【DaVinci Resolve】デリバーページ~レンダー設定:プリセット、レンダー~

動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。

今回は、その中でも編集に関わるデリバーページの「レンダー設定の項目」のビデオパネルにおける「プリセット」「レンダー」の設定についてまとめていこうと思います。

なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。

レンダー設定 > プリセット

レンダリングを行う際に行う「レンダー設定」において初めに行うのが、この「プリセット」の選択です。

「プリセット」は、以下の画像の①番の位置に相当します。

「UI概要:ページの作り~(リンク)」にも記載していますが、選択したプリセットによって設定内容が変わります。

これは、選択したプリセットを扱う上で必要な設定に限定した内容のみを表示し、より扱いやすくすると同時に、レンダリング設定に要する時間を削減するためです。

また、[環境設定] > [システム] > [インターネットアカウント]で記載されているソーシャルサービスにサインインしておくことで、レンダリングと同時にアップロードまでをサインインする過程を踏まずに行うことができます。

以下に、実際のプリセットの内容をまとめます。

各プリセットの「設定内容」については、「ビデオパネル(詳細設定)まで(リンク)」と「レンダー設定(ビデオパネル(コンポジション設定)以降)(リンク)」でまとめています。
プリセット説明
Custom Exportプリセット独自の設定を除く、基本的な設定を全てカスタマイズできるプリセットです。
レンダー設定はプロジェクトごとに保存されます。
H.264 Master 通常のH.264ファイルの出力に適応したプリセットです。
H.264 HyperDeck基本的には、通常のH.264ファイルの出力に適応したプリセットです。
「H.264 Master」との違いは、こちらはBlackmagic Designの「HyperDecksシリーズ」のハードウェアの利用を重視したものになっています。
H.265 Master 通常のH.265ファイルの出力に適応したプリセットです。
YouYubeYouTubeへのアップロードに最適なプリセットです。
解像度は、以下から選択できます。

  • 720p
  • 1080p
  • 1440p
  • 2160p

特徴的なのは、YouTubeへの自動アップロードも、同時にできる点です。
その際に、「タイトル」「説明」「マーカー」「サムネイル」「カテゴリー」も同時に設定できます。

VimeoVimeoへのアップロードに最適なプリセットです。
解像度は、以下から選択できます。

  • 720p
  • 1080p
  • 2160p

YouTubeと同様に、各種情報と共にアップロードまでの手順を踏むことができます。

TwitterX(Twitter)へのアップロードに最適なプリセットです。
解像度は、以下から選択できます。

  • 720p
  • 1080p

YouTubeと同様に、各種情報と共にアップロードまでの手順を踏むことができます。

TikTokTikToplへのアップロードに最適なプリセットです。
解像度は、以下から選択できます。

  • 720p
  • 1080p

YouTubeと同様に、各種情報と共にアップロードまでの手順を踏むことができます。

Presentations Blackmagic Cloud Presentations(参考リンク)へのアップロードを行うことができるプリセットです。
DropboxDropboxへのアップロードに最適なプリセットです。
解像度は、以下から選択できます。

  • 720p
  • 1080p
  • 2160p

YouTubeと同様に、各種情報と共にアップロードまでの手順を踏むことができます。

ReplayDropbox Replayへのアップロードに最適なプリセットです。
解像度は、以下から選択できます。

  • 720p
  • 1080p
  • 2160p

YouTubeと同様に、各種情報と共にアップロードまでの手順を踏むことができます。

IMFIMFパッケージでの出力が行うことができます。
出力時のIMFパッケージとして選択できるものは以下になります。

  • Generic
  • Disney(有償のStudio版のみ)
  • Netflix(有償のStudio版のみ)
  • Sony Pictures(有償のStudio版のみ)
Final Cut ProDaVinci Resolveでのレンダリング結果を「Final Cut Pro」で編集することを想定した出力形式です。
Final Cut Proのバージョンとして、「7」と「X」を選択できます。
Premiere XML DaVinci Resolveでのレンダリング結果を「Premiere Pro」で編集することを想定した出力形式です。
Audio Only タイムラインにある「オーディオのみ」をレンダリングしたい時に利用します。
AVID AAF DaVinci Resolveでのレンダリング結果を「Media Composer」で編集することを想定した出力形式です。
Pro Tools Pro Tools
「Presentations」は、ビデオ会議やチャットができるBlackmagic Cloudのコラボレーションツールです。動画を共有して、マーカーなどでメモも残せるため、レビューに用いることが可能です。
「Dropbox Replay」は、Dropbox Japanのコラボレーションツールです。動画を共有し、レビュー、コメントの解決、最終承認の取得までを行うことが可能です。

レンダー設定 > レンダー

レンダリングを行う際に「プリセット」を選択した後、実際にレンダリングの内容を設定するのが、この「レンダー設定」です。

「レンダー」は、以下の画像の③の位置に相当します。

プリセットによっては、表示されないモノがあります。

以下から、実際の設定内容を説明していきます。

単一のクリップ

レンダリング対象のクリップ(イン点・アウト点の区間)が、1つのメディアファイルとして作成されます。

注意点としては、インターフェースツールバーの「クリップ」の右側にあるフィルタリング機能を利用した場合は、本設定は利用できません。

本設定を選択中にフィルタリング機能利用時には、ダイアログが表示されて「フィルタリング解除」か「フィルタリングキャンセル」かを選択しなければなりません。

逆に、フィルタリング実施中に本設定に切り替えた場合は、同様にダイアログが表示されて「フィルタリング解除」か「個別のクリップの維持」かを選択することになります。

また、フレームレートについては、以下の動作を理解しておく必要があります。

異なるフレームレートが混在するプロジェクトの場合、レンダリング対象の全クリップのフレームレートが、プロジェクトのフレームレートに変換されます。

変換時は、プロジェクト全体またはクリップ単位のリタイム処理設定が使用されます。

個別のクリップ

レンダリング対象のクリップ毎に、1つずつメディアファイルが作成されます。

フレームレートについては、以下の動作を理解しておく必要があります。

異なるフレームレートが混在するプロジェクトの場合、ソースクリップを個別にレンダリングすると、各クリップはそれぞれのフレームレートでレンダリングされます。

これは、ラウンドトリップ・ワークフローに対応できます。

商品情報

公式HPでは、無料版もダウンロードできます。

無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。

また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。

動画編集に関するプロフェッショナルな編集、カラー、エフェクト、オーディオが1台で可能なポストプロダクション。ライセンス版とUSB版を選べます。

まとめ

今回は、DaVinci Resolveの「デリバーページ」のうち、「レンダー設定の項目」の「プリセット」「レンダー」の設定についてまとめてみました。

DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。

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