【徹底攻略ガイド】Roland V-STAGE:~MFX⑤(Tone FattenerからPhonograph)~

本記事では、V-STAGEの「MFX(Tone FattenerからPhonograph)に関する設定」を徹底解説します。

Rolandのフラッグシップ・ステージ・キーボードである「V-STAGEシリーズ(V-STAGE 76 / V-STAGE 88)」。

V-STAGEの様々なところで登場するのが、「MFX」です。

「MFX」を理解すると音作りの幅が格段に上がりますので、「自分専用」にするためのマニュアルとしてご活用ください。

MFXの一覧は、こちら(リンク)でまとめています。

MFXの種類とパラメータ

V-STAGEに搭載されている全MFXについて、パラメータを紹介していきます。

なお、本エフェクトの中には、「SPD-SX PRO」「SH-4d」といった他のROLAND製品にも搭載されているものがあります。

Tone Fattener

特殊な歪みをかけて、倍音を加えることで、音に厚みを加えるエフェクトです。

「原音」に「Odd Overtone Generator」「Even Overtone Generator」を通した音を加える構成となっています。

パラメータ説明
Odd Level 奇数次倍音の量を調整します。
Even Level 偶数次倍音の量を調整します。
Level 出力される音量を調整します。

RD EPAmpSim

RDシリーズのSuperNATURAL E.Piano向けに開発されたアンプシミュレーターのエフェクトです。

 パラメータ説明
Bass
Treble
各帯域の増幅量/減衰量を調整します。
Tremolo Switch トレモロの有効(オン)/無効(オフ)を切り替えます。
Tremolo Type適用するトレモロの種類を選択します。

  • OLDCASE MONO:70年代前半の定番エレピのモノラルサウンド
  • OLDCASE STEREO:70年代前半の定番エレピのステレオサウンド
  • NEWCASE:70年代後半から80年代前半の定番エレピサウンド
  • DYNO:定番の改造エレピサウンド
  • WURLY:60年代の定番エレピサウンド
Tremolo Sync ONのとき、エフェクトの変化する周期がテンポに同期します。
Tremolo Rate(Hz) エフェクトに適用する周期を、周波数で調整します。
Tremolo Rate(note)エフェクトに適用する周期を、音符で調整します。
「Sync」が有効な場合に、利用できます。
選択肢は、こちら(リンク)を参照ください。
Tremolo Depth トレモロ効果の深さを調整します。
Tremolo Shape トレモロの波形を選択します。
Amp Switch スピーカーと歪みの有効(オン)/無効(オフ)を切り替えます。
Speaker Typeスピーカーの種類を選択します。
ただし、LINEのときはスピーカーを通しません。
OD Drive歪み具合を調整します。
音量も変化するので、注意が必要です。
Level 出力される音量を調整します。

Saturator

歪み(倍音)を加えますが、「音色を劇的に変える」ではなく「音の質感や密度を向上させる」エフェクトです。

「Pre Filter」「Overdrive」「3つのPost Filter」の直列接続で構成されています。

パラメータ説明
DrvPre Type歪みの処理前のフィルターの種類を選択します。

  • THRU:フィルターをかけない
  • LPF:指定した周波数より低い音を通すフィルター
  • HPF:指定した周波数より高い音を通すフィルター
  • LSV:指定した周波数より低い音を増幅/減衰するフィルター
  • HSV:指定した周波数より高い音を増幅/減衰するフィルター
DrvPre Frequency 歪みの処理前のフィルターの作用する周波数を調整します。
DrvPre Gain歪みの処理前の増幅/減衰させる量を調整します。
「DrvPre Type」で、LSV/HSVタイプを選んだ時に有効です。
Drive 歪みの強さを調整します。
DrvPost1 Type
DrvPost2 Type
DrvPost3 Type
歪みの処理後の各フィルターの種類を選択します。
DrvPost1 Frequency
DrvPost2 Frequency
DrvPost3 Frequency
歪みの処理後の各フィルターに作用する周波数を調整します。
DrvPost1 Gain
DrvPost2 Gain
DrvPost3 Gain
歪みの処理後の増幅/減衰させる量を調整します。
「DrvPost Type」で、LSV/HSVタイプを選んだ時に有効です。
DrvPost3 Q フィルターに作用する周波数帯の幅を調整します。
Makeup Sense 歪みをかけた時の、音の上限を調整します。
DrvPost Gain 歪みの処理後の増幅量/減衰量を調整します。
Drive Balance 原音(D)とエフェクトを適用した音(W)の音量バランスを調整します。
Level 出力される音量を調整します。

Warm Saturator

前述のサチュレーターよりも、より温かみのあるサチュレーションが得られるエフェクトです。

「Low/HighのEQ」を「Saturator(「Pre Filter」「Overdrive」「3つのPost Filter」の直列接続)」の前に直列接続した構成となっています。

なお、以下に記載がない設定については、上記の「Saturator」を参照ください。

パラメータ説明
EQ Low Frequency音の増幅/減衰を行う際に基準となる周波数を調整します。
増幅/減衰の対象は、基準周波数より低い音となります。
EQ Low Gain 増幅/減衰させる量を調整します。
EQ High Slope高域を減衰させる変化の仕方(減衰特性、1オクターブあたりの減衰量)を設定します。
値が大きい(-12dBに近い)ほど、ゆるやかな傾きになります。
EQ High Frequency高域を減衰させる際に基準となる周波数を調整します。
減衰の対象は、基準周波数より高い音となります。

HMS Distortion

往年のロータリースピーカーの真空管アンプ部分をモデリングした歪み系のエフェクトです。

「Tube Model Distortion」のみで構成されています。

パラメータ説明
Distortion 歪みの強さを調整します。
Level 出力される音量を調整します。

LOFI Compress

音量の幅(ダイナミックレンジ)を狭くし、かつ音を劣化させることで、音質を粗くするエフェクトです。

「Compressor」「Lo-Fi」「2-Band EQ」の直列接続で構成されています。

パラメータ説明
Pre Filter TypeLo-Fiを通る前のフィルターの種類を選択します。
「1」は、Compressorがオフになります。
LoFi TypeLo-Fi回路の種類を選択します。
値が大きいほど音質が粗くなります。
Post Filter TypeLo-Fiを通ったあとのフィルターの種類を選択します。

  • OFF:フィルター未使用
  • LPF:高域をカット
  • HPF:低域をカット
Post Filter Cutoff 「Post Filter」の基準周波数を調整します。
Low Gain
High Gain
各帯域の増幅量/減衰量を調整します。
Balance 原音(D)とエフェクトを適用した音(W)の音量バランスを調整します。
Level 出力される音量を調整します。

Bit Crusher

音の解像度を意図的に下げることで、デジタル的な歪みやザラつきを生成するエフェクトです。

「Bit Crusher」「2-Band EQ」の直列接続で構成されています。

パラメータ説明
Sample Rate サンプリング周波数を調整します。
Bit Down 劣化させるビット数を調整します。
Filter フィルターの効き具合を調整します。
Low Gain
High Gain
各帯域の増幅量/減衰量を調整します。
Level 出力される音量を調整します。

Phonograph

レコードプレイヤーでレコード盤を鳴らすときに発生する「独特のさまざまな雑音」や「古いターンテーブルの回転ムラ」などを再現するエフェクトです。

「Phonograph」をかけた音と原音をMIXさせる構成になっています。

パラメータ説明
Signal Dist 音の歪み具合を調整します。
Frequency Range再生システムの周波数特性を調整します。
値が小さいほど、古いシステムの雰囲気になります。
Disc Type ターンテーブルの回転速度を設定します。
Scratch Noise Lev 再生するディスク(レコード盤)の「傷」に起因する雑音の音量を調整します。
Dust Noise Lev 再生するディスク(レコード盤)の「埃」に起因する雑音の音量を調整します。
Hiss Noise Lev ヒスノイズ(「サーッ」という連続した雑音)の音量を調整します。
Total Noise Lev 全雑音のマスターとなる音量を調整します。
Wow 再生するディスク(レコード盤)の長周期の回転ムラの度合いを調整します。
Flutter 再生するディスク(レコード盤)の短周期の回転ムラの度合いを調整します。
Random 再生するディスク(レコード盤)の不定周期の回転ムラの度合いを調整します。
Total W/F 全回転ムラのマスターとなる音量を調整します。
Balance 原音(D)とエフェクトを適用した音(W)の音量バランスを調整します。
Level 出力される音量を調整します。

商品情報

「4つの独立したサウンドエンジン」とオルガンに近いタッチの「新開発のセミウェイト・ウォーターフォール鍵盤」を搭載した76鍵のパフォーマンスキーボード
「4つの独立したサウンドエンジン」とピアノに近いタッチの「ウェイテッド・ハンマーアクション鍵盤(エスケープメント対応のアイボリーフィール鍵盤)」を搭載した88鍵のパフォーマンスキーボード。

まとめ

本記事では、V-STAGEの「MFX(Tone FattenerからPhonograph)に関する設定」について、まとめました。

この内容は、V-STAGEのポテンシャルを引き出すための基本部分になる内容です。

V-STAGEを使いこなすための第一歩として、参考にしてみてください。

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