動画編集ソフトのDaVinci Resolveでは、ページ毎に役割を設けて、やれることを分けています。
今回は、その中でもオーディオ編集に関わるFiarlightページの「インターフェースツールバー(サウンドライブラリ以降)」「カスタマイズの方法」についてチュートリアルとしてまとめていこうと思います。
「UIの作り」と「インデックスまでのインターフェースツールバー」は、前編(リンク)を参照ください。
なお、ここで紹介する内容は、DaVinci Resolve Studio 18 に基づいた内容になっています。
インターフェースツールバー
インターフェースツールバーで表示できる各インターフェース(サウンドライブラリ以降)について概要をまとめます。
なお、「メディアプール」「エフェクト」「インデックス」については、「Failightページ~UIの作り、インターフェースツールバー(インデックスまで)~(リンク)」を参照ください。
サウンドライブラリ
PCのローカル環境やネットワーク上の接続しているSAN(NAS)におかれているサウンドエフェクトライブラリをDaVinci Resolve上から直接利用したり、検索したりすることができます。
一覧表示されているオーディオデータは、プレビュー再生することができたり、検索することができます。
検索では、「AND検索」や「OR検索」を指定して使うことができたり、「リテラル検索」「ワイルドカードの利用」ができます。
検索方法 | 説明 |
AND検索 | 以下のように記載することで、「XXX」と「YYY」を同時に満たす結果が得られます。
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OR検索 | 以下のように記載することで、「XXX」と「YYY」のいずれかか双方を満たす結果が得られます。
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NOT検索 | 以下のように記載することで、「XXX」を満たし、かつ「YYY」を満たさない結果が得られます。
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リテラル検索 | 以下のように記載することで、「XXX」という単語を含む結果のみが得られます。
なお、「XXXYYY」のような一部に「XXX」が入る単語にはヒットしません。 |
ワイルドカード:* | 以下のように記載することで、「XXX」と「YYY」の間に「0以上の文字数」が入る結果が得られます。
一例として上記の場合は、「XXXzzzYYY」や「XXXYYY」がヒットします。 |
ワイルドカード:? | 以下のように記載することで、「XXX」と「YYY」の間に「1つの文字」が入る結果が得られます。
一例として上記の場合は、順に「XXXzYYY」「XXXzzzYYY」がヒットします。 |
ADR
以下の3つのパネルを用いて、「アフレコ」や「テイクの管理」が簡単にできる場所です。
パネル | 説明 |
リスト | キューのリストが表示されます。 録音するキューの追加、編集、インポート、エクスポートが可能です。 |
録音 | キューに従い、録音を行うことができます。 |
設定 | 「オーディオ入力」や「録音対象のトラック」の選択を初めとするADRの設定を行います。 |
ミキサー
DAWなどであるようなグラフィカルなミキシングコンソールを利用して、Fairlightページのタイムラインに配置されている各トラックに対するミキシング作業を実施することができます。
ミキサーについては、一部のUIについて、簡単にまとめます。
UI | 説明 |
入力 | オーディオ信号を入力する「デバイス」もしくは「バス」を設定できます。 |
処理順 | EQ、ダイナミクス、エフェクトの処理順を設定できます。 |
エフェクト | 適用するFairlight FX、VSTやAudio Unitエフェクトを設定できます。 |
ダイナミクス | 「エクスパンダー/ゲート」「コンプレッサー」「リミッター」を組み合わせた設定ができます。 |
EQ | 6バンドのパラメトリック・イコライザーでイコライジングの設定できます。 各バンドは4種類から、イコライザーの種類を選択できます。 |
パン | 音の定位を設定できます。 パンは、「ステレオ」「サラウンド」にも対応しています。 |
R、S、M | トラックに対して、順に「録音」「ソロ」「ミュート」を有効に設定することができます。 |
フェーダー | トラックの「レベル調整」「オートメーションの記録」に使用できます。 |
メーター
「オーディオレベル(トラック毎)」「バス」「スタジオ」「ラウドネス」のメーター、および「ビデオビューア」が表示されます。
「ラウドネス」を除き、「デシベルに対するピーク」および「RMS」のレベルが表示されます。
「バス」については、Flexバスとレガシーバス(メイン、サブ、Aux)がサポートされています。
「ラウドネス」は、絶対スケールと相対スケールから選択できます。
相対スケールの場合の「値:0」は選択された測定タイプのターゲットに基づきます。
「ビデオビューア」は、再生ヘッドの位置の映像が表示されます。
メタデータ
メディアページと同様の機能を有しています。(参考リンク)
「メディアプール」「クリップ」で選択したクリップのメタデータが表示されます。
インスペクタ
各所で選択したクリップに関連する編集可能なパラメーターやコントロールが表示されます。
適用されたオーディオエフェクトの設定変更もここで行います。
Fusionページのカスタマイズ
ユーザーがカスタマイズ可能な内容の中から、一部を紹介します。
なお、設定変更した内容を初期化したい場合は、[ワークスペース] > [レイアウトをリセット]を選択してください。
また、[ワークスペース] > [レイアウトプリセット]から、現在のレイアウトの保存や、保存済みのレイアウトを読み込むことができます。
デュアルモニターでの表示内容を変更
Fairlightページでも、デュアルモニターレイアウトに対応し、[ワークスペース] > [デュアルスクリーン] > [オン]で機能します。
表示内容は、セカンダリーに「ミキサー」「オーディオメーター」のみを表示させ、プライマリーに「タイムライン」を含むその他のツールが表示可能な状態になります。
なお、表示するディスプレイは、[ワークスペース] > [プライマリーディスプレイ] 配下で、プライマリーとしたいディスプレイを選択することで切り替えることができます。
各エリア(パネル)のサイズを変更
各エリアの間にある境界線をドラッグしてください。
各トラックの高さを変更
各トラックのトラックヘッダー部の境界をドラッグしてください。
もしくは、トラックヘッダーに対するコンテキストメニューにある「トラックの高さを固定」でトラックの高さを選択できます。
表示するクリップ情報のカスタマイズ
メニューの[Fairlight] > [クリップ情報ディスプレイを表示]を選択して表示されるダイアログ上で、タイムラインの各クリップの下部に表示される情報をカスタマイズできます。
商品情報
公式HPでは、無料版もダウンロードできます。
無料版は、試用期間のようなものではなく、永続的に無料で使い続けることができます。
また、無料版とは言え、プライベートで利用する場合は十分すぎる機能を有しています。
まとめ
今回は、DaVinci Resolveの「Fairlightページ」のうち、「インターフェースツールバー(サウンドライブラリ以降)」「カスタマイズの方法」についてまとめてみました。
DaVinci Resolveを使用する際のヒントになれば幸いです。