レンダープロパティ(Workbench)
ここでは、Workbenchのレンダープロパティの設定内容について説明していきます。
パフォーマンス
パフォーマンスでは、以下の設定が存在します。
設定内容 | 説明 |
高品質な法線 | パフォーマンスは悪くなりますが、より高精度の法線と接線を使用します。 |
サンプリング
レンダリングの品質は、アンチエイリアシングの方法を変更することで調整できます。このアンチエイリアシングを行う時のサンプリング数を設定します。
なお、サンプリングには、3Dビューポート用、ビューポートレンダリング用、最終レンダリング用に3つがあります。3Dビューポート用の設定は、使用するシステムで最適に実行されるアンチエイリアシングの方法を指定します。ビューポートレンダリング用と最終レンダリング用の設定は、シーンごとに保存されます。
設定内容 | 説明 |
レンダー | 最終的なレンダリング時におけるアンチエイリアシングの方法を設定します。 |
ビューポート | 3Dビューポートでのレンダリング時におけるアンチエイリアシングの方法を設定します。 |
ちなみに、「レンダー」「ビューポート」における設定値については、以下を参考にしてください。
設定内容 | 説明 |
アンチエイリアシング なし | アンチエイリアシングを適用せずに、レンダリングを行います。 |
1パスアンチエイリアシング | 後処理のアンチエイリアシングパスでレンダリングされます。 |
マルチサンプル(5/8/11/16/32) | アンチエイリアシングは、複数のレンダリングからサンプリングされます。 なお、細かい部分をレンダリングするのに適した設定です。 また、3Dビューポートの場合は、一度に1つのサンプルがレンダリングされます。シーンまたはビューポートに変更がない場合、次のサンプルがレンダリングされます。 |
照明
Workbenchでは、シーンのライトを使用しません。そのため、照明を使用する際は、照明パネルで設定することになります。
以下の設定が存在します。
設定内容 | 説明 |
スタジオ | スタジオライトを使用してオブジェクトを照らします。プレビューをクリックすると、設定可能なライティングを選択することができます。 【ワールド空間ライティング】 【回転】 |
MatCap | マテリアルキャプチャを使用して、シーン内のオブジェクトを照らします。プレビューをクリックすると、設定可能なマテリアルを選択することができます。 プレビュー横にある「Matcatを反転」ボタン(<->)をクリックすると、Matcapを水平方向に反転できます。 |
フラット | ライトは設定されず、シーンのベースカラーがレンダリングされます。 |
カラー
カラーでは、レンダリング時に使用する色を変更できます。 以下の設定が存在します。
設定内容 | 説明 |
マテリアル | [マテリアルプロパティ] > [ビューポート表示] で設定した色をオブジェクト毎に表示します。 |
オブジェクト | [オブジェクトプロパティ] > [ビューポート表示] で設定した色をオブジェクト毎に表示します。 |
頂点 | オブジェクトのアクティブな頂点の色を表示します。 オブジェクトにアクティブな頂点の色がない場合は、[オブジェクトプロパティ] > [ビューポート表示] で設定した色でレンダリングします。 |
シングル | 単一の色を使用してシーン全体をレンダリングします。 |
ランダム | シーン内のすべてのオブジェクトに対してランダムにカラーが選択されます。 |
テクスチャ | アクティブなテクスチャを表示します。 オブジェクトにアクティブなテクスチャがない場合は、[マテリアルプロパティ] > [ビューポート表示] で設定した色でレンダリングされます。 |
オプション
オプションでは、上記を除く追加機能を設定できます。以下の設定が存在します。
設定内容 | 説明 |
裏面を非表示 | 背面カリングを使用して、面の裏側を隠します。 |
透過 | スライダーで設定した透明度で、シーンを透過させます。 |
影 | シーンに、シャープな影をレンダリングします。なお【影の方向】以降の設定は、スライダー横の歯車マークを押下すると、表示される設定です。 【暗さ】 【影の方向】 【影をシフト】 【影のフォーカス】 |
キャビティ | シーンのジオメトリの尾根と谷を強調表示します。 【タイプ】 ■ワールド ■スクリーン ■両方 【尾根】 【谷】 |
被写界深度 | アクティブなカメラの被写界深度の設定をビューポートで使用します。カメラを通して見たときにのみ表示されます。 設定は、カメラを選択時の[オブジェクトデータプロパティ] > [被写界深度] にあります。 |
アウトライン | ビューポート内でオブジェクトがレンダリングされる際の、オブジェクトの輪郭の色を調整します。 |
スペキュラー照明 | スペキュラーハイライトをレンダリングします。 ただし、前述の「照明」が「スタジオライト」を設定 もしくは「スペキュラーパスを含むMatCap」が選択されている場合にのみ使用できます。 |
フィルム
フィルムでは、以下の設定が存在します。
設定内容 | 説明 |
透過 | 他の背景の上にレンダリング画像を合成できるように、背景を透過するようになります。 |
簡略化
プレビューレンダリングを高速化するために簡略化させることができます。チェックボックスをOnにすることで、以下の設定が有効になります。
設定内容 | 説明 |
ビューポート > 最大細分化数 | 細分割を簡略化した時の最大細分化数です。 |
ビューポート > 子パーティクル数最大 | 子パーティクルの百分率です。 指定したパーセンテージで、子パーティクルを省略します。 |
ビューポート > ボリューム解像度 | ボリュームオブジェクトの解像度の百分率です。 指定したパーセンテージで、ボリュームを簡略化します。 |
レンダー > 最大細分化数 | レンダリング中の簡略化した時の最大細分化数です。 |
レンダー > 子パーティクル数最大 | レンダリング中の子パーティクルの百分率です。 指定したパーセンテージで、子パーティクルを省略します。 |
グリースペンシル > 再生のみ | アニメーション再生中のみ、グリースペンシルを簡略化します。 |
グリースペンシル > フィル | ビューポートにフィルストロークを表示します。 |
グリースペンシル > モディファイアー | モディファイアーを表示します。 |
グリースペンシル > シェーダーエフェクト | シェーダーエフェクトを表示します。 |
グリースペンシル > レイヤーのチント | レイヤーチントを表示します。 |
グリースペンシル > アンチエイリアシング | ストロークの縁のスムージングにアンチエイリアシングを使用します。 |
グリースペンシル
グリースペンシルラインのレンダリングを制御する以下の設定が存在します。
設定内容 | 説明 |
アンチエイリアシングのしきい値 | エッジ検出のアルゴリズムのしきい値です。 値を大きくすると、一部がぼやける場合があります。 |
Freestyle
Freestyleは、オブジェクトの輪郭を線で描画できる機能です。チェックボックスをOnにすることで、以下の設定が有効になります。
設定内容 | 説明 |
ライン幅モード | 輪郭のライン幅を定義する方法を決めます。 【絶対】 【相対】 |
ライン幅 | レンダリング時のライン幅です。 ライン幅モードが「絶対」の際に、設定可能です。 |
カラーマネージメント
カラーマネージメントでは、作業している画面全体の色を簡単に変更する事が出来ます。以下の設定が存在します。
設定内容 | 説明 |
表示デバイス | 画像が表示されているデバイスの色空間を設定します。 【sRGB】 【Rec709】 【XYZ】 【DCI-P3】 【なし】 |
ビュー変換 | 同じディスプレイデバイスで画像を表示する方法です。 【標準】 【フィルム】 【フィルムログ】 【Raw】 【偽色】 |
ルック | アーティスティック用途の、ビュー変換前に適用される追加の変換を選択します。 |
露出 | 色空間変換の前に適用される画像の露出です。 |
ガンマ | 色空間変換の後に適用されるガンマ補正です。 微調整の追加効果として機能します。 |
シーケンサー | シーケンサーが演算する色空間です。 デフォルトでは、シーケンサーはsRGB空間で動作しますが、合成ノードのような線形空間や別の色空間で動作するように設定することもできます。 色空間が異なると、色補正、クロスフェードなどの操作で異なる結果が得られます。 |
カーブを使用 | RGBカーブをビュー変換前に使用します。 |
参考URL
Blenderで実際にレンダリングする方法は、以下を参照ください。
「レンダーエンジン:Eevee」の設定を見たい場合は、以下を参照ください。
「レンダーエンジン:Cycles」の設定(「簡略化」まで)を見たい場合は、以下を参照ください。
「レンダーエンジン:Cycles」の設定(「モーションブラー」以降)を見たい場合は、以下を参照ください。
「出力プロパティ」の設定を見たい場合は、以下を参照ください。