3DCGソフトの中でもフリーソフトで高機能なBlender。
今回は、そんなBlenderでメインで使用するであろう画面:3Dビューポートにおける「モデリングツールではできないモデリングの機能」について記載していきます。
ちなみに、3Dビューポートとは、以下の茶色で囲まれた部分になります。
基本操作
以下では、3Dビューポートにおける「モデリングツールではできないモデリングの機能」について説明していきます。なお、説明はV2.92時点のものです。
クリーンアップ
編集中に生じた不要なものを削除したり、修正したりする操作です。[メッシュ] > [クリーンアップ]で使用できます。
以下に、それぞれについてまとめます。
辺ループのブリッジ
2つ以上の辺ループ(面)を面でつなげる操作です。[辺] > [辺ループのブリッジ]で使用できます。
「辺ループのブリッジ」を行った直後左下に表示されるパネルは、以下です。
設定の一例を以下に示します。「マージ」は選択した面を接着し、マージ係数で2面の間のどの位置で接着するかを決めます。「ツイスト」では ねじりの度合い、「断面の係数」ではブリッジした箇所の膨らみ方の設定などを行うことができます。
例 | 設定 | 図 |
1 | ||
2 |
ミラー
オブジェクトの編集を線対称で複製するものです。基点となる軸は、XYZから選択でき、編集もリアルタイムに変化します。「N」を押すことで表示される「サイドバー」の[ツール] > [オプション] にあります。誤解してはいけないのは、「オブジェクト自体を複製するわけではない」ということです。
自動マージ
あらかじめ「しきい値」を設定しておくことで、設定した距離よりも接近した頂点を自動で結合する機能です。「N」を押すことで表示される「サイドバー」の[ツール] > [オプション] にあります。
スナップ
スナップ先で設定した内容に接するように、オブジェクトを配置(移動)させることができるものです。3Dビューポートの上部(プロポーショナル編集の隣)にあります。
リトポロジーを行う時などにも有効な手段です。スナップ先に「面」を指定すること、リトポロジーを行う際もやりやすくなると思います。なお、本機能は、「オブジェクトモード」でも「編集モード」でも使用可能です。
プロポーショナル編集
頂点・辺・面をモデリングツールの「長押し」などで動かした時の「変化の仕方」「影響する範囲」を設定できます。3Dビューポートの上部(スナップの隣)にあります(下図の左側)。また、移動した直後に左下に表示されるパネル(下図の右側)にも存在します。
「接続のみ」「接続」については、影響範囲でメッシュが分断される場合、他のメッシュにも影響させるかどうかを選択できます。
チェック:無 | |
チェック:有 |
「ビューからの投影」「投影(2D)」については、ビューの手前から奥にかけてより変化させるかどうかを選択します。
チェック:無 | |
チェック:有 |
プロポーショナル編集で使用可能な減衰タイプ(変化の仕方)は、全8種類(下表参照)です。プロポーションのサイズ(影響する範囲)は、「移動した直後に左下に表示されるパネル」もしくは「マウスホイールの回転」で変更できます。
まとめ
今回は、3Dビューポートにおける「モデリングツールにないモデリングの機能」に絞って記載しました。
モデリングをする上で必須のものではありませんが、理解していると便利なものです。機会があれば、使ってみて下さい。