響しません。

そのため、自身が見やすい位置に移動させることは全体像の把握にも役立つと思います。

削除

以下のいずれかの方法で、ノードを置き換えることができます。

  • 削除したいノードを選択して、「Delete」キーを押下する。
  • 削除したいノードを対象に開くコンテクストメニューから、「削除」を選択する。

パラメーターの編集

インスペクタを用いることで、各ノードの設定値を変更することができます。

詳細は、【DaVinci Resolve】Fusionページ~インスペクタでの基本操作~(リンク)を参照下さい。

選択/選択解除

基本的には、通常のPCの操作と同様です。

選択したいノードをクリックすることで選択できます。

選択されたアクティブ状態のノードは、オレンジでハイライト表示されます。

その他にも、以下の様な選択が可能です。

選択方法操作
複数選択「Ctrl + クリック」を行う。
範囲選択選択したいノードを囲むようにドラッグする。
すべて選択「Ctrl + A」を押下する。
自身より上位のノードをすべて選択基準にしたノードに対して開くコンテキストメニューで、[選択] > [アップストリーム]を押下する。
自身より下位のノードをすべて選択基準にしたノードに対して開くコンテキストメニューで、[選択] > [ダウンストリーム]を押下する。

なお、選択解除は、ノードエディター上のノードがない場所をクリックしてください。

もしくは、「Ctrl + Shift + A」でも可能です。

「Ctrl + クリック」で、現在複数選択されているノードの中から任意のノードのみを選択解除することもできます。

アップストリームとダウンストリーム
ノードによる効果は、左から右に順番に適用されます。
この左から右へ流れるように配置されたノードには、必ず「入力」と「出力」が存在します。
この「入力側」にあるノード群を「アップストリーム」、「出力側」にあるノード群を「ダウンストリーム」と呼ばれます。

接続/接続解除

ノードとノードを手動で接続するには、以下の方法を実施してください。

  • 「前段としたいノードの『出力』」を「後段としたいノードの『入力』」にドラッグする。

これにより、ノード間を繋ぐ「ライン」が表示されます。

入力が複数あるノードの入力端子を交換
1つの入力端子には1つの出力しか接続できませんが、1つの出力からは複数のノードの出力に接続することができます。
そのため、複数の入力端子を持つノードも存在します。
複数の入力端子がある場合、各入力ノードには適用順や役割などが決まっている場合があります。
そこで、入力する端子を交換したいことも出てくるかと思います。
その場合は(プライマリーとセカンダリーに限る方法ですが)、以下のいずれかで交換することができます。
  • 対象のノードを選択し、「Ctrl + T」を押下する。
  • 対象のノードに対して開くコンテキストメニューで、「入力を交換」を選択する。

なお、ノード間を接続したラインは、入力側と出力側で分かれて認識されます。マウスオーバーすると青く色が切り替わります。

この認識は、解除操作や付け替え操作に役立ちます。

接続を解除するには、以下のいずれかの方法を行ってください。

  • ノード間を繋ぐラインの「入力側」をクリックする。
  • ノード間を繋ぐラインの「出力側」をノードがない場所にドラッグする。

なお、2つ目の方法で別のノードにドロップした場合、ドロップしたノードにラインを付け替える事もできます。

浮いているノードの影響
どこにも接続されていない未接続のノードが存在する場合も出てくるかと思いますが、接続されない限りFusionの処理には影響を及ぼしません。
そのため、「今は使わないが、後で使いまわす可能性がある」と言った場合は、端に置いておくことも可能です。
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ノードの便利な操作

基本的な操作で代用できたり、知らなくても良いですが、知っておくと便利な操作をまとめます。

置き換え

以下のいずれかの方法で、ノードを置き換えることができます。

  • ノードツールバーにある置き換えたいノードを置き換えるノードの上にドラッグする。(リンク
  • エフェクトライブラリから置き換えたいノードを置き換えるノードの上にドラッグする。
  • ノードに対して開くコンテキストメニューから「ツールを置き換え」を選択する。

2Dを対象にするノードに3Dを対象にするノードを接続できないなどの制限があります。

コピー/切り取り/貼り付け

基本的には、通常のPCの操作と同様です。

「Ctrl + C」「Ctrl + X」「Ctrl + V」により行うことができます。

ノードに対して開くコンテキストメニューにも、「カット」「コピー」「ペースト」があります。

貼り付け時は、張り付けるノードによっては、「Merge」ノードが追加されます。

なお、「張り付け」については、ノードを選択した状態で行う場合は、ショートカットとコンテキストメニューで動作が変わります。

ショートカットキーを利用して「貼り付け(ペースト)」を行うと、選択したノードの後ろに追加されます。

しかし、コンテキストメニューを利用して「張り付け(ペースト)」を行った場合は、「置き換え」になります。

設定をペースト
コンテキストメニューには、「設定をペースト」という選択肢もあります。
これは、コピー済みのノードの設定を張り付ける操作になります。
コピー内容をテキストエディターに張り付けると、ノードの設定内容を張り付けることができます。

抽出&挿入

「既存のノードを切り離し、前段と後段をつなげたい(抽出したい)」という時に、簡単にできる方法があります。

「接続/接続解除」の様な操作をしなくても、以下の方法で上記の操作は自動で行われます。

  • 接続解除したいノードをShift + クリック(もしくはD&D)する。

また、1度に1つのノードしかできませんが、「既存の接続ラインに挿入したい」場合もあるかと思います。

この場合は、以下の方法で対応できます。

  1. 挿入させしたいノードを「Shift + ドラッグ」する。
  2. ドラッグ中のノードを挿入させたいライン上に持っていく。
  3. ラインがハイライト(青色)になったら、ドロップする。

なお、ラインのハイライトは、「入力側」「出力側」は問いません。

接続の状況を確認する
各ノードの「出力」の端子にマウスオーバーすると、接続情報がツールチップで表示されます。
「入力」にマウスオーバーした場合は、上記の「Connected to:」以降が表示されず、ノード名と端子名のみが表示されます。

ノード移動時のスナップ

自由に移動できるノード移動に、2つのスナップ処理を適用させることができます。

いずれもノードエディターを対象に開くコンテキストメニューから選択できます。

スナップ対象コンテキストメニュー動作
グリッド[配置ツール] > [グリッド]グリッドの座標に対してスナップします。
接続ノード[配置ツール] > [接続ノード]接続ノードが直線になる箇所に対してスナップします。

上記の他、全てのノードが一番近くにあるグリッドの座標に、自動で一括移動させることができます。

その場合は、コンテキストメニューの[配置ツール] > [すべてのツールをグリッドに揃える]を選択してください。

特定のノード単体を自動で移動させたい場合は、移動させたいノードを選択し、ノードを対象に開くコンテキストメニューから[配置ツール] > [グリッドに揃える]を選択して下さい。

ノード名の変更

以下の方法で、ノード名を変更することができます。

  1. ノード名を変更したいノードを選択する。
  2. 以下のいずれかを実行する。

    • ノードを対象に開くコンテキストメニューから、「名前を変更」を選択する。
    • 「F2」キーを押下する。
  3. 開いた「Rename Tool」で名称を変更する。
  4. 「OK」を押下する。
ノードの複数選択時は、選択した数だけ順にダイアログが表示されます。一括で同じ名称に変更することはできません。
ノードの種類を確認
名称変更した場合、ノードの種類が分からなくなる可能性があります。
その場合は、「Ctrl + Shift + E」を押下してください。
推している間、ノードの種類を確認できます。

ノードの色を変更

ノードを対象に開くコンテキストメニューから、「カラーを設定」配下の色を選択すると、その色にノードの色を変更できます。

「カラーを消去」を謳歌した場合は、デフォルトの色に戻ります。

デフォルト設定

ノードを追加した直後のデフォルト設定を、以下の方法で変更することが可能です。

操作手順
デフォルト値の変更
  1. デフォルトの設定値としたいノードの設定を行う。
  2. 手順1のノードを対象に、コンテキストメニューを開く。
  3. コンテキストメニューで、[設定] > [デフォルトに保存]を押下する。
デフォルト値の読み込み
  1. デフォルトの設定値としたいノードの設定を行う。
  2. 手順1のノードを対象に、コンテキストメニューを開く。
  3. コンテキストメニューで、[設定] > [デフォルトをロード]を押下する。
デフォルト値のリセット
  1. デフォルトの設定値としたいノードの設定を行う。
  2. 手順1のノードを対象に、コンテキストメニューを開く。
  3. コンテキストメニューで、[設定] > [デフォルトにリセット]を押下する。
変更/読み込みは、インスペクタ上のパラメータに対して行うことで、パラメータ毎に対応することができます。

なお、上記手順で保存したデフォルト設定は、ノード毎に以下に保存されます。(Windowsの場合)

%AppData%\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\Fusion\Defaults

このフォルダーにある「XXX.setting」ファイルを削除することで、「デフォルト値のリセット」を行うこともできます。

【参考】インスタンス化

通常1つ1つのノードは、独立していて設定もそれぞれで変更することができます。

しかし、ノードを「インスタンス化」した場合、編集内容がコピー元と同期されるようになります。

「同期」なので、コピー時点の設定のみではなく、一方で変更した内容が同期している他のノード全てに常に反映されることになります。

とは言え、ノードの「インスタンス化」と「インスタンス化の解除」は、簡単で特別な設定が必要なわけではありません。

以下の方法でインスタンス化の「実行」「解除」ができます。

実施内容手順
実行オリジナルとするノードをコピー後、以下のいずれかを実施する。

  • ノードエディターを対象に開くコンテキストメニューで「インスタンスをペースト」を選択する。
  • 「Ctrl + Shift + V」を押下する。
解除
  1. インスタンス化されたノードを対象にコンテキストメニューを開く
  2. 「インスタンス解除」を選択する。

以なお、インスタンス化実行の手順をノードを選択した状態で行うと、選択したノードの後ろに挿入する形で張り付けることができます。

また、インスタンス化解除時に、特定のパラメータのみを同期解除したい場合もあるかと思います。

この場合は、インスペクタ上で、解除したいパラメータを対象に開くコンテキストメニューから、「インスタンス解除」を選択して下さい。

特定のパラメータのみ解除された状態では、再度インスタンス化させることもできます。その場合はコンテキストメニューから「再インスタンス化」を選択してください。

他にも、インスタンス化されたノードには、以下の仕様があります。

  • ノードの名称が「Instance_ノード名」となり、複数ある場合は「Instance_ノード名_xx」となります。
  • オリジナルのノードと「緑色のライン」で繋がります。

    • ノードエディターを対象に開くコンテキストメニューで[オプション] > [インスタンスリンクを表示]を押下すると、表示非表示を切り替えられます。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

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まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「Fusionページ」のうち、「ノードの操作」についてまとめてみました。

DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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