【20210502時点】PreSonusの「FaderPort 8」をProtoolsで使ってみよう

一度使いだすと便利さゆえ手放せなくなることが多い機材に、midiコントローラー(midiインターフェース/フィジカルコントローラー)があります。

これは、特定のDAW専用のもの、複数のDAWに対応しているもの、形・大きさ・役割についても様々です。

今回は、そんなmidiコントローラーの中でも、PreSonusから販売されている「FaderPort 8」に着目しました。様々なDAWに対応している製品ですが、中でもProToolsでの使い方を記載します。

100mmのオートフェーダーでプラグインの編集も可能

なお、Universal Control V3.4.263992 Win x64 (Built on Mar 19 2021)時点の内容に準じています。

また、FaderPort 16についても、ほぼ同様に扱えます。そのため、随所にFaderPort 16 のことも載せている場合があります。

スポンサーリンク

接続モードの方法

まずは、実際にProToolsでFaderPortを使える状態にするための接続方法を記載します。デフォルトの設定だと、Studio One用の設定になっているため、以下の設定を行って接続モードを変更する必要があります。

FaderPortの設定

以下の手順を行うことで設定が完了します。なお、以下の設定を行うと、以降で通常起動した場合はProToolsと連携するモードで立ち上がります。そのため、使用するDAWを変更しない限り、再度この設定を行う必要はありません。

No手順参考画像
1左から一番目と二番目のフェーダーに紐づいている「Select」ボタンを押したまま、電源を入れる
2「HUI」が記載されているフェーダーの「Select」ボタンを押下する
3「EXIT」が記載されているフェーダーの「Select」ボタンを押下する
4自動で再起動されるので、起動が完了するまで待つ。ー 

ProToolsの設定

以下の手順を行うこと

No手順参考画像
1FaderPort 8 の電源を入れる
2FaderPort 8 と PC を接続する
3ProToolsを起動する
4ProToolsのヘッダーに存在する[設定] > [ペリフェラル] をクリックする
5「MIDIコントローラー」タブを開く
6#1に、以下の内容を設定する
・タイプ:HUI
・受信元:PreSonus FP8
・送信先:PreSonus FP8
・チャンネル:8

※FaderPort 16 の場合は、「#2」にも同様の内容を入力して下さい。
7「OK」ボタンを押下する

基本操作

以下では、Protoolsに対して、FaderPortのボタンはどのように機能するのか?について記載していきます。

スポンサーリンク

チャンネルストリップ

各々のフェーダーに紐づいているボタンなどのUIです。

画像名称説明
パン/パラメーター「選択ボタン」で選択されているチャンネルのパンの位置を変更できます。
なお、ステレオチャンネルの場合は、デフォルトでは左側(L)しか操作できません。
右側(R)を操作するには、このエンコーダーを押下することで、LRを切り替える必要があります。
ディスプレイ各フェーダーに割り当てられたチャンネルの情報を表示する場所です。
表示する内容は、「チャンネル名」「調整中のフェーダーの値」「メーター表示」「現在のパンの位置」です。
なお、メーター表示は、「Shift」キーと右側にある「セッションナビゲーターのプッシュボタンエンコーダー」を押すことで、表示する/しないを切り替えることができます。
選択ボタン編集したり、操作するチャンネルやプラグインを選択するボタンです。
ミュートボタン紐づくチャンネルに対し、ミュートの設定を行うボタンです。
ソロボタン紐づくチャンネルに対し、ソロの設定を行うボタンです。
フェーダー100 mm のモーターフェーダー(オートフェーダー)です。
操作するモードによって、調性する対象が変わります。
調整できる対象は「ボリューム」「AUXのセンドの量」「パンの位置」「プラグインの各種パラメーター」です。

チャンネルボタン修飾キー

一番左側に位置するボタン群で、チャンネルストリップのボタンに対して、追加機能をもたらすようなものです。

画像名称説明
アーム「アーム」ボタンを押下することで、選択ボタン(Select)を押下したチャンネルを、録音できる状態にできます。
全てをアーム「Shift」キーを押しながら、「アーム」ボタンを押すと使用できます。
全てのチャンネルを録音できる状態にします。
再度押下することで、録音できる状態を解除することができます。
ソロクリア全トラックのソロの設定を解除します。
ミュートクリア全トラックのミュートの設定を解除します。

オートメーションコントロール

右側上部にあるボタン群で、パラメーターなどを自動で変化させる「オートメーション」を効率的に行うことができます。

画像名称説明
ラッチ/
保存
選択しているトラックに対するオートメーションをラッチで行うようにします。
ラッチとは、ラッチボタンを押してから停止、書き込みオフにならない限り書き込み続ける方法です。

Shift キーを押下しながらラッチボタンを押すことで、セッションを保存することが可能です。
トリム/
やり直し
選択しているトラックに対するオートメーションをトリムで行うようにします。また、ラッチ・ライト・タッチでのオートメーションを無効にします。
トリムとは、書き込まれたオートメーションをそのままでオフセットを加える方法です。
Shift キーを押下しながらトリムボタンを押す「やり直し」については、HUIではサポート外となります。
オフ/
元に戻す
選択しているトラックに対するオートメーションが無効になります。
Shift キーを押下しながらオフボタンを押すことで「直前の操作を戻す」ことができます。
タッチ/
ユーザー1
選択しているトラックに対するオートメーションをタッチで行うようにします。
タッチとは、押している間だけ書き込まれる方法です。
Shift キーを押下しながらタッチボタンを押す「ユーザー1」は、ProToolsではサポート外です。
ライト/
ユーザー2
選択しているトラックに対してオートメーションが常に書き込まれる状態になります。
再生開始から停止までの間、書き込みが続きます。
Shift キーを押下しながらライトボタンを押す「ユーザー2」は、ProToolsではサポート外です。
リード/
ユーザー3
選択しているトラックに対して書き込まれたオートメーションを有効となり、適用されます。
Shift キーを押下しながらライトボタンを押す「ユーザー3」は、ProToolsではサポート外です。

セッションナビゲーター

右側中央にあるボタン群で、プロジェクトにおけるビューやナビゲーションを行うことができます。「プッシュ式エンコーダー」、「Prev」ボタン、「Next」ボタンと組み合わすことで効率的な操作ができます。


※ファンクションキーは、右側の「Shift」キーを押しながら、各ボタンを押すことで機能します。

画像名称説明
チャンネル/
ファンクション1
エンコーダーとナビゲーションのボタンで、FaderPortの各フェーダーに表示されているチャンネルに対し、操作を行うことができます。
通常時は、このモードで操作します。ファンクション1では、ボリュームの書き込みを有効にします。
ズーム/
ファンクション2
エンコーダーとナビゲーションのボタンで、横軸に対する表示倍率の変更が変更できます。

ファンクション2では、ミュートの書き込みを有効にします。

スクロール/
ファンクション3
1回押すと、オーディオスクラブが有効になります。2回押すと、より早いオーディオスクラブが有効になります。「停止」もしくは「その他のナビゲーションボタン」を押すことで、スクラブを解除します。

ファンクション3では、パンの書き込みを有効にします。

バンク/
ファンクション4
エンコーダーとナビゲーションのボタンで、FaderPortで操作できるチャンネルを変更できます。
実際は各フェーダーに表示する(紐づく)チャンネルをずらすことになります。ファンクション4では、センドボリュームの書き込みを有効にします。
マスター/
ファンクション5
HUI では、機能しません。

ファンクション5では、プラグインの書き込みを有効にします。

クリック/
ファンクション6
クリック(メトロノーム)の有効/無効を切り替えます。
クリックのトラックがある時のみ、有効な機能です。ファンクション6では、センドミュートの書き込みを有効にします。
セクション/
ファンクション7
HUI では、機能しません。

ファンクション5では、プラグイン編集モードで、フェーダーをベロシティか固定かの切り替えを行います。

マーカー/
ファンクション8
エンコーダーとナビゲーションのボタンで、マーカー1〜9をスクロールします。エンコーダーを押してマーカーを追加します。

Shiftキーとマーカーを押してツールを切り替えます。

トランスポートコントロール

右側下部にあるボタン群で、再生・停止などを行います。

画像名称説明
ループループの有効/無効を切り替えます。
巻き戻し1回押すと、モード(小節、秒、フレーム、基本サンプルレート)に応じて、再生が巻き戻されます。
押し続けると、細かい刻みで巻き戻されます。
また、巻き戻しボタンと早送りボタンを同時に押すことで、一番初めに戻ります。
早送り1回押すと、モード(小節、秒、フレーム、基本サンプルレート)に応じて、再生が早送りされます。
押し続けると、細かい刻みで早送りされます。
また、巻き戻しボタンと早送りボタンを同時に押すことで、一番初めに戻ります。
停止再生を止めます。
再生/一時停止再生を始めます。
再生中に押下すると、一時停止します。
録音録音待機状態にします。待機状態で、再生/一時停止ボタンを押下することで、録音が開始します。
録音対象は「録音待機状態になっているトラックもしくは全トラック」で、録音開始位置「現在のカーソル位置」です。
スポンサーリンク

フェーダーボタン

各フェーダーのディスプレイ右隣にあるボタン群で、フェーダーで操作するモードを指定します。

画像名称説明
トラックフェーダーは、チャンネルレベルを表示および制御します。
ShiftキーとTrackキーを同時に押すと、各ディスプレイにタイムコードを表示します。
プラグインの編集フェーダーは、プラグインのパラメータを制御します。
各ディスプレイには、それぞれのフェーダーが制御する対象を表示されます。
センドフェーダーは、センドレベルを制御します。
パンフェーダーは、紐づくチャンネルのパンを制御します。
本モードが有効ではない場合は、「Pan/Param」ノブを使用して制御することが可能です。

以下では、各モードにおける操作方法について、説明します。

トラック

トラックモードが有効な時は、「Pan/Param」ノブで、トラック毎にパンの位置を制御することが可能です。
なお、前述のように、ステレオチャンネルの場合、エンコーダーはデフォルトで左パンを制御します。右のパンを操作するには、エンコーダーを押すことで対応できます。

また、ShiftボタンとTrackボタンを同時に押すことで各ディスプレイにタイムコードを表示しますが、これはProToolsで選択したタイムコードタイプに従います。このタイムコードが有効となっている間は、フェーダーは各トラックのボリュームレベルを制御します。

プラグインを編集

プラグイン編集では、左から1つ目~4つ目の「Select」ボタンを押下することで、各フェーダーにより、パラメータやスイッチ(機能のオン/オフ)を制御できます。各ディスプレイには、制御しているパラメータの値が表示されます。

※Pro Tools 8.0.5以降、AvidはHUIプロトコルの新開発をサポートしていません。HUIをレガシープロトコルとして残存しています。
※プラグインは多岐に渡り、開発者も様々です。そのため、意図した通りに動作しないプラグインが出てくる可能性があります。

■実施方法

1. 「Edit Plugins」ボタンを押下する。

2. Shiftキーを押し続け、編集したいトラックに紐づく選択ボタンをと一緒に押下する。
※同時に操作できるプラグイン数は、フェーダー数の半分です。そのため、FaderPort 8では最大4つ。FaderPort16では最大8つです。それ以上のプラグインを操作したい場合は、バンクを1つずつずらす必要があります。

3. 変更したいプラグインに紐づいている「Select」ボタンを押下する。
※「Pan/Param」ノブを回すことで、インサート1〜4の表示とインサート5の表示を切り替えることができます。
※「Pan/Param」ノブを押下することで、インサート選択する画面(本手順)に戻ることができます。
※「VCA」ボタンを押下すると、ProToolsで選択したプラグインが表示または非表示になります。
※インサートが割り当てられていない場合、Pro Tools上で、割り当てたいプラグインをプラグインリストから選択する必要があります。

4. フェーダーと以下のボタンを駆使し、各パラメータ値/有効・無効を変更する。

画像名称説明
バイパスプラグインを無効にします。
マクロプラグインの変更を比較します。
リンク以下の手順で、プラグインを変更することができます。

1.「Link」ボタンが点滅するので、変更したいプラグインに紐づく「Select」ボタンを押下する。
2.「Pan/Param」ノブで、プラグインを切り替えます。
※アルファベット順です。
3.「Pan/Param」ノブを押して、確定する。

 

センド

フェーダーと「Select」ボタンで、ProTools内のチャンネル送信を制御できるようになります。各フェーダーの上のディスプレイには、フェーダーと「Select」ボタンが制御しているセンドが表示されます。なお、このモードで各チャンネルの「Mute」ボタンを押下すると、センドがミュートされます。

■実施方法

1.  「Sends」ボタンを押下する

2. 操作したいセンドを「Select」ボタンで選択する

3. フェーダーを使用し、各チャンネルのセンドレベルを調整する。

4. 「Sends」ボタンを押下し、センドを選択する画面に戻る。

5. 一番右端の「Exit」ボタン下の「Select」を押下する。

パン

パンモードにすると、表示されているすべてのチャンネルに対して、同時にパン操作を行うことができます。使用するのはフェーダーです。
なお、ステレオの場合は、こちらも左側のみが効くようになっています。右側を操作したい場合は、「Pan/Param」ノブを押下してください。

セッション管理

フェーダーの右隣にあるボタン群で、ウィンドウの切り替えを行います。

画像名称説明
オーディオ/
インプット
ミキサーウィンドウを開きます。
ビュー/
MIDI
アレンジャーウィンドウを開きます。
バス/
アウトプット
トランスポートウィンドウを開きます。
VCA/
FX
選択しているプラグインをウィンドウで表示します。
オール/
ユーザー
セッション設定を開きます。

まとめ

今回は、midiインターフェースの中でも多くのDAWを操作できる「FaderPort」をProToolsで使用した時について記載しました。

定期的なファームウェアアップデートにより、機能追加・不具合・性能も改善されてきています。実際に「ミックス管理」は購入当初は機能しませんでしたが、最新のファームバージョンでは、使えるようになっています。そのため、購入当初は残念な思いに駆られることもありましたが、現在は購入してよかったと思っています。

使い勝手の良い機材なので、ぜひ使ってみて下さい。

100mmのオートフェーダーでプラグインの編集も可能

参考リンク

FaderPortについて知りたい方は、以下もご覧ください。

【おすすめ】DTMの作業を効率化させる フェーダー付きのコントローラー:FaderPort

midiインターフェースについて、より詳しく知りたい方は、以下もご覧ください。

midiインターフェースとは何か?どんなものがある?

スポンサーリンク